第8話 紗穂の心情②
おはー
私は本気で彼に異性としての恋をしているんだと……
恋心を自覚した頃から翔太と一緒にいると心臓が締め付けられるようにバクバクしてまともに喋ることもできなかった。
だから私は照れ隠しをするように彼に強く当たるようになった。彼は優しいから私が強く当たってもずっと一緒にいてくれて辛辣な事を言っても何も言わなかった。それは高校に入っても続いた。
でも、高校2年生のある時……彼が私に向かって
初めて反抗してきた。そして私に『もう関わるな』って言った。心臓が引きちぎられた感覚だった。その日は凄く泣いた。今も泣いている。家族からも私が元気がないから心配されたけど、涙を堪えて大丈夫と言った。なんで私は翔太に嫌われちゃったのだろう。いや心のどこかで分かっていたはずだ。このままでは駄目だと……嫌われてしまうかもしれないと……。嫌われるなんて、よく考えたらあたりまえのことだよね。ずっと続けていたんだもん。毒舌な私。陰キャだとか勉強しか能がないとかブスだとか……。全く思ってないことを言って彼を傷つけた。いくら彼が優しいからって嫌われてもしょうがない。
でも諦める訳にはいかない。
私はあなたしかいない。
私はあなたしか見ていない。
私のすべてはあなたのもの。
私はあなたと恋人になりたいの。
いつも夢みてた。あなたと恋人になることを… 付き合ってデートしたり、キスしたり、エ、エッチしたり……イチャイチャしたい。彼に愛されたい。彼を愛したい。
この恋を実らせるためにも諦めない。
幼馴染は負けヒロイン?そんなことあってはならない。私が勝って彼の彼女になる。
絶対諦めないからね、翔太っ!
???side
「ふふっ……私が勝つんだから……誰にも
負けない……」
ストックがどんどん減っていく……