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第6話 冒険者ギルド


「ーーーー見付けた」


 俺は冒険者ギルドに着いた。

 扉を開けて中に入る。


 ギルドの中は賑やかで、様々な装備をした人がおり、酒を飲んでいる人や、情報交換している人などがいる。


 俺は受付に向かい、座っている女性に声を掛ける。


「すみません。冒険者登録をしたいんですが」


「はい! 冒険者登録ですね。こちらの用紙に名前等の必要事項を記入してください」


 俺は受付嬢に一枚の紙を渡され、必要事項を記入していく。

 

「…………よし、出来ました」


 受付嬢に紙を渡し、今度は水晶玉を渡された。


「これは?」


「こちらは、魔力を測る魔法道具(マジックアイテム)になります。触れるだけでいいので魔力を測らせてもらいます」


「分かりました」


 俺は魔法道具(マジックアイテム)に触れる。

 しかし、なにも反応しなかった。


「「…………」」


 無言で受付嬢と顔を見合う。

 すると、受付嬢が気まずそうに言ってきた。


「…………その、大変言いにくいのですが、貴方の魔力はゼロです」


「そうですか。でも、別に魔力が無くても冒険者にはなれますよね?」


 自分に魔力が無いのは知っているので、驚きはしない。

 それにアイリスとの修行で強くなる事が出来たのだから、魔力が無くても問題ない。


 魔力が絶対のこの世界で、魔力が無いと言われたのに平然としている俺に受付嬢は訝しげ、言葉を詰まらせながら言う。


「…………確かにギルドの規約ではそうなんですけど…………」


「じゃあ冒険者登録をお願い「おい、ガキ!」なんですか?」


 突然話に割り込み、酒を飲んでいたガラの悪い男が話しかけてきた。


「ここは冒険者ギルドだ! 魔力が無いゴミが来てんじゃねぇ!」


「…………別に魔力が無くても冒険者になれるのだから、関係ない貴方が話に入って来ないでください。迷惑です」


 いきなり話に割り込み、魔力が無いとはいえ自分をゴミと言ってきたガラの悪い男にとてもイラついた俺は、喧嘩腰でガラの悪い男に返事をした。

 俺の態度に怒ったのか、ガラの悪い男は顔を赤くさせて俺の胸ぐらを掴んできた。


「ッ! テメェ‼ 魔力が無いゴミの分際で舐めてんじゃねえぞ‼」


 ガラの悪い男はそう言い、俺に殴りかかってきた。

 しかし、俺に攻撃を受ける謂れはない。

 『千変万化』を使い透明の盾を作り攻撃を防ぐ 


 ガンッ


 ギルド内に鈍く重い音が響く。

 ガラの悪い男は拳は弾かれ後ろに引いた。


「「「…………」」」


 ギルドにいた、俺とガラの悪い男の争いを面白がって見ていた人達は、何が起こったのか分からず唖然としている。

 

 大方、俺が殴られてぶっ飛ばされると思っていたのだろう。

 それなのに攻撃が防がれ、魔力が無い俺がどうやって攻撃を防いだのか分からず、唖然としているといったところか。


 唖然としていたガラの悪い男が我に返り、怒って俺に言ってきた。


「テメェ! 何しやがった‼ 魔力が無いゴミが、どうやって俺の拳を防いだんだ‼」


「…………そんなこと言うわけないだろ。自分の手の内をさらすなんてしない。バカなのかお前?」

 

 何度もゴミ、と言ってくるガラの悪い男に、敬語なんて必要ない。

 俺は敬語を止めてさらに喧嘩を売る。


「オッサン。先に攻撃してきたのはアンタだ。なら、これは正当防衛だ」

 

 俺は透明な盾の状態の『千変万化』を、透明のまま棍に変える。

 その棍を一気に伸ばし、ガラの悪い男の腹を打ち抜く。


「ガハッ!?」


 ガラの悪い男は吹き飛び、壁に激突し気絶する。


「「「…………」」」


 ギルドにいる人が全員唖然として、再びギルド内が静かになった。

 俺は売られた喧嘩を買っただけで悪いことをした覚えはない。

 唖然として俺を見てくる多くの視線を無視して、受付嬢に声を掛ける。


「冒険者登録を頼みます」


「か…………かしこまりました…………」


 受付嬢は唖然として、俺が冒険者になるための作業をしていく。 



 


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