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26話 センス〇

パシン!


パシン!


飛鳥含め1年生メンバーにとっては京里以外は高校デビュー戦になる。


椿の投球練習をそつなく飛鳥はキャッチしており、友人だけでなく、ほかのメンバーからも安心できていた。


「ふー、何とかそらさずに取れてるよ」


「お疲れ、飛鳥」


とりあえず1回表を無事に3人で片付けて、ベンチにのんびり座る。


「ずっと座ってるのも割と痛いし……、凪先輩の足腰がしっかりしてるのもわかるよ……」


「ははは、慣れてないと中腰は割とくるからね、私も最初はそうだった。でもしっかりできてるからいいじゃん。ファーストから見てたけど、問題なかったよ」


「ああ、私の球をしっかりキャッチングしてくれていたし、また頼むよ」


「ふぅ」


ベンチに背中を預けて飛鳥は休憩する。


「さてと、プレッシャーがかからないように、私たちが点を取ってあげなくちゃね。まずは、自分たちの出た試合で勝つこと。それが何より励みになるわ」


そして、1番打者の生粋が打席に立つ、そしてホームランを打った。




「おい、飛鳥。そろそろ出番だぞ」


「ああ、そうだった。守備につかなきゃ……。いつも見てることが多かったから……」


「違う違う。多分打席回る。今ツーアウト二塁三塁だけど、打席の凪先輩が勝負されてない」


「飛鳥ちゃんのデビュー打席はツーアウト満塁からね。なかなかそんなの味わえないわよ」


生粋のホームランの後、英子がヒット、あずきはいい当たりながらセカンドライナー。京里はフォアボールで、さきが外野への大飛球で、ランナーがタッチアップ、そして凪は敬遠気味のフォアボールで。このチャンスが回ることになった。


「え、えーと、ヘルメットとバット持って、ネクストに座るんだっけ?」


「え、どうすんだっけ?」


「こらこら2人で混乱しないの。もう凪は歩いたから、そのまま打席にいって」


飛鳥と友人の野球そんな詳しくないコンビが動揺している中で、生粋が冷静に促す。


「まだ1回なのに、わざわざリスクのある選択をするんですね」


「まだ1回だからよ。ホームランで一点取られたとはいえ、1点ならまだわからないし、このピンチを乗り切れば流れがむしろ戻るでしょうから」


「なるほど。飛鳥はあまり野球慣れしてないのが、見てわかりますし、凪先輩よりは勝負しやすそうですからね」


「ストライク!」


「ストライク!」


あっという間に追い込まれてしまい、飛鳥はピンチになる。


(三振はしたくないな……せめてあてよう)


どまんなかストレートが2球来たので、次もストライクを思い振る。


(あ、落ちた)


しかし相手の選択はフォーク。


カツン。


しかしギリギリまでバットが出ていたためわずかにバットにかすり、打球は前に転がる。


「飛鳥ちゃん! 走って!」


ベンチからの声に飛鳥が気づいて、1塁に走る。


「触らないで! 切れる!」


打球はかなり勢いが死んでいて、取ってから投げても間に合わないほどだった。


「……フェア!」


「くっそー、打ち取ったのに!}


打球はラインの上で止まり、内野安打となった。結果的に飛鳥の初打席はタイムリーヒットとなるのであった。



【飛鳥の野球センスが上がった】

生粋のウワサ②


野球以外はほぼ無頓着であるが、基本的にスペックが高いので大体問題ないらしい。

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