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02 zzz


 俺たちが目指しているのは、北方のリグラルト王国。


 王家に少々問題アリとの事前情報もありますが、


 国内はさほど荒れていないそうですし、


 ガルグリスタ王国のように召喚者を困らせるような事情も無いとのことですので、


 ぶらり旅しても問題無し、とのマーリエラさんの上司さんからのお墨付き。



 ただ、エルサニアほどの文化水準は期待出来ないようですね。


 いわゆる異世界定番なんちゃって中世西洋風生活が華盛りな土地柄で、


 ヒャッハー野郎どもが大手を振って闊歩していたり、


 人族以外の種族への差別意識が残っていたり。


 つまりは、気を引き締めていきましょってことですな。




「これまで以上に寄り添い合い、お互い助け合う、ということですよね」


 そうですね、でも、そんなにしがみつかないでくださいよぅ。


 って、おはようございます、マーリエラさん。


 よく眠れましたか。



「気持ち良く揺られながらの、とても良い時間でした」

「私が眠っている間、何か問題など?」


 はい、全く問題無し、でしたよ。


 では、そろそろ降ろしますね。



「もう少々、このままでいたいです」

「……もしかして、重たいのですか?」


 いえ、全く。


 もう少々おんぶしがいがあれば、足腰の鍛錬にもなるのでしょうけど。



「申し訳ありません、発展途上でボリューム不足の身体で……」


 いえいえ、背中が喜ぶ素敵ボディですよ。


 ではそろそろ、降ろしますね。




 zzz……



 二度寝、ですか……



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