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Ancient Alchemist Online  作者: はむだんご
一章
8/39

1-8




 翌朝、姉をたたき起こし、稽古でボコボコにされ、朝食をとり、ログインしました。まる。


「フレンドはっと……俺だけか」


 まだ8時だしな。料理でも研究するか……。確か生産ギルドでお金を払えば生産スペースを借りられるんだったな。あ、ちなみに姉は二度寝しました。まる。






「すいません、3時間ほど料理スペースを借りたいのですが……」

「はい、共同スペースは1500G、個別スペースは3000Gになります」

「では個別で」


 生産ギルドに来た俺は受付嬢にそう言ってお金を払い、部屋を借りた。部屋の中はよくある現代のガスキッチンがあった。なんでやねん。まあ使い慣れているから助かるのだが……。あと七輪や焼き鳥を焼くようなコンロなんかもある。これだけあればいろいろ試せそうだな。


「よし、まずは普通に焼くか」


 300近くあるのでロックラットの肉から焼く。出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を焼いた串肉。淡泊な味わい。

  品質 : Aランク

  HP+20%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 バフ結構大きいな。あ、称号のスーパーメイドのおかげなのか?あと、見逃せないのが満腹度システムだな。書かれてるってことは実装される予定があるのだろう。サブジョブを料理人にしてよかったかもしれない……。


「次はわざと失敗してみるか」


 同じように焼くが、わざと早めに焼くのを止めたり、遅くして焦がしてみた。で、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を焼いた串肉。完全に火が通っておらず、生焼け状態。

  品質 : Dランク

  HP+5%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を焼いた串肉。火を通しすぎていて、所々焦げている。

  品質 : Dランク

  HP+5%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 どうやらどちらも品質とバフ効果が変わるようだ。次は称号のスーパーメイドを外して普通に焼いてみる。でで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を焼いた串肉。淡泊な味わい。

  品質 : Aランク

  HP+10%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 スーパーメイドSUGEEEE!効果倍かよ!?お次は蒸してみる。もちろんスーパーメイドを付け直して。ででで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串蒸し焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を蒸した串肉。プリプリした食感。

  品質 : Aランク

  HP+20%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 効果品質変わらず、味だけ変化したようだ。次はここに薬草で包んでみる。でででで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串蒸し焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を薬草で包んで蒸した串肉。若干青臭い。

  品質 : Aランク

  HP+20%

  効果時間 : 3時間

  追加効果 : HP10%回復

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 回復効果が付いたようだ。全部食べきらないと効果が発動しないので戦闘中には使えなさそうだ。魔力草の方も試してみたが、回復効果がMPになっただけだった。


 さてさてお次は調味料を付けて焼いてみましょう!ここに来る途中に買ったのだ。最初はお塩です。ででででで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


岩鼠肉の串焼き(☆☆)▼

ロックラットの肉を塩を付けて焼いた串肉。淡泊な味わい。

  品質 : Aランク

  HP+21%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 若干効果アップした。小さく思えるが1%でもバカに出来ない。続いて味噌、醤油、胡椒、それぞれで組み合わせる、と試したが効果は塩と同じだった。


「そろそろ別の肉試してみるか」


 といっても、あとはグレイウルフの肉とフォレストベアーの肉しかないのだが。フォレストベアーの肉は最後だな。まずはグレイウルフの肉を普通に焼いてみる。でででででで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


灰狼肉の串焼き(☆)▼

グレイウルフの肉を焼いた串肉。歯ごたえ抜群。

  品質 : Aランク

  STR+10%

  効果時間 : 3時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 どうやら肉のレア度が低いからか、効果が低い。ロックラットと同様に焼いていったが、同じような結果だった。


 最後に真打ちと~じょ~!フォレストベアーさんのお肉です!普通に焼きたいのですが、数が少ないので最初からお塩をつけて焼いてみましょう!ででででででで、出来たのがこれ。


――――――――――――――――――


森熊肉の串焼き(☆☆☆☆)▼

フォレストベアーの肉を塩を付けて焼いた串肉。とってもジューシー。

  品質 : Aランク

  STR+26%

  VIT+6%

  効果時間 : 5時間

(※現在、満腹度システムは実装されておりません)


――――――――――――――――――


 スバラすぃ~!!これはフォレストベアー周回までありますね!


 やばい、テンションマックスで料理してたらいつの間にか一時間経っていた。残りの肉は調味料を付けるだけで焼いた。






「ありがとうございました~」


 なんとか時間内にすべての肉を焼くことが出来た。料理人のレベルが12とだいぶ上がった。おかげで大量に買った調味料がすっからかんだ。


「まだ9時か……なにしようかな?」


 ゲーム内では3時間たっているので、現実では1時間しかったっていないことになる。この時間感覚にはまだ慣れそうにないな……。


「そういえば西にはまだ一回も行ってなかったっけ」


 そう思い至り、西に行って素材集めがてらマップを埋めることにした。






~ エリアⅠ(草原) ~


「肉よこせぇぇぇぇ!!」

『キュィッ!?』


 草原に来てから4時間、このエリアに出てくるホーンラビットの肉がレア度3のレアドロップだとわかったのでひたすら乱獲していた。現在インベントリにはホーンラビットのドロップがいっぱいだ。ただ、敵のレベルが低すぎて獲得経験値0というのが少し残念だ。


 肉もそこそこ集まったのでそろそろ切り上げようかというところでそいつは出た。


『ギュィッ!』

「で、でっかい金ウサギ……?」


 通常のホーンラビットの5倍はある大きさで、体を金色にぴかぴか光らせながらこちらに敵意を向けていた。これまた皆に怒られるやつじゃね?


 ピコンッ


 うおっ……って、フレンドコールか……。姉からだ。何というか勘が良いというか……。


『ヨシノちゃん今どこ!?』

「草原だよ、なんかイベントレアボスらしいやつと対峙中」

『ストップ!対峙中ね?すぐ皆でそっち行くからそのまま維持してて』

「了解」


 俺がウサギに夢中になっている間に皆ログインしてたらしい。とりあえず皆が来るまで手を出さずに待っておく。こういったイベントボスはこちらから近づかない限り戦闘に入ることはないので好都合だ。また、パーティーに入っていないとそもそもモンスターが見えないのもグッドだ。余計な争いの心配は無用である。






「お~い!」

「お、来たか」


 待つこと20分、全員到着したようなのでパーティー申請を送り、承諾してもらう。


「ぴ、ぴかぴかのウサギさんなのです!」

「はぁぁ~、なんかいやな予感がしたのよねぇ……来て正解だったわ」


 エスパーかよ。


「しかし、こんなイベントボスは見たことないのぅ」

「ヨシノちゃんはさっきまで何をしていたのです?」

「ウサギ乱獲?」

「どれくらいよ?」

「1000くらいはいったかもしれない」

「「「「……」」」」


 仕方ないんだ。すべては肉が悪い。おまえが俺をたぶらかしたんだ!……はい、すいません反省しています。


「とりあえず準備しましょう」

「ですね」

「あ、そうだ。皆これ」


 森熊肉の串焼きを皆に渡す。


「ブフォッ!な、なにこれ!?」

「やりすぎじゃな」

「効果高すぎなのです……」

「ハグハグうまもぐもぐ」


 え、そんなにやばいの!?あとサーヤ落ち着け。


「βの時は10%でもすごいって言われておったからのぅ」

「……(コクコク)」

「あ~、うん。多分称号のせいだわ」

「称号?」

「……スーパーメイド」

「ぷっ……ブフゥッ!」


 うん、言いたくなかったよ。だから笑うの止めなさい。







主人公はテンションが高いと脳内はいつもこんな感じです。顔には出しませんが(´・ω・`)

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