第46話 悔しいなぁ
(エクス視点)
「ふむ。まさか短期間でここまで成長するとはな。さすがといったところか。」
「ジェードさん。お疲れ様です。見に来てくれたんですね。」
「部下共の稽古が終わったのでな。ミラーも調子はどうだ？」
「私はまだまだ余裕よ。それよりもエクスは凄いわよ。さっきまで初級魔法すら斬れなかったのに今では上級魔法レベルなら簡単に打ち消せるレベルまで成長したわよ。」
「それは興味深いな。そこまでいったのなら合格だエクス。俺についてこい。次は実践だ。」
実践。幽霊とかそんな感じのを斬るのかな？まだそんなモンスターいるとか聞いたことないしどんなのかわくわくするね。
「ミラーさんお世話になりました。また機会があればよろしくお願いします。」
「ええ、もちろんよ。それじゃあ後は頑張りなさい。」
「残念だがミラーにはまだまだ手伝ってもらうぞ。」
「無理よ。ただでさえ多い雑務に師匠の分までやらなきゃいけないんだからそんな時間私にはないのよ。」
「そういうと思ってな、ほれ。」
「なにこの紙？」
「ヴィーロ様直々のお前宛の指令だ。後はこいつも渡そう」
「これは言霊石？誰からなの？」
「お前がよ～く知ってるやつさ。」
【久しいのう。元気かミラー。】
「げっ、師匠。」
【はっはっは。嫌そうな顔が目に浮かぶわい。顔を見れないのは残念じゃがな。】
「すいませんジェードさん、この方は？」
「ああ、エクスは初めて見るか。こいつは大賢者リンブルム・ローガール。ミラーの師匠で色々ぶっ飛んでるじいさんだ。」
大賢者。確かグリモワールは賢者だったような。なんだかここにいるだけですごい人だらけで感覚が狂いそうだね。
【ヴィーロからも連絡がきたんじゃが何やらそっちで面白いことが起きてるらしいな。すぐに行こうと思ったんじゃが今は実験が佳境に入ったばかりでな。代わりを用意したからそいつらをうまく使うんじゃ。】
「代わり？そんなの聞いてないしまだ一度も見てないんだけど？」
「ああ、ちょうどサボってたエルドゥールをたたき起こして代わりの2人を含めた3人でお前の分の仕事をやらせてた。終わり次第顔を合わせにだろう。久々にあいつのひいひい言う顔が見れるぞ。」
【最後にお願いではあるんじゃが彼女らを古代魔獣との戦闘には連れて行ってもらいたい。それじゃあ、素晴らしい結果を期待するとしようかの。さらばじゃ！】
「……本当にいい加減で人任せな人ね。でもまあやらなきゃいけないことがなくなったのは嬉しいわね。さて、気がかりもなくなったことだしついていってあげるわ。」
「そうと決まれば早速向かうとしよう。お、さっそく件の代わりが向かってきているようだな。」
「初めまして。自動機械人形『戦姫』のネロ。」
「同じく自動機械人形『使者』のミロです。本日はリンブルム様の代わりとして私共が問題の解決、補助を行います。」
えっとこれは……リブラさんが喜びそうな服装だね。
「いい年したじじいが自分で作った人形にメイド服を着せるのはどうなのかしらね。少しは欲望を隠してもらいたいものだわ。」
「あのじいさんがそんなことするわけないだろ。それよりも準備はできたか？」
「私は問題ないわ。」
「僕も問題ないです。ちなみに今から向かう場所ってどこですか？」
「遊の魔女プロノスの創造世界『幽園』だ。慎重に行動しないと即あの世行きだから気をつけろよ。」
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なんか凄い不思議な場所だなあ。廃遊園地って感じが似合うけどメリーゴーランドは動いてるし観覧車も回ってる。ジェットコースターも動いてるけど誰も載ってないように見えるね。
「気をつけロヨ。ここにいるのは死者だけダ。」
「何度来ても不気味な場所ネ。」
「確かにすごい不気味ですね。」
ネロさんもミロさんも見えないし、今前にいる2人は本物に見えないんだよね。
「間違ってたらすいません。聖騎士流剣術『静謐聖天斬』。」
斬れてない、ならやっぱり偽物だね。バレることはないだろうから慎重にこの場から去らないと……
「おいおい、危ないだロ。ゼッたいに……謚懊￥縺ェ。」
「くっ！」
バレてたのか。それに凄い威力だ。ただジェードさん剣術までは模倣してないみたい。それが救いだね。だけど……
「谿コ縺谿コ縺谿コ縺谿コ縺谿コ縺谿コ縺谿コ縺谿コ縺」
「やっぱりミラーさんも偽物だよね！聖騎士流『魂魄切り』」
「逞ス帙逞ス帙逞ス帙逞ス帙逞ス帙逞ス帙逞ス帙」
斬れたけど浅い！もっと深く傷をつけないと！
「蜻ェ鬲疲ウ『蜥?動』」
向こうから仕掛けてくる！とりあえず練習を思い出して……
「聖騎士流『魂魄切り』。……グハッ！」
斬れたと思ったのに。いや、そもそも攻撃が見えなかった。すごく厄介だな。
「繧ヲ繧ア繧。蜻ェ鬲疲ウ『蜥?動』」
「……！？」
しまった！行動制限系のデバフか！これじゃ防御が間に合わない！
「違和感に気付いたなら及第点、『写し人』に傷をつけているなら上々だ。とジェード様はおっしゃっていました。後は私たちにお任せください。」
ミロさん？それとネロさんも居る。良かった。2人とも無事だったんだね。
「物理攻撃は無効と判断。戦姫・弓『ラ・イスプリット』、疑似聖魔法『フル・ド・ルミエーレ』を使用。発射。」
「雖後□!雖後□!雖後□!」
「雖■後￥輔↑縺」
す、すごい！これがネロさんの実力。手も足も出なかったあのモンスター達を一撃で倒すなんて。
「繧医￥繧ゅ♀蜈?■繧?ｓ繧抵シ∬ィア縺輔↑縺」
もう一匹！隠れていたのか！ネロさんは……気づいていない！デバフは……消えてる。急いで向かわないと！
「ネロさん後ろ！危ない！」
思ったより敵が早い！今の僕じゃ間に合わない！
「『シリィ・パニエ』」
「蜍輔￠縺ェ縺」
敵が、止まった？
「簡単な封印を施しました。このまま対象を観察、排除します。」
何も出来なかった……これは、PvPで1位になったからってうぬぼれていたのかもね。
「……悔しいなぁ。」
キャラクターも増えてきたしそろそろキャラクター紹介の回作らないと作者がこんがらがりそうです。
お読み下さりありがとうございます！
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拙い文章ですが精一杯頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
