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透明な俺の青春1ページ  作者: カイザ
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俺らは応援する。

「あぁ………気持ち悪かった……」


「お帰り!一位おめでとう!!」


「お、おう………」


パン食い競走で一位を勝ち取った後、すぐさま俺はトイレへ駆け込み、お腹に溜め込んでいた全てをリバースした。その後もトイレに篭り続け、3年生の全員リレーを見逃してしまった。


香織の話によると全員リレーは接戦の末、足塚先輩がいる4組が一位になったらしい。


手塚先輩は不満を漏らしていたらしいがまぁ、二回も負けたんだ。不満ぐらい言いたくなるのだろう。


「次で最後で終わりだね。」


「あぁ、頑張れよ。よっしー。」


最後の競技は団対抗リレーだ。


俺達二年生の中で選ばれた選手はよっしーだった。


そして青団は黒白の予定だったが、急遽変更になり、夏樹に変わった。


夏樹も黒白と同様とても速い。頑張れよ。よっしー。



そして一年生がスタート位置に立つ。


「あの一年生……」


赤団の代表の一年生の女子は金髪で女王様と思わせるような風格を放っているような美しさがあった。


「可愛い……」


「ん?どうしたの?」


「え?あっ、なんでもないです。」


香織に突然声をかけられ、焦ったが、大丈夫だ。乗り切った。


そんなことをしているうちに団対抗リレーがスタートした。


現状は赤団が勝利しているが、僅差だ。もし、ここで青団が勝ったら、この体育祭は青団の勝利になる。なんとしても頑張ってもらわないと。


「頑張れよ!一年!!」


「頑張れー!マリナーー!!」


「え?香織、あの一年生の事知ってんの?」


「うん。部活の後輩。」


「へぇー。そうなんだ……」


バド部。入ろうかな………


マリナと言う一年はよっしーにバトンを渡す。


よっしーはバトンを受け取り、全開で飛ばす。

遅れて青団の一年も夏樹にバトンを渡す。


夏樹もよっしーに負けじと、全開を解放する。


そしてよっしーと夏樹の間が徐々に埋まっていく。凄いな夏樹って。


「負けるなーーよっしー!!」

「頑張れーー!!」

「よっしーー!!」


赤団の応援がグランドに響く。


よっしーは埋まっていく差を再び広げていく。凄いぞよっしー。


そしてそのままアンカーの手塚先輩にバトンが渡された。


「よっしゃぁーーーー!!!」


手塚先輩は雄叫びを上げ、スピードを上げる。


それに続いて青団アンカーの足塚先輩にバトンが渡された。三回も勝負すんのかよ………こりねーな。


手塚先輩は距離を開けようとするが、足塚先輩の方が少し速く、少しずつ距離を詰められていく。


「逃げきれーー!!」

「勝ったら優勝だぞーー!!」

「頑張れ!!」



手塚先輩は応援に応えるように速くなり、ゴール直前で両手を上げ、そしてゴールした。




「か、勝った………」


「赤団、優勝だよ!やったね!もっしん!!」


「あ、あぁ!!」


赤団の優勝が確定した。


達成感はあったが、黒白との勝負に勝てたと言う安心感の方が今の俺には強かった。




そして閉会式が始まった。


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