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少し短めです
「ここがVR研の部室ですわ!」
「「「おお~」」」
次の日の放課後、俺と姉と綾は姫崎先輩と霧島先輩に連れられて部室にやってきた。
「そしてそして、VRと名のつく物すべて取りそろえておきましたわ!もちろんアレも人数分用意しておきましたわ」
「さすがです姫崎先輩!」
「しかも顧問はめんどくさがりで有名の飯田先生、レポートの確認もさっと目を通すだけ、部室にはまず顔を出しませんわ。……カンペキ、カンペキですわぁ!オ~ッホッホッホッ!」
「そこにシビれる!あこがれるゥ!」
部屋の中にはこれでもかというほどに様々な機器がたたずんでおり、かなり大きな部屋も狭く感じてしまうほどだった。本当に言葉通り、VRと名のつく物すべてそろっているようだ。……姫松家の財力ハンパねぇ。
「……それで?説明してくれるんでしょうね、芳人ちゃん?」
「ん、なにが?」
「なにが?じゃないわよ!どうやったら生徒会長なんて人を引き抜けるのよ!ていうか、芳人ちゃんの腕にしがみついてる白髪美少女メイドは誰!?」
「ちゃんと説明してくださいね芳人君。じゃないと……引きちぎりますよ?」
ナニをっ!?えっ、なんかめっちゃコワイんですが!?
「あっ、これは私が足をけがしてしまったので肩をお借りしているだけですよ」
「それでしたら私の肩を貸しましょう。もう芳人君の腕にしがみつく必要はありませんよね、先輩?」
「大変申し上げにくいのですが、あなたでは身長が足りなくて支えになりませんね」
「あ゛?」
ちょっ、なんかよくわからんけど喧嘩になってる!?早く止めないと……
「ふ、二人とも落ち――」
「「芳人(米蔵)君は黙っててください!」」
「……はい」
なんか二人の後ろに般若が見えた……。コワイヨゥ……
結局誰も二人を止められないまま下校時間になってしまい、今日はお互いの紹介だけでお開きとなった。
「しっかし、綾があんなに取り乱すとはなぁ……」
「あの女は生理的に受け付けません。だいたい、芳人君は節操がなさ過ぎです!」
「えっ!?いや、別にそんなつもりは……」
「……この前の夜、九重君と一緒にナンパしに行ってましたよね?」
「い、いやあれは――」
「言い訳は聞きませんから!いいですか、高校生になったんですからもっと節度ある行動をしてください!」
「芳人ちゃん、そんなことしてたの……?」
違うんです、確かに慎二と一緒に出かけたりしてたけど、仕方なく、仕方なくなんだよ!あいつが、「米蔵弟と一緒にいればナンパの成功率上がるかもしれん」とかいいながら中学時代の恥ずかしい女装写真をぴらぴらさせながら脅してくるんだぞ!?結局そのときは全滅で、完全に無駄足に終わったけどな……。
まあ、今の耐性のついた俺なら、ちょっとやそっとの恥ずかしい写真なんかに屈したりしないけどね!多分、メイビー……。
「――って、聞いてるんですか芳人君!」
「えっ、いや~……えっと……」
「……はぁ、まあいいです。それと、今日からしばらくそちらの家に泊まらせてもらいますからね」
「えっ、なぜに!?」
「もちろん監視です」
「本当は?」
「そろそろ芳人君の料理が恋しいです」
「ですよね~」
まあそんなことだろうと思ったよ。
「芳人君、まだですかっ!?」
「あと十分くらいだ、静かに待ってろ!」
一分置きにごはんの催促をするのやめてもらえませんかねぇ!?
「ほひほほわんひょうほほはんははひ?」
「今姉さんが食ってる唐揚げだよぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
なにさらっとつまみ食いしてやがるこの愚姉ぇぇぇぇ!
「あっ、ずるいです麻衣ちゃん!私にも一口――」
「ああもうっ!黙って待てんのかおまえらはぁぁぁぁぁ!!」
――30分後
「ふぅぅ~、おなかいっぱいです……」
「ごちそうさま~!」
「はいはい、お粗末様」
10人前もあったのに……食い過ぎだろ。
「綾、お風呂わいてるから先に入ってこいよ」
「ん~、じゃあそうさせてもらいますね」
「よ~し、それじゃあ芳人ちゃん、食後の運動しましょうか!」
「えっ!?食ったばっかりなのに!?」
結局その後、見事に腹パンをくらい、危うく胃の中の物をはき出しそうになったのはご愛敬。
――コンコンッ
んぅ?姉さんか?こんな夜更けに……。
「……しつれいしま~す」
そ~っと扉を開けて入ってきたのは、姉ではなく綾だった。
「……綾か?どうした、こんな時間に」
「ひゃぁっ!?お、起きてたんですね……ええっと、その~……久しぶりに、一緒に寝たいなぁ、と」
「……………………はい?」
マジですかお嬢様?
「と、というわけで!隣、失礼しますね!」
いや、なにがというわけなんですかお嬢様!?
「いやいやいや、ちょっとまって!?俺たち男女、アーユーオーケー?」
「大丈夫です、芳人君は男の子っぽくありませんから!」
「そういう問題じゃねぇ!」
ていうか、さらっと人の気にしていることを……!!
「問答無用ですっ!」
「あっ、ちょっ!?」
ふ、布団の中に綾が入ってきた!?後ろから女の子の良いにおいががががが
「……芳人君、こっち向いてください」
「い、いやぁ……さすがにそれはちょっと……」
「はぁ、まあいいです」
「そ、そうか……っ!?」
ちょっ!?近い近い触れてるって!?
「あ、あのぅ……綾、さん?」
「動かないでください」
「はひ」
む、胸が背中にっ!?吐息が首にぃぃぃぃぃ!?
「……」
「……」
どれくらいそうしていただろうか。10分だろうか、それとも1時間だろうか、俺にとっては無限に思えるような時間だった。どうやらまだ寝息は聞こえてこないので、起きてはいるみたいだ。
「……なぁ、綾――」
「芳人君は、」
「え?」
「芳人君は、まだ霧島先輩のことが好きなんですか?」
「……えっ?」
……どういうことだ?
「別に、好きとかそういうことは思ってないぞ?だいたい、まだ出会って2日だからなぁ……」
「……そう、ですか。……それならいいです」
そういって俺から離れて眠ってしまった。……なんだったんだ、いったい?
結局よくわからずにウンウンうなっていたら、いつの間にか朝になっていた。
「ずいぶんと彼に入れ込んでますのね」
「……まあ、そうですね」
「なにか理由でもあって?」
「……昔の知り合いだから、ですかね」
「あら、そうでしたの?ということは私のところにくる前になるのかしら?」
「ええ、小学校低学年の時に何度か。まあ芳人も麻衣も私のことは覚えてなさそうでしたけどね……」
「せっかく再会したのに……それは残念ですわね」
「いいえ、そうでもないですよ。……綾は私のこと覚えてたみたいですから」
次回からゲーム内に戻ります




