飾らない恋について
本当は少しくらい気になるところがあるよ
もう忘れてしまったのなら
これ以上は言わないけど
手に届きそうで届かないモノがあるとして
今の僕でなら
もっと頑張ってみるけど
手に届きそうなものばかり
あのころの僕は求めていたから
キミの眼差しに気づかないことが
あったんだろう
僕が疑問に思ったこと
キミに話したら
すぐに答えてくれた
きっと誰よりも
そばにいる時間が長く
僕のこと分かってくれてた
いつでも話し相手になってくれて
場所さえも気にしないでいた
思い出せない部分も含めて
あのころのふたりには
それがいちばんお似合いだったんだね
鏡を見たら
ふたり
そのサイズに収まるようにしていた
僕はキミの等身大を必ず好きでいたこと
飾り付けは気がすすまない
恋についての
とっても真剣に考えていた
キミの泣き顔のほうが
この想い出を占めるくらいなら
もう思い出さないと決めたとき
だけどそれじゃダメなんだよね、と
くりかえし、そう思った
なにか特別なものに期待して
キミにとっておきのモノを用意した
ただのやさしさでもなく
やさしさとバレないくらいのものを
僕は用意してた
も一度、
いや、あと二回くらい
キミが好きと言ってくれたら
僕は手に届きそうにないモノでも
キミのために
頑張ってみたんだろう