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雨が降る日。  作者: Clover
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いつか聞いた笑い声

気が付くと俺は、暗闇の中にいた。


「どこだ、ここは」


確か俺は、死んだはずだ。

考えただけで吐き気がした。


この場所こそが地獄、あるいは天国という説はあるが、それにしては何もなさすぎではないだろうか。

音の静けさも感じない無に俺はただ啞然とするしかなかった。


どのくらい時間が経っただろうか。


何処からか、聞き覚えのある笑い声が聞こえた気がした。

そしてその笑い声が段々と近づいて来ているのも感じた。


「やめろ」


俺は恐怖で怯える事しか出来なくなった。

それでも近づいてくるあの笑い声。


「やめてくれ」


聞くだけで頭がおかしくなるあの笑い声。


「やめろ」


死にたくなるような君の笑い声。


「やめろぉぉぉおお!」


気が付くとその声は止んでいた。


そして目の前には、一人の女の子が立っていた。


「オワラセナイカラ」


その女の子はあの笑い声と同じ声だった。

その声は酷く枯れていた。


「君は...」


笑い声と同様、その顔にも見覚えがあった。


「コロス」

「ナンカイダッテコロシテヤル」


不思議とその物騒な言葉に反応できず、ただ聞いている事しか出来なかった。


「ワタシガアキルマデズット」

「コロス」


その言葉は何故か何回も聞いてきたように感じた。


そして俺の顔は、笑っていた。








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