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「おもしろいじゃん! 可愛いんだろ? 俺も見てみたい。」
「他人事だと思って…」
定期的に行われる書士会の研修の後、仲のいい書士友達の津田と居酒屋へ行った。
「そのパフォーマンスだって、別に仕事中に抜け出しやってる訳じゃないし、プライベートはその子の自由だろ。」
「まあ確かにそうだけど…何考えてんのかさっぱりわからないんだよ。」
「仕事はちゃんとやってるんだろ? 仕事っつっても、お前が今まで闇に伏せていた腐海の森の大掃除だけど。そんなことやってくれる子いないぜ! うちの事務員に言ったらパワハラだって訴えられそうだよ。」
「それは本当に感謝してる。」
「ガスマスクに防護服っておもしろいじゃん! おまけに何故か腰に花柄のエプロンだろ! ウケるわ! 俺、その子タイプ! おまえんとこがダメなんだったらうちで引き受けるよ。」
「ったく、おまえ嫁さんいんだろ!」
本当にいい加減な奴だ…。
そんなだから「あたしだって働いてんだからおまえが料理作れよ!」なんて言われるんだ…。
 




