PR 秋 ある日のセンス・オブ・ワンダー 作者: 浦田茗子 掲載日:2020/12/11 17:00過ぎ、空はいちめん、ひつじ雲。 空の端には、まだ橙の気配がある。 雲の腹は藍色に染まり、空は刻一刻と色を濃くしていく。 ひつじ雲は、斜めに群れて流れていく。 幼い男の子が、スーパーの自動ドアから小走りに出てきた。 手に提げた小さなビニール袋が揺れている。 男の子はその場でとまり、空を見上げ、ひざを少し曲げて、叫んだ。 「くもーーーーっ!」 すぐ後から来たおじいさんも、まわりの人も、つられて空を見上げた。