遠く、雲の、輪郭
吐瀉物の中で
薄れて行く意識に
自我を見出すような俺が
今まで生きてこれたのは
運が良かったからなのか
本能や感性で歩く日々は
苦しく、儚く
抜け出せたと思えば
そこは深い水の中
何時までも何時までも
お前達は何なんだ
知ったような顔をして
出し抜いたつもりか
己の愚かさも見えず
安い感性で
存在を軽んじる
それが冒涜だと
気付かない事は
一つの罪
誰かが作った常識や正論を纏えば
楽になれるが
そんな事で俺を殺させるか
四肢が捥げるような痛みも
心臓を抉られるような苦しみも
全部
俺の物
誰にもやらない
だから
人間が好きで
大嫌いだ