rain2-3:涼子
覚悟を決めたあたしは友達に相談した。友達はあたしが聡を好きなことを知っていたので積極的に協力してくれた。キャンプの計画から告白まで協力してくれた。
そうして、あたしは聡に想いを伝えることが出来た。
そして、聡の気持ちも知ることができた。
あたしは、幸せだった。
告白して付き合い始めてからはいろいろ変わった。
いつも朝、電車に乗るまで歩く道のりで聡と手を繋ぐようになった。帰りも・・・。
2人でデートもいったし。
初デートは、水族館だった。たくさん魚がいて話題も尽きることがなく。
とても楽しかった。
あ〜幸せってこういうことを言うんだなって本気で思った。
それなのにここ三日ぐらい、聡と話す機会が減った。
朝も帰りもあの道に聡はいない。あたしは1人で電車に乗って学校へ行く。
学校に着くと聡は先に教室にいて、笑顔でいつもと変わらない調子であたしを迎えてくれる。
なぜ朝や帰りにいなくなったのか聞きたかったけど聞けなかった。
なんかあたし1人だけおいてけぼりみたい。
そして、あたしは学校の帰りに一番見たくない光景を目にした。
そこには、聡と涼子が一緒に楽しそうに歩いていた。聡はあたしには気が付くことなくあたしの知らないほうへと歩いていく。
追いかけることが出来なかった。怖かった。この関係が終わってしまうことが・・・それが怖くて追いかけることも出来ず、独りその場で泣くしかできなかった。