表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
透明な俺の青春1ページ  作者: カイザ
2ページ
11/32

俺と体育祭。 その2

次は男子100メートル走。よっしーの出番だ。


「ごめん。1位取れなかったよ〜」


50メートル走を終えた香織が疲れた表情でテントに入って来た。


「気にするなって。香織にしちゃ頑張ったほうだろ。」


「まぁ、そうだけどね。」


「次はよっしーだし、1位取ってくれるだろ。」


「サッカー部のエースだしね。」


そう言っていると一年の競技が始まった。


正直、俺には一年には知り合いなんていないし、応援するのもなぁー。


「頑張れー!一年!!」


なんて、俺がそんな事を考えていたら香織は大きな声で応援を始めた。



………俺も、この勝負にはいろんな事がかかってるし、応援するか。


「頑張れよーー!!」




俺達の応援が届いたのか、一年のほとんどが上位でゴールした。


そして、とうとう二年の番がやってくる。


最初はよっしーでは無く、香織の好きな人の飯田空だ。空も俺達と一緒の赤団だから応援する。


「頑張れーー!!飯田君ーー!!!」


香織は今までにないくらいの大きな声で空を応援する。


やっぱ、空の事が好きなんだな………。わかってたけどさ。


そして開始のピストルが鳴る。


みんな一斉に走り出すが、空はいっきにみんなから距離を開け、あっという間にゴールする。


「さすがサッカー部だな。」


「だね!」


香織は満面の笑みを浮かべている。そんなに嬉しかったのか。それならよかった。


そして、よっしーの番が来た。


「来たぞ!!我らサッカー部のエース!!」


「頑張ってーー!!義長くーん!!!」


「期待してるぞーー!!!」


よっしーの番になった途端、もの凄い声援がよっしーに贈られる。


いつもよっしーといたから気付かなかったけど、こんなに人気があったんだな。ってかそんなよっしーといるのに、なんで俺こんな影薄いの!?


なぜ、俺がこんなにも影が薄いのか真剣に考えようとしていたらピストルが鳴る。おっと、それより応援だな。


「頑張れーー!!よっしー!!!」


「行け行けーー!」


よっしーはみんなから届く声援に応えるかのように、空と同様、いや、それよりも相手と距離を開け、ゴールした。


「うおおおおおぉぉぉぉぉーーー!!!」

「佐藤君ーーーかっこいいーーー!!」


ちょっ、誰だよ。勝っただけなのに叫びすぎだろ。ってか、どさくさに紛れてかっこいいって言ったよ。



みんなのよっしーへの興奮が消えつつある中、ようやく二年が終わり、三年の番になる。


三年の見どころと言えば、やはり団長同士の対決。赤団の手塚先輩と、青団の足塚先輩。まさに、手と足の勝負。いったいどっちが勝つのか……。


そして始まりの合図がなり、走りだす。


「………俺の方が速いんだよ。」


「いや、俺の方が速い………!!」


他の生徒を追い抜き、手塚先輩と足塚先輩の一騎打ちになった。この2人の喋り方に癖があるのが気になるけど。




やはり足と書いてあるぶん、足塚先輩の方が早く、ゴールをする。続いて手塚先輩もゴールし、悔しそうに足塚先輩を睨む。


「3年生全員リレーでは絶対に勝つ………!!」


「………次も勝つのは俺だ。」


2人は言い合いを続け退場していく。


そしてそれから競技が続いていった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ