表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霊凍庫  作者: 弐鈴
鮮烈な感情
9/27

遭遇


 構え方や基本の動き、逃げる時の判断、追い詰められたときどうするかなどをロトーから教わった。彼女は筋が良いと褒めてくれたが、足は震えているし、腕がパンパンだし、肺の容量が足りない。今日はほとんど何もできないまま過ごすことになった。

 「なんで俺、この係になったんだよ……」

 「Sさんはここに来たばっかりだから、外の怖さを知るためとかだと思いますよ」


 「起きて~。Sさん、仕事ですよー」

 ノックの音で目が覚めた。

 「おはようございます! お仕事行きますよ! 準備お願いします!」

 ベッドの上で返事をし、種子を取って噛み砕く。苦さで目が覚める。

 服を着替え、ナイフを持ってドアを開けた。ロトーは重そうな台形の剣を持っている。

 「ご飯を食べてから行きましょう!」

 ロトーは食堂で今回行く場所と集めるものを説明してくれた。今回の目的は雷の木が生えている山の様子を確認すること。集めるのは雷の木の種子(いつもの苦いやつ)。他にも剣を回収するという。捕食者に襲われた係員の剣がそのままになっているらしい。

 「そうそう、私から絶対離れないでくださいね~外では即死もあり得るので」


 ……行く前はかなりビビッていたが、何事もなく山に着いた。道中はとても静かだった。不気味なほどに。雷の木の種子……そういえば、これを渡してくれたランのことをここ数日見ていない。まあ、術っていうのがあれば外でも生きられるのかもしれない。


 種子を取り終えて、近くに剣が無いか探し回っているとロトーに肩を掴まれた。

 「しゃがんでください」

 グッと抑えられ、岩陰に身を隠した。思ったよりロトーは力が強い。

 「さっき言ってた剣、見つけました。ただ、剣の近くに良くないのがいます」

 …………。ちょっと見てみたい。ほんの少しだけ覗こうとしたら、ロトーに掴まれた。

 「待ってください! ここは私が何とかするので待機してください」

 ロトーは小声で言って剣を下に構え、飛び出した。彼女は木や岩の影に素早く移動していき、あっという間に距離を詰める。ロトーの目線の先には、無数の足、複数の動物の頭、腕だけ貧弱な化け物がいた。どの頭も生きているような感じがしない。頭がただの飾りみたいに見える。

 化け物がロトーの潜む木の裏を通り抜けた瞬間、ロトーは剣を大きく振り上げた。次の瞬間、化け物に付いた全ての頭が吹き飛んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ