おむつの勧め
前回の続き。
病院から帰って来てホッとしていると、
お母さんが、「理沙ちゃん、スーパーからスニーカーといっしょに、おむつも買って来てあげる。
ナプキンよりいいんじゃない?
お家でも1時間に2回か3回はおしっこするでしょ?」
ガ~ン ・・
確かにそう。
病院ではかせてもらったおむつだけど、夕方になると
吸収に余裕がなくなってきたの。
病院から帰宅後に、担任の先生、相手の保険会社、市の交通局から
続けて電話が。
私の家は、お父さんが商社のフィリピン支店に単身赴任で、
1年のほとんどは私とお母さんだけなの。
電話にはお母さんが出たけど、相手の保険会社の人にはかなり文句を言ってたみたい。
30分くらい経ってから、高校の担任(女性)、交通局、保険会社の人が次々にお家へ。
担任の先生からは、他のクラスの娘や、違う学年の娘もバスに乗っていて、
事故に遭ったのが全部で10人だったという話が。
中に、保護者が弁護士という娘がいて、
今回の件では、すぐ示談にしないで、
保険会社から書類が出たら、弁護士さんの事務所へFAXするように言われたの。
何というか、「被害者の会」みたいな感じ。
今回の事故は、死亡者がいなかったので、最悪ではなかったとか。
交通局のおじさんからは、「こちらは青信号で進んでいました。相手の保険会社から書類が出たら、返事は後にして、書類を見せてもらえませんか?」
結局、保護者の弁護士さんが、私たち被害者と交通局、加害者の保険会社の間に入ってくれることになったの。
本来は弁護士さんに所定の費用を払うそうだけど、
今回は「娘が高校でお世話になっているから」ということで、費用を無料にしてくれたの。
担任の先生が来たときは、私も応接間に出たけど、
先生は安心してたみたい。
病院の霊安室で「面会」じゃなかったので。
私は滅多にない話なのでかなり緊張して、
お話の途中で何回かチビったの。
おむつでよかった。
お母さんがスーパーから帰って来てから、
別のおむつ(紙パンツ)にすぐ交換。
保険会社の人にはお母さんだけが対応したけど、
「加害者本人からまともな謝罪がない限り、示談はできません」
当然ね。