第6話 陰キャ、服を買う
新木さんの要望で、服屋や本屋など様々なところへ行き、俺もついでに色々買ってたりしていたら
長い時間がすぎでいった。
今は、12時30分。朝飯から何も食べていない。
腹が減ってきたな。
「なぁ、昼飯はどうする?」
「そういえば、まだ食べてなかったね。私は何でもいいから須田くんが決めて?」
そうは言われても特に食べたいものが無いし、適当に新木さんが食べやすそうなところでいいか。
「じゃあ、あそこのサイゼでいいか?」
「うん、分かった。じゃあ行こっか」
♢ ♢ ♢
「美味しかったね〜、もうお腹いっぱいだよ」
俺達は、昼食を食べ支払いも済んだところだ。
「でもほんとに良かったの?奢ってもらっちゃって……」
新木さんはさっき俺が新木さんの分も合わせて
全額支払いをしたことを気にしている。
俺が奢ると言ったら新木さんは拒んだが、
男が奢るという使命感があるからか、俺は奢ることにした。
「気にするな。こういうのは男が奢るものだろ?」
「でもお礼なのに私が奢られるなんて悪いよ」
「こうみえても俺は案外金持ってるしな。
これくらいならはした金だ
それより、今から俺の買い物に付き合ってほしいんだがいいか?」
「いいよ。さっきは私の買い物ばかりに付き合ってもらっていたしね。私ばかりじゃ悪いね」
♢ ♢ ♢
「なんでまた、服屋に来たの?」
俺が来たかったのは、さっき行ったお洒落な服屋ではなく普通の服屋。
そこはどれもお洒落なものばかりで俺には似合わない。だからここはTシャツのようなシンプルで素朴なものが多く、俺はそれを買いに来た。
「ねえ、私が選んでいい?」
いつも自分で決めるから選んでもらう必要は無いが、折角だし決めてもらうか。
「じゃ、お願いするよ」
「うん!じゃあこっちに来て!」
「あっ、ちょ、どこいくんだよっ」
彼女は、俺の手首を掴み店を出てさっき来た近くの洋服屋へ入店した。
「こんなとこきてなに買うんだよ?」
「須田くんの服だよ!ええと……あっ、これなんてどうかな!」
彼女が差し出したのは黒色で、まわりに数色の色が入った派手なパーカーだ。いかにも陽キャが着そうなやつだ。
「お、俺が着るのか?絶対似合わないぞ」
「そんなことないよ!須田くん、身長は高いし
絶対似合うって!」
「や、やめとくよ。似合わないし、それに結構高いだろ?それ」
値札をみると4800円と書いてある。普通の高校生からしたら結構な値段だ。
「それに買うとしても自分で買うから良いよ。
気持ちだけ受けとっくよ」
「でも、まだお礼もしていないし」
「いや、ホントにいいから気にするな」
「む〜〜。女の子の好意は素直に受けるものだよっそれじゃあ買ってくるよ!」
頬を膨らませながらそう言う。そしてレジに向かい、会計を済ませる。
……えっ?これ俺が着るの?まじか…まぁ着る機会があったらありがたく着させてもらおう。
♢ ♢ ♢
???side
「うぅ……ひっぐ……えっく……翔太ぁ……」
更新遅れて申し訳ありません!
ノクターンノベルズを優先として活動しているので
早く見たい方はそちらのサイトにお越し下さい。
もちろん、18歳未満の方、性描写が苦手な方の利用は御遠慮下さい。