表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/16

第15話 DQNをバキュン

「――めてくださいっ!」


 ん?


 悲鳴が聞こえた方をみると望月後輩がいかにもチャラいやつら数人に囲まれていた。

ストレートの黒髪セミロングであの容姿。

そりゃ、男共も放っておかないよな。


 しかし、これはあれだ。テンプレだな。

ここで主人公が颯爽と現れてDQN共をボコってヒロインを堕とすやつだな。

ラノベでよくみるやつ。

主人公が来るまで見守っといてやるか。


「いいじゃねーか、ねーちゃん」

「俺らが可愛がってやんよ」

「おらっ、こっちこいよ」


「嫌ですっ、離して!」


 やばいな、腕を掴まれて路地裏に連れて行かれそうだ。


 さて、そろそろ主人公くんが来てもいい頃だが……それらしき人は見渡しても見つからない。


 ってほんとやばそう。あいつ涙目になって助けを乞うような顔をしている。


 ったく、しゃーねーな!






 ♢ ♢ ♢






「もし〜もし、そこのおにーさんたちー」


「せ、先輩!?」


「あぁん?なんだてめぇ」

「ヤローはすっこんでろや!俺らはこのかわいこちゃんに用があんだよ!」

「ガキがでしゃばんじゃねぇよ」


「あ、そう。俺もこいつに用があんだわ。

じゃ、そういうことで、さいなら〜」


 ふぅ……これで万事解決だな。




「ざっけんなっ!しねっっ!」


 流石に無理だったか。逆上してDQNは俺に殴りかかってきた。


 最低限で避ける……少しだけかすった。


 ふっ……手を出したな。


「ちっ!マグレで運良く避けれたようだな」


「先輩っ!危ないですって、逃げてください!私は大丈夫ですから」


 ほう。この状況で自分を犠牲にして俺を逃そうとするとは……少し彼女を誤解していたようだ。


 だが、逃げるか……。それもありだが、今はこいつもいる。


 この問題をすぐ解決する尚且つ、すぐに終わらせこいつらにも制裁を加える方法

それは……


 こいつらを完膚なきまでにボコすっ!


 え?俺が喧嘩ができるかって?それもヤンキー3人相手に。

安心したまえ。それなりに武道をかじっているつもりだ。

こんなやつらくらいならで勝てる……ばす!



 だから――



「大丈夫、心配ないよ!」


「……っ!」






 ♢ ♢ ♢






 数分後




「ヒッ!!」

「も、もう許してくれぇ」

「す、すびばへんでじだ」


 あんなにいきがってたのに口程にも無いくらい雑魚かった。

だから、ボコボコにして2度とこんなことをできなくなるくらいの恐怖感を覚えさせておいた。


「おい、もうこんなことしないよな?」


「は、はいっ!」

「に、 2度しませんっ」

「や、約束します……」


「よし、じゃあ行け」



「「「し、失礼しましたーーー!!」」」



 ふぅ、これで一件落着だな。


「大丈夫か?って、うぉ!」


 彼女が俺に抱きつき胸に顔を埋めてきた。


「怖かったです……しばらくこのままでいいですか……」


「お、おう」


 こ、これは怖いからだな。俺は決して主人公じゃない。助けてはやったが、たまたま主人公が現れなかっただけだ。うん、そうだ。

決して勘違いしてはいけない。


 そう思い俺は胸に刻み込んだ。

明日ノクターンで投稿できると思います

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ