表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Ancient Alchemist Online  作者: はむだんご
一章
7/39

1-7




「てへぺろっ」

「「「「……」」」」


 やめてっ、そんな目で見ないで!



 ピコンッ


――――――――――――――――――


ジョブ1がLv.15以上になりました。

ジョブ2が解放されました。

以下からジョブ2を選んでください▼

  戦士

  神官

  弓術士

  盗賊

  料理人

  鍛治師

  細工師

  木工師

  薬師


――――――――――――――――――




 おっと、どうやらレベルが上がったらしい。皆も15レベルになったようだ。ちなみにレベルが16なのは俺だけだった。


「みんなはサブジョブ何にするんだ?」

「我は細工師にするのじゃ!」

「私は薬師にするのです!」

「あれ、二人とも生産職にするんですか?」

「うむ、自分で魔術書を作りたいのじゃ!」

「私はお薬作ってみたいのです!」

「なるほどなぁ」


 最初は戦士にしようと思っていたが、生産職にするのも悪くはないかもしれない。装備を自分たちでまかなえるのは大きい。なにより楽しそうだし。


「じゃあ俺は木工師にしよ……」

「「ヨシノちゃんは料理人で(お願いします)!」」

「え゛っ……」

「私、ヨシノちゃんの料理がないと生きていけないわ!」

「……(コクコク)」


 大げさすぎる。その辺の屋台で買えばいいだろうに……。


「まあ、料理スキルあるしいいけど……」

「さっすがヨシノちゃん!」

「ヨシノちゃんの料理を、毎日っ……ハアハア」


 なんかサーヤがうっとりと別世界にトリップしてる。……大丈夫か?


「じゃあ私は鍛冶師にするわね!」

「っは!……失礼、では私は残りの木工師に」


 なんだかんだで全員、サブジョブは生産職にすることになった。というか、姉に鍛冶なんて出来るんだろうか……?まあアシストあるし大丈夫かな?






「あら?」

「ん?どうかしたのか?」

「新しいスキルが解放されてたわ」

「あ、私もです」

「我もじゃ」

「私もなのです」


 あれ、皆新しいスキルが解放されてるらしい。俺だけないんだけど……。


「ちなみに皆何が解放されたの?」

「私は<発見>なのです!」

「「同じくです(なのじゃ)」」

「ん~、皆一緒なのね」


 なるほど、もう持ってたからか……。


「う~む、解放条件が予想出来そうじゃな」

「そうですねぇ……確かヨシノちゃんはすでに解放されていたんでしたっけ?」

「ああ」

「多分、レアモンスターじゃないかしら?」

「ですね。一定時間内に2、3回レアモンスターに遭遇する、このあたりでしょうね」

「そうじゃな」


 なるほどなぁ……。あれ、そういえば<発見>を有効化(アクティベート)してなかったな……。


「おお」

「どうしたのじゃ?」

「<発見>を使ってみたらわかるぞ」


 ボス部屋の壁の割れ目や、地面の草の生えている場所が光って見える。おそらく採取が可能な場所を示しているのだろう。これは根こそぎ取っていくしかあるまい……!


「あ、誰かピッケル持ってないか?」

「私のあげるわ!」

「サンキュー」


 俺以外みんな持ってきてたらしい。準備良過ぎだろ……。






 ガラガラガラッ


 そこら辺に生えている薬草を採取していると、後ろから壁が崩れるような音が聞こえてきた。


「ふぇぇっ……な、なんか穴があいたのですぅ!」


 リーゼの前にはしゃがまないと入れないような小さな穴があいていた。


「どうします、これ?」

「どうするって、こんなの入ってくださいっていってるようなものじゃない!行くわよ!」

「ちょ、姉さん!」


 さっさと入ってしまった姉に続くように入っていく。穴は進むにつれて大きくなっていき、穴を抜ける頃には立てるようになっていた。


「わあぁ!綺麗ねぇ……」

「おぉ~」


 穴を抜けた先は小さな部屋になっていた。壁は光る苔に覆われ、地面には少し大きめの光る水たまりと、その真ん中にある台座に宝箱が置かれていて、水たまりの周りには草が生い茂っていた。鑑定してみると、水たまりは魔力水で、その周りに生えているのは魔力草だった。どちらも品質が最高のAランクだ。これは枯れるまで持って行かないとな!仕様上枯れないけど……。


「とりあえず宝箱の確認ね!」


 このゲームは宝箱や採取ポイントは個別になっているので争う必要が無いのは素直にうれしい。


「お、鉄鉱石ね!序盤じゃなかなか手に入らないから有り難いわ!」


 姉は鉄鉱石10個だったようだ。続いてサーヤ、メノウ、リーゼの順番に開けていったが全員HPポーションとMPポーションのセットだった。


「最後はヨシノじゃな」

「「「じ~……」」」


 なんか期待の目で見られている……。緊張するから止めてほしい。




 ピコンッ


――――――――――――――――――


マジックパーツ : 威力上限解放 を獲得しました。


使用しますか? Yes/No


――――――――――――――――――




「マジックパーツ?」

「「「え゛っ!?」」」

「何ですかそれは?」

「あ~……次の町、王都に行くとオリジナルのアーツと魔法を作れるようになるのじゃが、アーツの場合はアーツパーツを、魔法の場合であればマジックパーツを組み合わせて作るのじゃ。今回のはレアな解放系のパーツじゃな。威力の他には、速度やパーツ個数などがあるのじゃ」

「それにパーツ自体、ゲーム進めてもなかなか手に入らないのよ?それをまだ次の町解放されてないこんな序盤に、しかもレアパーツを……」

「なるほど。ヨシノちゃんが規格外だということがよくわかりました」

「超豪運なのです!」

「う~ん……やっぱりこのゲーム、LUK(運)の隠しパラメータがあるわね」

「そうとしか考えられんのぅ……」


 なんかよくわからんが激レアアイテムらしい……。売る気にはなれないし使っておこう。


「まあいいわ、ここにあるやつ全部採取して戻るわよ!」

「はいはい」






 中にあるものすべて限界まで採取し、元の部屋に戻ってくると穴が無くなっていた。


「う~む……一回ポッキリか、レアボスモンスターのボーナスステージといったところかのぅ?」

「また今度検証してみましょうか」

「じゃな」


 簡単に言ってくれてるが、レアボス引き当てるまで回らないといけないんだぞ……?その辺わかってるんだろうか?


「よしっ、それじゃあ今日も遅いし階層登録して町に戻りましょうか!」

「ですね」

「あいよ」

「了解なのじゃ」

「はいなのです!」






~ オウカの町 ~


「本日の成果確認タ~イム!」

「「「「わ~ (パチパチ)!」」」」


 周りの人たちがほほえましそうな目を向けてきているが気にしない。


「じゃあ皆確認作業に入ってね。終わったら見せ合いましょう!」


 というわけで俺の成果はこんな感じ。




――――――――――――――――――


インベントリ (46/100)▼

・緑小鬼の牙×7

・緑小鬼の斧×2

・灰狼の肉×24

・灰狼の牙×11

・灰狼の爪×8

・灰狼の皮×6

・灰狼の尻尾×2

・緑鬼の牙×4

・緑鬼の斧×1

・緑鬼の角×1

・森熊の肉×8

・森熊の牙×5

・森熊の爪×5

・森熊の皮×3

・森熊の大皮×1

・森熊の魔石×1

・宝箱 (森熊)×1

・岩鼠の肉×99

・岩鼠の肉×72

・岩鼠の牙×91

・岩鼠の尻尾×31

・ただの石×99

・ただの石×99

・ただの石×43

・岩人形の目水晶×9

・岩人形のコア×3

・ただの岩×26

・骨魔法師の骨×78

・骨魔法師の髑髏×21

・骨杖×19

・赤骨魔法師の骨×7

・赤骨魔法師の髑髏×2

・赤骨杖×2

・紅骨魔術師の骨×8

・紅骨魔術師の髑髏×1

・宝箱 (紅骨魔術師)×1

・薬草×60

・上薬草×7

・銅石×21

・青銅石×18

・鉄鉱石×3

・黒鉄石×1

・魔力水×1.7 (L)

・上魔力水×0.3 (L)

・魔力草×35

・上魔力草×11


――――――――――――――――――



  

 うん、いやな予感しかしない。これ見せるのか……?


「最後はヨシノちゃんなのです!」


 どうやら確認している間に皆は見せ終わっていたらしい。絶対何か言われるだろうな~とか思いながら、インベントリのスクリーンショットをメールで送る。


「「「「……」」」」


 沈黙と視線が痛いです止めてくださいお願いします。


「はあ……何これ?」

「えげつないのぅ」

「さすがヨシノちゃんですね」

「レアドロップがレアじゃないのです……」


 サーヤ、それ褒めてないだろ。


「……気を取り直して、アイテム交換タ~イム!」

「「「「わ~ (パチパチ)!」」」」


 無理矢理感が半端じゃない。が、有り難いので乗っかっておく。


「鉱石類と皮類は私とメノウ、草類と魔力水はヨシノちゃんとリーゼ、肉類はヨシノちゃんに渡しましょう!今回木類はないのでサーヤちゃんには各自もらったアイテムに合うお金をを渡すこと!」

「あ、ヨシノよ。コアと水晶をもらえると助かるのじゃが……」

「ああ、了解」


 言われたとおりに分けて渡していく。


「よ~し、終わったわね?それじゃあ解散!」

「あれ、宝箱は開けないのか?」

「「「「今日はもうおなかいっぱいよ (です)(なのです)(なのじゃ)!」」」」


 ……さいですか。


 






初日終了!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ