序章
連載始めました!文章力はまだまだ未熟ですけど見て行っていたただけると幸いです!
剣と剣がぶつかり、激しい音をたてる。
その音の原因は城のホールで戦っている二人の女だ。
既にテーブルや椅子は砕け、壁や床は深く抉られていた。
剣を交えながら、白花色の髪の少女は思考を巡らせていた。
どうしてこんなことになったのか。
なぜ彼女と戦っているのか。
いくら考えてもどうにもならない。
今は目の前濡羽色の髪を振り乱しながら戦っている「彼女」をどうにかするしかない。
それしかない。
「はあっ!」
勢いよく切り掛かるが避けられ、蹴り飛ばされる。
「くそ…!」
少女は動くのもやっとのように立ち上がる。
しかし、少女が立ち上がった時には遅かった。
「サプ・ワヲモス」
濡羽色の髪の彼女がそう呟くと、四方から鎖がのびてきて少女を拘束する。
「さようなら。」
彼女はそう呟くと、少女の華奢な体を剣で貫く。
「がああああああああっっっ!」
白花色の髪が赤く染まる。
少女はしばらくもがいていたが、やがて動きを止める。
「やっと…やっとだ…」
彼女がそう呟くと、わずかではあるが、少女を縛り付けていた鎖の力が緩む。
今しかない。
「120番」
倒れていた少女が起き上がり、そう呟く。
途端に辺り一帯を巻き込み、凄まじい爆発が起き、彼女は吹き飛ばされる。
「ちぃ…!」
吹っ飛ばされた彼女は、素早く起き上がり、少女を仕留めようとする。
「メデ・ヴィテル!」
彼女がそう唱えると、ホール全体の空気が熱くなるのを感じる。
そして彼女の頭上には、天井にとどきそうなほど大きな火球が形成される。
「今度こそ、終わりだ!」
彼女が吼えるのと同時に、火球が床を削りながら迫ってくる。
火球が少女に触れる寸前、だった。
「14番」
少女が呟く。
途端に少女の周りの空間がぐにゃりと歪む。
彼女ははっ、と驚くが、もう遅い。
「さらばだ。」
少女が喋り終えるのと同時に、少女は露のように消える。
行き先を決める時間はなかった。
どうせ行くならどこか綺麗な場所だといいな。
そんなことを考えているうちに、彼女の意識は深く引きずり込まれていった。
今回は「序章」という形で書いてみました!
実を言うと、今回は主人公はまだ出ていません。
主人公のイメージは既に出来てますけどね…
次回からはもっと戦闘シーンを上手く表現出来るように頑張りたいです!
次回もよろしくお願いします!