集められた面々。
全員が応接室に集まると、キイチさんは一同の顔を順次見まわしてから、口を開いた。
「最後の仕上げと行きますか。」
解決編ですね。クライマックスですね。
続けて、キイチさんは言う。
「で、結城さん、あんた本当に部屋にいたのか?」
じぃっと、沙紀子を見つめる。沙紀子は、動揺しているのか、目が泳いでいた。
そのまま、沙紀子が答えないでいると・・・。
「黎の部屋に行きましたよね?」
これは、美音の言葉だ。
「防音室に行って、・・・三十分か四十分経ったぐらいかしら?私、お茶を取りに行こうと思って、部屋を出たんです。」
黎と沙紀子を交互に見遣りながら続ける。
「廊下、二階の黎の部屋の前あたりに二人が居るのを、見たんです。コソコソと二人して。」
最後の辺りは、かなり嫌悪の表情だ。
「ま、まさか!本当に二人が竹田さんを!?」
コソコソと隠れるようだなんて!!やっぱり、二人できょうりょ・・・。ふぐっ。
キイチさんに口を塞がれて、黙れと一喝されました。
「違う!親父なんて殺すかよ!」
「わ・・私も社長を殺してません。」
二人は犯行を否定。それから、小声で二人の関係を告白した。
「でしょうね。単なる密会。で、結城さん、部屋に引き揚げてから、黎くんの部屋に行くまでに時間が掛かってますね?」
あっさりと否定を受け入れたキイチさんは、更に質問を投げかける。
沙紀子は、ちらりと視線を動かして、口を開く。
「・・・この人が・・・。私が部屋から出ようと扉を少し開けたら、この人が歩いてくるのが見えたんです。」
しばらく待ったけれど、一向に引き返してこなかった。と、印南さんを指さしたのだ。
「二階にある結城さんの部屋を通り過ぎて、あるのは・・・。」
そう言ったのは、キイチさん。
「・・・・。」
顔を青くしたのは、印南さん。
キイチが、沙紀子が割り当てられた部屋を通り過ぎて、辿り着くのは書斎だけ。
全員の視線は、印南に集中した。
そんな中、キイチさんは印南さんに質問を投げる。
「夕方の、あの訪問客の用事は何だ?」
印南さんは、一度キイチさんを見てから、視線を下げて答えた。
「あの人は近くのスキー場の従業員・・・だ。」
「なるほど。」
ああ、あの派手なジャンバーは、スキー場のスタッフジャンバーでしたか。
「そうか、二台、借りたんだな?」
二台?除雪機一台でしたよね?何言ってんですか?
「・・・。」
印南は、無言。それを肯定と見做したキイチさん。
「そうか。」
それだけ言うと、眉間に皺を寄せて、また右手の指を唇に当てた。
・・・沈黙が辛いです。キイチさん。




