No.04 ピエロって•••。
「ご注文は、何になさいます??」
「あっ!!いえッ!!!結構です!!!
僕ッ!!もう帰りますッ!!!」
「はいはい!!コーヒーですねっ!!
あっ!!そうそう!!
本日は、全種類のドリンクが大変ッ!!
お安くなっておりますよ~!!! お客さんッ!!!」
「イヤイヤイヤッ!!!!
えっ?ちょっ・・・!?えぇえっ!?!?はっ・・・話し聞いてましたッ!?!?」
「えっ・・・・?何をですか・・・・??
あっ!!!
コーヒーだけでは物足りないですよね~!!!
ほほほほほほぉ・・・・!!
今日は何だか機嫌がいいので・・・・なんとッ!!全食品ッ無料にいたしますッ!!!
いやぁ~!!お客さん運がいいですねッ!!
自分で言うのもアレですが・・・
私が常連さん以外のお客さんに無料サービスをするのは珍しいですよッ!!!」
「あっ・・・・。
ありがとう・・・ございます・・・・・・。
って!!ちがあぁあぁあうッッ!!!
ぜんっぜッん!!全くッ!!かすってもないッ!!!
ちょっと!あんた!!
絶対ワザとでしょうッ!?!
僕は帰りたいんですッ!!!帰らせて下さいぃッッ!!!」
「ああっ!!!
やっぱりそう来ましたかッ!!!
ハニートーストですねぇえ~?!?!少々お待ちを~っ!!」
「だぁかぁらぁッ!!!ちっがぁああうぅっッッ!!!!!
ちょっとッ・・・もういい加減にしてくださいっ!!!!!」
「ほっほほっ~!!
お客さん面白いですね~!!
大丈夫ですよ~!!ハニートーストには自信がありますからっ!!」
ピエロは、愉快そうにトーストを作りながら口が裂けそうな程怪しくニヤッ・・・っと笑った。
「・・・・クッ・・・・・・!!」
くそッ・・・・!!!
全然ッ!!駄目だッ!!!話し通じないッ!!!!
こぉ・・・・ッ!!このピエロッ!!!
一体、何なんだぁッ!?!?
コイツッ!!絶対ッ!!腹黒だッ!!
声が聞こえなくてもわかる・・・ッッ!!!コイツの心の声は最悪だッ!!!!
・・・・・えっ?
待て・・・よ?・・・・あれっ???
聞こえなくて・・・も・・・???
いやぁッ!!!ちょっと待てぇ!!!
何で聞こえない!?!?
まさかッ!!!治ったのぉッ!?!?
ちょっとドキドキしながらイヤホンを外してみたが・・・・。
((ザワザワザワザワザワザワザワザワザワサワザワザワザワッッ!!!!!))
「うわぁあッ!!!」
「んっ??どうかしました?」
「あっ・・・・いえッ!!何でも・・・。」
やっぱ、治ってなかったかぁ・・・。
でも・・・・こんなに近くにいるコイッの声は 全く、聞こえななかった・・・。
「お待たせしました。
ハニートーストとコーヒーにでございます。
あっ!!タオルもどうぞ!!」
「あっ・・・。
ありがとうございます・・・・。」
しかもッ・・・・!!
このピエロ・・・・・・。
人間なら必ず聞こえて来るはずの心臓の音が・・・全くしない・・・・。
いやいやいやいやいやいやッッ!!!
流石にそれは無いっ!!!
この音は、生きている生き物にしか聞こえない音・・・。
もし聞こえなかったとしたら・・・すでに死んでいるという事だよぉおおッ!?!?
実は、僕にはもう一つの異能があって・・・心の声を聞く以外にも
魂の灯火の様な音で、人の寿命と生死を知る事が出来るのだけど・・・・。
いや・・・・ツ!!
でも!聞き間違いかもしれない・・・・。
よし!!もう一回だ・・・・・。
今度は!!ちゃんと聞くッ!!!
集中して聞こうとすれば、目の前にいる人だけの心の中の音が聞けるッ!!!!
意を決心して一呼吸し、イヤホンを取り
目の前にいるピエロをじっと、見つめて心の中を覗いた。
だが・・・・。
「ちょっと~!!お客さん~!!!
そんなに見つめないでくださいよ~!!照れちゃいますよ~!!!」
「ッ・・・・!!!」
・・・・聞こえない・・・・。
この人・・・・ッ!!!
全然ッ!!
全く、何にも聞こえない・・・・ッッ!!!!!