No.03 占いは当たるものだ•••。
「ありがとうございました~!!」
「1000円ロスかぁ・・・・。
ちょっと勿体無い気もするけど・・・。
まぁ、仕方無いやぁ!!」
これで聞きたくもない声が消えるなるなら・・・。
これ位、幾らでも払うしなっ!!
今朝、びしょ濡れになった本と、壊れたイヤホンを書店で買って、早速イヤホンを袋から取り出し、耳に嵌めて曲を流した。
あぁ・・・・。
これで少しは静かになった・・・。
いくら慣れたとは言え・・・・
丸1日、あんな雑音聞いてたら
1日でノイローになってしまう。
イヤホンはもう、体の一部だな・・・・。
うんうん!!っと何度も頷いていると 突然、雨が降り出した。
「うわぁっ!!!降ってきた!!」
しかも!!土砂降りっ!?!?
でもここの辺りは、スナックや・・・ホストクラブとか夜の店が多いから
この時間帯は、殆ど閉まっている。
っていうか!!
何故ッ!本屋出た瞬間に降ってくるッ?!?!
どうしょう・・・・。
一旦、また本屋に戻ろうかな・・・・。
ザザザザザザザザザァァァッ!!!!
「うわっ!!!
ヤバッ!!!前が見えない!!!」
ますます強くなってるっ・・・・!!!
これは・・・。
すぐには止まないな・・・。
ああぁああッ!!!
戻るのも面倒だッ!!!
もう雨宿り出来る所まで走ろッ!!!
そんなに速くない足で全速力で走って、シャッターが開いている店を探すが・・・・。
なかなか開いてる店が見やたらず 何も考えず、ただただ走り続けた。
「ハアハア!!・・・・なんだぁ此処は・・・?!
全然!!店が開いてないっ!!!」
もう諦めて走るのを止めた。
ずぶ濡れに濡れながらもゆっくりと歩いた。
あぁあああっ~!!!
今日は、本当にツイてないなぁ・・・・。なんでこんなにツイてないんだろう。
何だか虚しい気持ちになって
足を止めたその時・・・・。
「おやおやっ!!
ずぶ濡れじゃありませんか!!!!」
「ッ・・・えっ?うわああああぁぁッッ!!!!!!」
声がした方へ反射的に振り向くと
そこには、ニヤリっ・・・と不気味に笑った
ピエロの顔をした男の顔が鼻先につく程、すぐ目の前にあった。
「うわぁぁぁ・・・ッ!!!チョッ!!!なにっ!?
びッ・・・ビビッ・・ビックリしたぁぁあ・・・・。」
「おや!!これは失礼しました。
驚かせる気は無かったのですが・・・・。
ささっ!!兎に角っッ!!
中へ入って下さい!!!
そんなずぶ濡れな格好だと風邪引きますよっ!!
タオルをお貸しいたしますので、どうぞ中へお入り下さい!!!
ただでさえ
貧弱そうな体をしているの・・・(ボソッ」
・・・・おい。
チョイ待て・・・。
おい、ピエロ・・・・。
ボソッっと言った積もりだろうが・・・
ちゃんと聞こえたぞ・・・。
何んだぁ・・・?!コイツ!?。
いきなり現れたと思ったら・・・
初対面なのに失礼な事言ってきた・・・。
しかも・・・・。なぁ~んかっ!!
怪しいっていうか・・・。近寄ったらいけない気がする・・・。
「ほらぁ!!何してるのですか!?
ぼっーとしてないで・・・・。
早くッ!!お入り下さぁ~い~!!!」
「えぇええぇぇっ?!?!ちょッ!!うわぁッ!?!
えっ!?あっ!?!?あのッッ!!ちょっ!!!」
「ほらほらっ!!遠慮しないで!!
入った~入ったぁ~!!」
ピエロは、僕の背中をグイグイ押して
半ば強制的に、店の中へと入らされて
カウンターの席に座らされた。
っていうか絶対ッダメだぁっ!!
コイツとは、関わったら駄目だッ!!!
絶対ッ!!厄介な事になるッ!!
悪い事は起きてもッ!!イイ事は、絶対ぃッッに!!
起きない様な気がするッ・・・・・!!
しかも・・・・
今日は厄日だし・・・・。
うんっ!!!よしっ!!!
早く逃げよおっ~!!!