1話
よく聞く話である。
“努力は人を裏切らない
努力が全て報われるわけではない
だが、成功者は須く努力をしている”
耳に胼胝ができるくらい聞く言葉じゃないだろうか?
間違いではないと思う、だが成功できなかった人の努力はどうなるんだろうか?
本当に努力が足りなかっただけなのだろうか?
本当に努力だけの問題だったのだろうか?
中学生の時疾病に罹り、学校に行けなかった。髪も抜け落ちた。
学校の友達もだんだん来なくなった。それでも勉強を頑張り続けた。
高校から復帰できるとお医者さんが話してくれて勉強をしてよかった。そう思う。
だが、高校には行けなかった。病が進行したらしい。
勉強をしたいが手が動かない。目の動きだけで本が読める物を用意してもらった。
そのうち、目が見えなくなった。目が見えないだけだから耳で聞いて口で喋った。
そのうち口も動きづらくなってきた。唸り声だけで会話を行った。
そして耳も聞こえなくなった。僕は世界に1人だけ取り残されたようになった。
努力をしたのにどうしてこうなったのだろう?
僕の努力が足らなかったのだろうか?
人一倍努力した気がする。気がするだけではダメなのかもしれない。
そう、努力だけではどうにもならない部分がある。
生きているだけでも努力している人もいる。成功者は生きていける経済力、生命力、そして運命があってこそのものだと思う。
なので、成功者は須らく努力をしているのだと思う。
だが、忘れないでほしい。
努力の前に必要なものがあるのだと。
世の中荒みきった中で生きていける生命力を僕は欲しいと思った。
―
?「ジャックー起きてー!」
ジャック「母さん今昔の夢を見ていたんだ」
母「あら、また?」
ジャック「そう、凄い悪夢をね」
母「そんなこと言ってないで早くご飯食べなさい!」
ジャック「わかったよ、用意してから降りていくね」
母「はいはい」
僕はジャック。前世では死んだ。そして転生した。
途轍もない生命力を持って。駆け上がる。




