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「今度は何?」
まただ…。
防護服にガスマスクの彼女が俺の前に立っていた。
そしてまた未だ意味が見いだせない花柄のエプロンを腰に巻いていた。
「ってかさ、まあ、防護の為にその恰好なんだろうけどさ、エプロンはいらなくね?」
「これは、何と言うか…気合を入れるためです! 受験生が頭に巻くハチマキみたいな。」
ガスマスクの女は体をモジモジしながら恥ずかしそうにしている。
「まあいいけど…。でも、キッチンもうキレイになったし、そんな恰好しなくてもいんじゃない?」
「今日はお風呂を掃除しようと思ってます。」
「いや! あそこは君の手に負える代物じゃないから! 開かずの間だから! いいよ、そのままにしといて。」
「でも気になるじゃないですか。片付けて風通し良くしたらいい運気が流れ込みますよ!」
彼女は意気揚々と風呂場に向かって行った。
「いや、無理だって!」
俺は追いかけたが、すでに彼女は風呂場のドアを開けてしまった。
開けた瞬間中からダンボールが雪崩のように押し寄せてきた。それは彼女の上に容赦なく追いかぶさろうとしていた。
「危ない!」
俺は彼女の手を引き寄せた。
段ボールの雪崩は風呂場前の廊下を埋め尽くした。
偶然抱き寄せてしまったガスマスク越しの彼女の顔が目の前にあった。
彼女は顔を真っ赤にしていた。
ガスマスク女と抱き合う司法書士…。
どんなラブシーンなんだっ!




