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1章 魔法大学入学 バトルロワイヤル2

今回は近くの森に配置された二人が遭遇します


はい、承知いたしました。森に配置されたエマとルナの遭遇、そして共闘に至るまでの小競り合いを2000字程度で描写します。


廃墟の期末試験:森の遭遇

試験開始の合図が、木々のざわめきを切り裂くように森に響き渡った。この広大な廃墟のどこかに身を隠していたルナとエマは、その合図を聞き、それぞれが緊張した面持ちで周囲を探り始めた。


ルナは、神秘的で静かな雰囲気を纏う少女だ。彼女は闇と幻影の魔法を得意とし、森の奥深く、苔むした岩陰に身を潜めていた。周囲の魔力の流れに意識を集中させ、他の生徒の気配を探る。彼女の魔法は直接的な攻撃よりも、敵の視覚や聴覚を欺き、精神を揺さぶることに長けていた。


一方、エマは、明るく社交的な性格とは裏腹に、森での隠密行動にも長けた少女だ。彼女は植物を操る魔法を得意とし、木々の間に身を隠し、蔓や枝葉を操って視界を確保していた。土の匂いを嗅ぎ、風の音を聞き分け、わずかな足音さえも聞き逃さないよう神経を研ぎ澄ませる。


最初に動いたのはエマだった。彼女は、森の奥から微かに漏れる魔力の揺らぎを感知した。それは、ルナの隠密魔法によるものだ。その揺らぎは極めて微細で、通常の魔法使いなら気づかないレベルだったが、エマは自然との親和性が高いため、その違和感を敏感に察知したのだ。


(誰かいる…!まさか、こんな森の奥にまで?)


エマは慎重に、音を立てずに木々の間を縫うように移動する。枝葉を巧みに操り、自分の姿を隠しながら、魔力の源へと近づいていく。彼女の足元からは、新しい蔓が伸びて枯葉を絡め取り、足音を消していく。


ルナもまた、エマの接近に気づいていた。森の精霊たちが、彼女に異変を伝えてきたのだ。だが、相手がどこにいるのか、正確な位置を掴むことはできない。エマの植物魔法による隠密は、ルナの幻影魔法と同じくらい厄介だった。


(…近づいてくる。この魔力、直接的な攻撃魔法ではない…何をするつもり?)


ルナは身を固め、万が一の事態に備えて、指先に闇の魔力を凝縮させる。


やがて、エマはルナの姿を捉えた。苔むした大きな岩の陰に、ルナが身を潜めているのが見える。エマは詠唱することなく、右手を岩陰に向けて突き出した。地面から瞬時に複数の蔓が飛び出し、ルナの体を絡め取ろうと襲いかかる。


「っ!」


ルナは咄嗟に反応し、自身の周囲に幻影を発生させた。蔓は幻影を絡め取るが、実体には届かない。ルナは瞬時に位置を変え、闇に溶け込むように姿を消した。


「幻影…!」


エマは眉をひそめた。相手が闇の魔法使いであることに納得する。ルナのような相手は、視覚による情報が通用しないため、厄介だ。


「そう簡単に逃がさないわ!」


エマはそう叫ぶと、森全体に魔力を広げた。地面から無数の根が張り巡らされ、ルナの隠れた場所を探るように地中を蠢き始める。同時に、周囲の木々の枝葉が一斉にざわめき、森全体がエマの意のままに動いているかのように見えた。ルナがどこに移動しても、根と枝葉が彼女の動きを察知するだろう。


ルナは、根が自分を追ってくるのを感じた。彼女は幻影魔法で根を惑わしながら、さらに森の奥深くへと後退する。だが、エマの追跡は執拗だった。ルナが隠れようとすれば、木々が枝葉を伸ばして視界を塞ぎ、地面から根が絡みつき、逃走経路を阻む。


「姿を現しなさい!」エマの声が森に響く。


ルナは苛立ちを感じていた。直接攻撃ではないため、ダメージはないが、このままではいつか追い詰められる。彼女は意を決し、一本の大きな木の後ろに身を隠すと、闇の魔力を込めた短剣を数本、エマのいる方向へと投げつけた。短剣は実体を持たず、闇に紛れてエマへと向かっていく。


エマはそれを感知し、木々が盾となるように操作した。闇の短剣は木に突き刺さり、木肌をわずかに焦がす。


「これ以上、無駄な消耗は避けたいところね…」エマは呟いた。ルナも同じように考えているはずだ。


小競り合いが続き、互いに相手を決定的に捕らえることができないまま、魔力だけが少しずつ削られていく。このままでは、他の生徒に漁夫の利を与えかねない。


静寂が訪れた一瞬の間に、ルナの声が響いた。


「…無駄な争いはやめない?このまま消耗し合っても、誰も得をしない」


エマは、ルナの言葉に耳を傾けた。彼女もまた、同じことを考えていたからだ。森での隠密戦では、決定打を欠く。


「…そうね。私も同意見よ。ここで消耗しても、他の誰かの獲物になるだけ」エマは警戒を解かずに答える。「で、どうするつもり?」


「共闘しない?」ルナは提案した。「私たちは、直接的な攻撃よりも、索敵や攪乱、隠密に長けている。お互いの能力を組み合わせれば、この森で最も有利に立ち回れるはずだわ」


エマはルナの提案を吟味した。確かに、ルナの闇と幻影、自分の植物と隠密。互いの能力は補完し合い、森という環境では絶大な効果を発揮するだろう。しかも、まだ試験は始まったばかりで、森にいるのは自分たちだけのはずだ。


「…悪くない話ね」エマはゆっくりと、警戒を解いて姿を現した。「ただし、もし裏切ったら…」


「その時は、全力であなたを排除する」ルナは静かに答えた。「もちろん、それは私も同じ。だからこそ、協力する意味がある」


二人の間に、目に見えない信頼の糸が結ばれようとしていた。森の木々が、かすかにざわめく。それは、新たな共闘関係の始まりを告げるかのようだった。


「…いいわ。組んであげる。エマよ。よろしく、ルナ」


「ええ。よろしく、エマ」


ルナとエマは、互いに軽く頷き合い、森の奥深くへと共に行動を開始した。

エマとルナは友情が芽生えた感じでしょうか?

作者も意外です。

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