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1章 魔法大学入学 バトルロワイヤル9

迷うよねー、ブラッドとか悪者ににようと思っていたけど、

やりすぎると、学生の範疇超えちゃうからねー

とりあえずミルディアスの罠発動

第二日目:廃坑の深淵、絡みつく罠

試験の第二日目が始まったばかりの廃坑は、依然として深い闇に包まれていた。湿度を帯びた重い空気は、かすかに滴る水滴の音を吸い込み、どこまでも続く静寂が、生徒たちの神経をじりじりと擦り減らしていく。そんな閉ざされた世界で、生き残った者たちの運命が、静かに、そして残酷に紡がれ始めていた。


チームレオン:魔力網の罠

廃坑の別区画を探索していたチームレオン(レオン、ディアナ、オルガ)は、前日の戦闘で疲弊していたが、この過酷な試験を乗り切るため、彼らは足を止めなかった。ディアナは手に持った魔石灯の光を前方に向け、レオンは光の魔法で足元を照らしつつ、周囲の気配に集中する。オルガは二人の背後を守るように、警戒しながら周囲を見回していた。彼らの間には、張り詰めた緊張感が漂っていた。遠くで響く水滴の音が、唯一の生命の兆候だった。


その時、先頭を歩いていたディアナの足元が、突然、わずかな「何かの存在」を捉えた。まるで空気中に張られた微細な蜘蛛の糸に、不意に触れたかのような感覚だった。彼女が違和感を覚えた瞬間、その糸はまるで意思を持ったかのように、彼女の足首へと絡みついた。


「きゃっ!」


驚きに短い悲鳴を上げた途端、ディアナの体に触れた一本の糸は、瞬く間に無数の輝く線となり、彼女の足、脚、そして胴へと音もなく這い上がっていく。それはまるで、透明な蜘蛛の巣が、見る間に強靭な魔力の触手へと変貌していくかのようだった。半透明で、かすかに光を透過する魔力の塊が、ディアナの体躯を寸分違わずなぞるように締め付けていく。


「な、何なのこれっ!?離してっ!」


ディアナは必死にもがいた。腕を振り上げ、脚を蹴り出すが、触手は彼女の動きに合わせて柔軟に、しかし確実に絡みつき、その自由を奪っていく。触手は肌に密着し、そのしなやかな体のラインをくっきりと浮き上がらせた。まるで、彼女の肢体が、透明なゼリー状の液体に吸い付かれているかのような視覚効果を生む。呼吸が苦しくなるほどの圧迫感と、全身をなぞられるようなゾワゾワとした感触が、ディアナの脳裏に言いようのない屈辱感を呼び起こした。


顔を紅潮させ、喘ぐような声で「やめて!」と叫ぶディアナの姿は、見ているレオンにとって、あまりにも異様だった。魔力の触手は、彼女の普段の優雅な姿からは想像もできないほど、無防備な状態を晒していた。ディアナの服のわずかな隙間に入り込み、肌に直接吸い付くかのように絡みつく触手の感覚は、彼女にとって初めての、そして極めて不快なものだった。体温が吸い取られるような、ひんやりとした感触が全身を駆け巡り、抵抗すればするほど、触手は粘着性を増すように食い込んでくる。肉体が締め付けられるたびに、皮膚の下で微細な電流が走るかのような錯覚に陥り、神経が焼かれるような感覚が全身を支配する。彼女の視界はかすみ、焦点が合わなくなる。ただ、ひたすらにこの不快で、屈辱的な状況から逃れたいと願うばかりだった。


レオンの誤解と捕縛

ディアナの異変に気づいたレオンは、瞬時に反応した。闇の中で突然現れた半透明の物体が、ディアナを拘束している状況は、彼にとってただ一つの可能性を示唆していた。


「ディアナ!モンスターか!?」


彼は、それをスライム系の魔物だと判断した。廃坑には様々な未知の魔物が潜んでいると聞かされていたからだ。彼は咄嗟に右手に光の魔力を集中させ、強力な光の刃を形成した。彼の魔力は、疲弊した状態ではあったが、一撃でこの異形を切り裂くには十分だと信じていた。


「大丈夫だ!今助ける!」


レオンはディアナへと一直線に駆け寄った。彼の光の刃は、目の前の「スライム」を両断すべく、閃光を放つ。しかし、その刃が触手に触れた瞬間、予想外の事が起きた。光の刃は、触手を切り裂くどころか、まるで水に吸い込まれるかのように、あっという間に霧散してしまったのだ。切り裂くはずの感触はなく、代わりに、刃の魔力が触手へと吸収されていくような、奇妙な感覚がレオンの手に伝わった。


「なっ!?」


驚愕に目を見開いたレオンの体にも、足元から突如として魔力の糸が絡みつき始める。それはディアナを捕らえた触手と同じものだった。レオンは自分の置かれた状況を理解する間もなく、あっという間に全身を捕縛された。彼の強力な肉体も、練り上げられた魔法も、この不可視の罠の前には無力だった。


「くそっ!これは…魔力網!?」


彼はようやく、これが通常の魔物ではなく、巧妙に仕掛けられた魔法の罠であることに気づいた。しかし、時すでに遅し。レオンもまた、ディアナと同様に無数の魔力の触手によって拘束された。体全体を締め付けられ、腕も脚も、わずかな指先すらも動かすことができない。全身の自由を完全に奪われ、レオンは目の前でディアナが屈辱的な姿勢で捕らえられているのを見るしかなかった。彼の視界は、わずかに残る魔石灯の光と、ディアナを拘束する半透明の触手、そしてその奥に広がる漆黒の闇だけだった。


二人の体は宙に浮き、坑道の天井から吊るされたかのように身動き一つできない状態となった。魔力の触手は彼らの魔力をゆっくりと吸い取っていく。レオンは、怒りと焦燥に駆られ、残る全ての魔力を振り絞って抵抗を試みた。光の爆発で触手を弾き飛ばそうとし、純粋な身体能力で引きちぎろうとする。しかし、触手は彼の抵抗を嘲笑うかのようにしなやかに受け止め、彼の魔力を根こそぎ吸い上げていく。


「くっ…ぐっ…!」


必死の抵抗も虚しく、レオンの魔力はみるみるうちに枯渇していった。全身の力が抜け、激しい疲労が彼を襲う。やがて、意識が朦朧とし始め、彼の体から光が完全に失われた。視界が急速に狭まり、思考が途切れ途切れになる。廃坑の闇が、彼の意識を飲み込んでいく。レオンは、疲労困憊の末に意識を失い、深い眠りへと落ちたかのように気絶した。


完全に身動きが取れず、もはや抵抗の術もない。目の前で頼りになるレオンが意識を失い、完全に脱落したのを見たディアナは、顔を蒼白にしながら、ついに降伏の言葉を絞り出した。彼女の体は羞恥と絶望に震えていた。もはやこれ以上、この状態を晒し続けることなど耐えられなかった。


「…降参します!」


ミルディアス:圧倒的支配者の狩り

ミルディアスは、自身の魔力網に獲物が掛かったことを察知し、すぐにトロッコに乗り込み高速移動を開始した。廃坑の闇の中を、トロッコの不気味な軋み音だけを響かせながら彼は疾走する。彼の感覚には、獲物の正確な位置情報と、魔力網が吸収している魔力の量が常に送られてくる。


彼がレオンたちの元へ向かう途中、突然、坑道の奥から岩の塊がミルディアスのトロッコ目掛けて飛んできた。それはブラッドの土魔法だった。岩はトロッコに直撃し、小さな衝撃が走る。だが、ミルディアスはびくともしない。彼の身体は、自身の魔力で常に身体強化されており、その程度の攻撃では傷一つ付かない。ミルディアスは、障害物をまるで存在しないかのように通り過ぎ、そのままブラッドたちのいる地点へとトロッコを進めた。


ブラッドたちはミルディアスを逃がすまいと、さらに奥へ行かせないよう彼の後方に魔力網を展開した。これは、ミルディアス自身の魔力網を模倣したもので、彼を囲い込む意図があった。ミルディアスはトロッコからゆっくりと降り立つと、ブラッドたちの方へ歩みを進めた。その表情は相変わらず無表情だが、その瞳には狩りの始まりを告げる冷たい光が宿っていた。


「いくよ」


彼は短く呟き、愛用の魔道具の杖を構えた。ブラッド、ヴァルガス、ゼクロスの三人に対し、ミルディアスは単身で向かっていく。そして、一方的なワンサイドゲームの戦いが始まった。


ブラッドは強力な闇魔法ダークペインを放ち、ミルディアスを追い詰めるが、彼の攻撃は身体強化されたミルディアスには決定打とならない。ミルディアスは、彼らの連携を冷静に見極め、自身の魔力網から生やした触手を巧みに操る。魔力網から生えた触手がブラッドの足元から突然伸び、その動きを掴んで拘束した。ブラッドはバランスを崩し、その隙をミルディアスは見逃さない。無数の魔力弾がブラッドの全身に集中し、正確に命中した。ブラッドは善戦むなしく、そのまま意識を失い気絶した。彼の体は、闇の中にゆっくりと崩れ落ちていく。


ブラッドが崩れ落ちたのを見て、残りのヴァルガスとゼクロスは逃げようとしたが、時すでに遅し。彼らの背後には、いつの間にか黒い闇の壁が形成されており、逃げ道を阻んでいた。それは、ミルディアスが事前に展開していた魔力網の一部が、彼らの逃走経路を塞ぐ障壁へと姿を変えたものだった。背後から放たれた魔力弾が、逃げようとした二人を正確に捉え、彼らもまた、そのまま意識を失い気絶した。


ミルディアス、その場に到着

ミルディアスは、倒れたブラッドたちには目もくれず、自身の魔力網から得た情報をもとに、レオンたちが拘束されている場所へと高速で移動を開始した。トロッコで現地に到着した時、まさにレオンが疲労困憊で気絶し、ディアナが屈辱的な状況に耐えかねて降参の言葉を口にするところだった。ミルディアスは、何も言わずにその光景を見下ろしていた。彼の顔に感情の兆候はなく、ただ計画通りの結果を確認するだけだった。廃坑の闇が、完全に彼の支配下に入ったことを告げていた。

どんどん倒さないと終わらない。(;^ω^)

退場者

ヴィクトリア

シモン

カイル

ブラッド

ヴァルガス

ゼクロス

ディアナ

レオン


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