1章 魔法大学入学 バトルロワイヤル3
クラスメイトいっぱい登場します。
廃坑の深淵:戦火の拡大
試験開始から数時間が経過した廃坑の西側、その奥深くで、最初の衝突が起きた。暗く複雑に入り組んだ坑道を進んでいたフレッドとシモンが、不意に視界の隅で互いの姿を捉えたのだ。
フレッドは土魔法を得意とし、その身を隠すように周囲の岩壁と同化していた。彼は慎重に相手の動きを伺う。一方のシモンは、知的で冷静なタイプだが、いざとなれば容赦ない雷魔法を放つ。彼もまた、気配を消し、フレッドの存在に気づいた瞬間から、既に次の一手を読んでいた。
「見つけたぞ、フレッド」
シモンが静かに告げると同時に、彼の指先から青白い稲妻が放たれた。稲妻はフレッドの潜む岩壁を打ち砕き、土埃を舞い上がらせる。フレッドは素早く横に跳び、難を逃れた。
「ちっ、いきなりかよ!」
フレッドは悪態をつきながら、両手を地面に叩きつけた。彼の魔力に呼応するように、足元の岩盤が隆起し、シモンの進路を塞ぐ土壁を形成する。シモンは冷静にその土壁に雷を放ち、壁を粉砕しようとするが、フレッドの土魔法は固く、容易には崩れない。
互いに決め手にかけるまま、牽制と応酬が繰り返される。土壁と雷光が狭い坑道を照らし、その光が闇に吸い込まれる。その時、遠くから複数の足音が聞こえ始めた。
新たな合流
戦いの音を聞きつけ、最初に現れたのはレイモンドとレオンだった。レイモンドはフレッドと行動を共にしていたはずだったが、途中で離れてしまったのだろう。彼がフレッドとシモンの交戦を目にすると、即座に助太刀に入ろうとする。
「フレッド!大丈夫か!」レイモンドが叫び、魔力を集中させ始める。彼の詠唱は素早く、その指先には風の刃が形成されていく。
一方のレオンは、正義感が強いがゆえに、この二人の衝突を見過ごすことができなかった。彼は、争いの状況を理解しようと冷静に様子を伺う。
「やめろ、お前たち!こんなところで内輪揉めをしている場合か!」
レオンが割って入ろうとしたその時、さらに奥の坑道から別の足音が近づいてきた。現れたのは、エリオット、そしてレオンと共に動いていたディアナとオルガ・フレイムだ。
エリオットはフレッド、レイモンドと元々同じグループだったため、迷わず彼らの側へと合流する。
「フレッド、レイモンド!手加減するな!」エリオットは叫び、炎の魔法を構える。
ディアナはレオンの横に並び、彼に視線を送る。彼女はレオンの判断に従うつもりだった。しかし、オルガは複雑な表情を浮かべていた。彼女は元々ミルディアスのことを快く思っておらず、しかしレオンの正義感にも共鳴する部分があったため、どちらにつくべきか迷っているようだった。
二大勢力の激突
状況は瞬く間に変化し、気が付けば、坑道の奥で二つの大きな勢力が向かい合っていた。
一方には、フレッド、レイモンド、エリオットの三名。彼らは土、風、炎とバランスの取れた攻撃を持つ。そしてもう一方には、レオン、ディアナ、シモンの三名。レオンの強大な魔力、ディアナの回復・支援魔法、そしてシモンの雷魔法。互いに一歩も引かない構図だ。オルガはどちらにも属せず、やや中立的な位置で成り行きを見守っている。
「レオン、このままじゃ埒が明かない!やるなら徹底的にやるぞ!」フレッドが叫んだ。
「まだ本気じゃないだろう、フレッド!ここで消耗してどうするつもりだ!」レオンも応戦する。
互いの主張がぶつかり合い、やがて魔法の応酬が始まった。フレッドは土壁を築き、レイモンドは風の刃で攻撃し、エリオットは炎の弾を放つ。対するレオンは、強力な光の魔法で敵の攻撃を弾き、シモンは雷を放ち、ディアナは傷ついた味方を癒し、守護の魔法を展開する。狭い廃坑内は、閃光と爆音、そして魔力のぶつかり合う轟音で満たされた。
壁が震え、天井から小石が落ちてくる。このままでは坑道自体が崩壊しかねないほどの激しい戦闘だった。
そのころミルディアスは廃坑で朽ちたトロッコを見つけ何とか走らそうとトロッコの修復に余念がなかった。
ミルディアスは遊んでいるのではないんです。
多分。




