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異世界ヒッピーは異種族バンドで世界を救う  作者: 不破久太郎


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2/5

〚1〛(I Can’t Get No) Satisfaction

「あーーー、もうやってらんねぇよ!」


乱暴にベースを投げ置いたシュウが言った。


「ケンジさん、また勝手にソロ弾き始めて!」


ケンジはギターの弦を拭いていて振り向きもしない。


「なんか途中で勝手にアレンジもしてたしな」


吸っているタバコでケンジを指しながらドラムのサトルが言った。


「あのアレンジは急に閃いたんだ。絶対あっちの方がかっこよくなるってな」


今度はボディを拭き始めたケンジがやはり振り向かずに言った。


「かっこいい悪いの問題じゃなくてな、俺達はお前の伴奏係じゃねーんだわ」


「その突然のアレンジやギターソロに巻き込まれる俺達の身にもなってくださいよ!求められてることプロ級ですよ!?」


茶色いハードケースにギターをしまったケンジは面倒くさそうに2人の方を向き、苛立ちを隠さずに言い放った。


「じゃあどうするんだ?俺はただ自分が良いと思った音楽をやるんだ。自分を、客を満足させるために。それがそんなに嫌ならやめればいい」


空気が一気に張り詰めるのが分かった。


しばしの沈黙。


そして。


「悪りぃな、これまでだわ」


タバコをくゆらせながら手を振りサトルが出ていく。


「お疲れ様でした。ケンジさん、あんた、バンドに向いてないっすよ」


追いかけるようにシュウも出ていく。


楽屋は静けさに包まれ、サトルのタバコの残り香が、いつまでもケンジに後味の悪さを思い出させていた。



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