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好きすぎた
いつだって好きすぎたの癖で結局女を遠ざける
だけどもうルックスで勝負出来る歳でも無いし
才能もこれといって特別な物は何も無いんだよ
ただひたすら生きている間に勝ちたかっただけ
その夢も潰えた僕は随分とまぁ輝けなくなって
あの娘の唄で予言された卑屈になり臆病になり
誰もいなくなる そんな悪夢に毎夜悩まされた
白髪は増えたし目は霞んで物がよく視えないし
それでも君に嫌いだよ!って突き付けてみたら
凄く楽になって詩のアイデアが続々湧いて来て
覚醒剤中毒とまるで変わらない依存体質形成だ
笑ってる?無理だね 今まで何人も暗殺したよ
帰る場所なんて無い この狭いアパートだけさ
なんて強がっては見たものの君の魅力が底無し
僕はたじろいで台無し 心許なし お金も無し
許して欲しいなんて言えないよ 言えないよね
大っ嫌いって突っ撥ねて言葉に魔力込め呪った
それは自分の未熟さであったのだ 女嫌いもね
やっぱり 敵わないな 君はあまりにプリティ
罠だとしても生まれ変わったらまた愛したいな




