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1章 魔法大学入学 魔法大学交流戦 準決勝2

試合当日:控室での邂逅

魔法大学アリーナの控室。準決勝を前に、選手たちの緊張感が漂う中、クロウは指定された部屋の扉を開けた。中には、既に一人の青年が座っていた。青い髪に、底知れぬ深さを持つ青い瞳。見慣れた顔に、クロウは思わず立ち止まる。


「……おや? クロウ先輩、こんにちは」


青年は顔を上げ、クロウを見て穏やかに微笑んだ。その声は、聞き覚えのあるものだった。


「ミルズ……なぜ君がここに?」


クロウは驚きを隠せない。目の前の青年はA級冒険者ミルズだった。準決勝の対戦相手がミルディアス・ブルークアルという1年だということを把握していた。まさかその相手が「ミルズ」だったとは思いもよらなかった。


「僕がここにいるということは、先輩がここにいるのと同じ理由ですよ。……まさか、対戦相手がクロウ先輩だったとは思いませんでした」


ミルディアスはにこやかに答える。彼の言葉で、クロウは合点がいった。「ミルズ」とは、ミルディアスの名を略したものだったのか。そしてミルディアスの方も、まさかここまで勝ち進んできた「クロウ」という先輩が、日頃から一緒に冒険者をしているクロウだと思わなかったのだろう。私は名前変えていないのに気が付かないとは。。。


「そうか、君が『ミルディアス』だったのか……」クロウは苦笑いを浮かべる。「正直、驚いたよ、ミルディアス。あのダンジョンでの君の実力からすれば納得だが……まさか交流戦で当たるとはな」


「僕も、まさかクロウ先輩と当たるなんて。しかし、不思議な縁ですね。あのダンジョンで先輩の戦いを見て、僕も自分の『魔力操作』がどこまで通用するか、試してみたかったんです」


ミルディアスの瞳が、挑戦的な光を宿す。普段の彼とは違う、研ぎ澄まされた魔術師の顔だった。クロウは彼の成長と、内に秘めた実力に改めて感銘を受けた。


「ふむ……それは楽しみだな。だが、僕も手加減はしないぞ。あのダンジョンでの経験を踏まえ、君に勝つために、少々『特別な準備』をしてきた」


クロウはそう告げ、自信に満ちた笑みを浮かべる。ミルディアスの表情は変わらないが、その青い瞳の奥に、わずかな興味と警戒の色が宿ったのが見て取れた。


互いに健闘を称え、静かな火花を散らした二人は、やがて審判の声に促され、それぞれのゲートから試合会場へと向かっていった。


アリーナの通路を抜けた瞬間、二人の耳に地鳴りのような大歓声が押し寄せた。巨大な魔法大学アリーナは、数千人の観客で埋め尽くされている、魔法大学関係者以外もいるようだ。アリーナ中央には、魔法陣が刻まれた広大なフィールドが広がっていた。


「それでは、これより魔法大学交流戦準決勝、クロウ対ミルディアスの試合を開始する!」


審判の声が魔法で増幅され、アリーナ全体に響き渡る。観客の興奮は最高潮に達し、期待と熱気が渦巻いていた。

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