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ー遭遇ー

「一段落しましたね。今のうちにゴブリンの耳を回収しましょう。急がないとボスゴブリンがきます」


 なんか不吉なこと言わなかった?僕は走ってゴブリンの死体に近寄って行き、テンポよくゴブリンの耳を落としていく。耳を落とされたゴブリンは、黒い光になり消えていった。


「死体、消えるんだ」

「元は魔王の魔力ですからね。コア部分を失うと脆いものです」

「コア部分が耳ってことね」


とりあえず死体になった10体分回収したので、僕はとっととその場を去る。


「ぐおおおおおおおお」


森の奥から、獣の唸り声が聞こえる。目を細めると、緑色の力士みたいな巨人が、こちらに走ってきている。


「やばいやばいやばいやばい」

「ボスゴブリンですね。子分たちが狩られて怒髪天のようです」

「ようですじゃないよようですじゃ」


明らかに向こうがこちらに向かってくる速度の方が、僕の走る速度より速い。が、距離があるので、なんとか街までは戻れそうだ。


「うおおおおおおおおお開けてくれえええええ」


僕は死ぬ気で走った。こんなに死ぬ気で走ったのは、人生において初めてだ。体育祭という公開処刑のリレーを思い出し、僕は少し憂鬱になった。


「おうソウタ…ってボスゴブリンじゃねえかバカ!もっと速く走れ!モンスターと20m以上離れてないとこの門は開かねえぞ!」


そんなこと言ったって…もう全力…ああもうダメかも…


「ウインド•ショット」


後方からか細い声が聞こえる。かと思うと、僕の身体は風に包まれた。そして、ものすごい速度で門扉に向かっていく。


「あんたは…久々だな。おかえり」


門番が懐かしそうな顔で微笑みながら門扉を開ける。横を見ると、青髪長髪のローブを纏った女の子が、同じく風に包まれながら門扉の中に入っていった。

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