表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/44

29話 ハイスペック乙女京里

「ふー、テスト終わったね」


友人、飛鳥はテストが終わり息を吐いた。1年生最初のテストの返却が終わったのである。


「どうだった?」


「普通の点数だよ。60点くらいじゃないかな?」


「俺もそんなもん」


友人も飛鳥も成績は中の中もいいところ。赤点をとることもないが、とびぬけるわけでもない。


「京里ちゃんはどう?」


「うん、まぁまぁかな?」


京里はあまり顔色があまりすぐれない。


「大丈夫か? あまり勉強得意じゃないのか?」


「う、うーん、そういうことでもなくて」


「んーと、えっ?」


「あ、見ないでよ」


飛鳥が京里のテストを覗く。


「数学系と理科系が100点で、残りも92点以上で平均95点……、え、京里ちゃんって頭よかったの……」


テストには92点を下回る得点がない。それは成績のよさを示す以外のものがではなかった。


「えーとね、昔から勉強は好きだよ。夏休みの宿題も終業式の日に終わらせるタイプだったし、スポーツするのも好きだしね」


「それだけしっかり学べるんだったら、料理とか掃除もできそうなもんじゃないのか?」


「空き時間はスポーツとかしてたから……。野球以外にもいろんなことしてた」


「ほんとに男の子みたいな生活だよね……、でも文武両道だからすごいよ。なんでもできるんじゃない?」


「……昔よりは女の子ぽくなったと思うんだけどな……。髪も長くして、肌のケアにも気を遣うようにしたのに……」


京里はすでにファンがついている。女性のファンが。さっぱりしていて、長身なので同年代の女子メンバーにかなり好かれている。野球部メンバーでは椿に並んで練習中の女性の声が多い。総数では生粋が1番だが、生粋には男性ファンも多いので、女性ファンに限るとこの2人が強い。



だが、対照的なのは、その声を椿は喜ばしく受け入れているのに対し、京里じは傍目には喜んでいても、内心は気にしている。同じ力持ちでも弥生は品があるので、あまり男勝りとは言われないのである。それも京里が落ち込む要因でしかなかった。


「いいんじゃないか? そういうところを気にしてるっていうのは、ギャップがあってかわいいんじゃないのか? 実際髪をきちんと手入れしてるのは俺にはよくわかるぞ」


「……ありがと。でも男の子なのにわかるの?」


「ああ、飛鳥がちょっとほっとくとすぐに髪が痛むんだ。きれいな髪だけど、細いからすぐ癖がつく癖に梳かないから」


「さ、最近はやる頻度は減ったでしょ」


「まぁな。でな、京里も飛鳥と同じタイプの髪なのに、癖1本もないし、さらっとしてるから、気遣ってんのはわかる。しかも大変だろ。まったく女子力ないみたいなこと言ってたけど、それだけでもすげぇって」


「…………」


「京里? どうした?」


「……何恥ずかしいことさらっと言ってんの! こっちが恥ずかしい! ちょっと頭冷やしてくる!」


京里は顔を覆って教室を出て行ってしまった。


「飛鳥、まだ授業中じゃなかったか?」


「そうだね。呼び戻してこよっか」


京里の評価があがった。

京里のウワサ②


髪の手入れは苦手なのだが、女の子っぽく見られたいという理由で伸ばしているらしい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ