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9話 正式に

「さてと、どうかしら? 友人くん」


「どうとは?」


マネージャー見習いとして2週間ほど過ごし、メンバーとも打ち解けてきた頃に、生粋に話しかけられた。


「いい感じに慣れてきたと思うの。はじめは男の子で不安だったけど、レギュラーメンバーとも仲はよさそうだし、男の子にしておくにはもったいないくらい器用にいろいろこなしてくれるし、とても期待できるわ」


「そんな、もったいないですよ」


「ううん、それでね、今日で仮入部期間が終わっちゃうから、どうかなって思って。私としては是非入部してほしいけど……、皆はどうかしら?」


生粋がレギュラーメンバーを見てたずねる。



「私はもともと誘ったわけだしね」


「いいんじゃないかな? クラスでも悪い噂聞かないし」


「ちょっとおせっかいだけど……、マネージャーは必要だし」


「私もOK。面白いし」


「もちろん賛成ですわ」


「きちんと私がしごいてやるからな!」


「今のままでは非効率的ですから」


「これは天命さ。だから私が反対する理由はない」


「満場一致ね。じゃあこれで……」


「ちょっと待ってくださいー! 私の紹介がされてませんー」


すると1人の女子が乱入してきた。黒髪で普通に可愛らしい少女だ。


「あ、ごめんなさい。彼女は漆原陽菜うるしはらひなで、センターで、えーとよくも悪くも普通の子」


「生粋、そんな紹介はないでしょ! 私も男の子とのボーイミーツガールをやらしてよー」


陽菜が両手を振って抗議する。


「どうも、野津友人です。明日から正式によろしくお願いします」


「え、ああ、うん、よろしくね」


友人が普通に挨拶して、彼女のボーイミーツガールは終わった。


「それじゃあ満場一致ということで、友人君をマネージャーとして受け入れます!」


「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」


こうして、友人は日比野高校女子野球部のマネージャーとなった。

漆原陽菜


日比野高校2年生。打順は8番でポジションはセンター。右投両打。


スイッチヒッターで走攻守に優れる万能型だが、バランスが良すぎて地味である。


女子野球部のメンバーの中で1番体が柔らかい。

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