愚かな自分語り ~執筆歴8年目・なろう歴2年目を迎えた自分をちょっと振り返ってみる~
――2013年8月5日。
それは私が小説を書いて、初めてインターネットへ投稿した日だ。
厳密にはもっと前に投稿したことがあるらしいが、それはもう過去の自分によって削除されており、具体的にいつ、どんな作品だったかを確認することはもうできない。
それは置いといて、私の当時の作品についてだ。あの頃は高校生で、とにかく青くて(今も青いが)、本当に未熟な出来だった。
けれど心の底から創作を楽しんでいた。それは揺るがない事実だ。
あるとき読者からいただいた「すごく良くできている」「めちゃくちゃ好き」「続編が見たい」という言葉を今でも思い出す。数字こそ全然伸びないが、その中で送られてきたこれらのコメントだけで、活力がわいてきた。投げずに完結させてよかったと、救われた気持ちにもなった。
――2020年8月。
まったく意識になかったが、どうやら私が執筆活動を始めて7年が経過したようなのである。つまり、今年で8年目というわけだ。
また同時に、小説家になろうへ投稿を始めてから1年が経つ時期でもあった。
さて、ここでようやく本題だ。
1年間投稿を続けて、現在連載中の作品は第39話まで物語が進んでいる。サイドストーリーなども合わせると、42話まで投稿されている。
この数字を見て、「少ない」と感じる人もいるかもしれない。1年間で42話ということは、だいたい8~9日に1話という計算になる。早い人なら、1日に1~2話のペースで投稿している。あるいは、それこそが普通なのかもしれない。私もがんばっていないわけではなかったが、そんなスピードは到底出せるものではなかった。
忙しいという言葉はあまり使いたくはないが、事実として、現実は忙しかった。もしこれを読んでいる貴方が、9時~20時半にかけて自分の時間を奪われ、かつ他の趣味などを持ち誘惑されながら、1日に1話のペースで投稿できているとしたなら、是非コメントでもなんでもいいので、教えてほしい。どうやったらそんなことが可能なのか。
何はともあれ、なろう歴1周年を迎えた私は、ふと思ったことがある。
投稿したての頃に比べると、PV数は伸びている。今では総合で12,000を超えた。しかし、未だに感想やレビューやブクマ、それどころか、評価ポイントすら最初の頃とまったく変わっていないじゃあないか。
私はいろんな手を使って、なんとか評価ポイントだけでももらえないかと試行錯誤しているが、現状は変わらない。
……なぜなのか?
そしてついに、私は目の前のキーボードを使って、検索していたのだ。
「小説家になろう 評価 もらえない」
これだけで、私の切実さや必死さが伝わるだろうか。
あるいは、同じ経験をした人はたくさんいるかもしれない。
そして私は、ある言葉を見つけた。
「評価されないと嘆く人は、他の人の作品を見ていますか?」
「感想がもらえないと嘆く人は、他の人に感想を送っていますか?」
なるほど。私はすべてを理解した。
説教くさい回答は大嫌いな私であるが、これに関しては薄々感じていたことであり、今回、それがほぼ確信に変わった。
白状しよう。私はこれまで、他の人へ評価も感想も送っていなかった。
いやそれどころか、読むことすらしていなかった。
たまに気まぐれで、ちょっと1話だけのぞいてみようとか、そういうことはあるが、日常的に誰かの作品を読むっていうことを、してこなかったのだ。
理由というか、言い訳は大きく分けて2つある。
一つ目は、自分のことで精いっぱいだからだ。
二つ目は、というか、たぶんこっちの方が本質に近いだろう。要するに、私はもともと、あまり他人に興味を持たない性格なのだ。
他人に興味がなく、常にマイペースで、我が道を行く。そんな感じの生き方をしているし、創作活動においても同じだ。
特に小説に関しては、本当に他の作品には興味がないし、これまで読んだことのある小説は、非常に少ない。国語の教科書を除けば、指で数えられる程度ではないだろうか。
だからこそ、小説における書き方のルールみたいなものを、これまで理解せずに書いていた。あるときにふと調べて、急いで過去の投稿を修正したもんだ。
しかしながら、こうは言ったが、別に本を読むのが嫌いとかそういうわけではない。きっかけさえあれば読むし、いざ読みだすと結構ハマったりするもんだ。そういう性格なのだ。
ただなんというか、わざわざ手に取るほどにはならないみたいな、そういうことである。これも、そういう性格なのだ。言い訳ではなく、これは事実として、本当にそういう性格なんだ。
ちょっとでも絡みがあれば、のぞきに行こうとも思えるが、そういう人が私の周りにはいないというか、私自身が、絡みづらいオーラを放っているのかもしれない。どうしても受け身なところがあるからな。いざ絡んでくれれば応じるが、自分からは積極的になれないところが、私の悪いところだ。
実際過去に、ちょっと絡みのある人で、SSを書いているという話を聞いて、読んでみたことがある。おぉこれは、なかなか面白いじゃあないかと思ったもんだ。そして感想こそは送らなかったものの、そっと「いいね」を押したんだ。
ここまで読んで、よくそんなので小説が書けたな、と思う人もいるかもしれない。まぁ、お話を妄想するのは幼い頃から好きなのでね。
ここまで言って思い出した。そもそも、私がなんで小説を書くようになったのか。いつ、何をきっかけに。
そうだ。私はもともと小説ではなく、漫画が描きたかったのだ。だがそう思った頃の私には、まったく絵心というものがなかったのだ。今は練習して多少上手くはなっているが、それでも漫画を描くレベルにはまだまだ遠い道のりだ。
要するに、漫画ってのは勉強することが多すぎて、スタートラインに立つまでで既にしんどい。
これらエンタメを創作する世界っていうのは、時代の流れがとても速い。今ではバーチャルYouTuberってのが流行っているが、流行りだして1年間でとてつもない市場成長を見せた。
まさに今こそ、電光石火の時代だ。早いもん勝ち。やったもん勝ち。走り出した奴が勝つ。ちょっと油断すればすぐ取り残される。そんな時代に、スタートラインに立つまででどれだけかかるかも分からないことを、やってられないって話だ。
だから私は、小説を書いた。漫画を諦め、小説の道を選んだ。
ろくに小説を読んだことない奴が、滑稽にも、自分ならできるという自惚れから全てが始まった。そして気づけばそれが8年目。本当に滑稽だと思う。
さて、結論を決めないまま書き始めたので、いったいどうやって終わればいいのかそろそろ困ってきたところだ。
今回、ちょうどいい節目であったので、ちょっと自分を振り返ってみたけれども、やはり最も反省し痛感したのは、自分の性格の悪さだ。
こんな奴だから、作品もろくに評価されないのだろう。
しかし、私は自分の作品が面白くないとは思わない。自分で面白いと思わないものを投稿するわけがない。自信がある。
だからこそ、やっぱりちゃんと評価してほしいし、感想もレビューも欲しい。感想をいただくことの喜びは、すでに知っている。だからこそだ。
そして、これを機に私に少しでも興味を持ってくれた人がいるなら……仲良くしよう。そしてお互いの作品を褒め合おう。
私も、少しは他人の作品に興味をもって、自分から見ていくことをやってみようと思う。まぁ、こんな性格だから、結局今までと何も変わらずに過ぎていくってこともあり得るだろうけれど。
そんなことを考える節目だった。
今回、一部の記述に関して、以下の作品から参照しております。ありがとうございます。
あなたの作品に、感想がない評価が0だと嘆くなら(家紋 武範 様)
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