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覚めた夢

久々の投稿?



結婚というものに夢をみていない訳ではない。

愛されるのならば愛されたいとは思う。

だけどほら、誰だって目の前に愛らしいものがあればそちらを選ぶように、私は選ばれないことに慣れてしまっている。

だから特別な期待はしないように生きている。選ばれなくて辛い思いなど嫌と言うほど味わっているのだ、ならば最初から期待などしない方が余計な傷はつかなくてすむ。



愛してる。物語でお姫様は王子様にそう囁かれて幸せに暮らすけど、誰もが物語のお姫様になれる訳ではない。

実際転生した私は相手がいるのかいないのか、どう動けばエンディングに影響を与えるのかすら分からない、モブ中のモブキャラに生まれ変わったし、悪役令嬢であるフィリア様なんて、一歩間違えればあの世行きだ。



世の中には勝者が居れば敗者がいるのは分かるけど、私がどうしても勝者の味方になりきれないのは愛されキャラの妹がいるからだと思う。




今19歳の私には3つ年下の16の妹、アーリヤがいるけれども、両親はそちらへ付きっきり。まぁ、仕方ない事だとは思うけれど、幼かった私は、とても寂しいとそれを感じたし、それを上手く伝えられずに大人になったせいか、結構ひねくれている。



こればっかりはどうにも上手く割り切れない。だから、悪役令嬢であるフィリア様には少しでも幸せになってもらいたいし、クラウス様には表面で冷たいとか判断されているフィリア様の良さをきちんと見てもらいたいとも思う。




確かに、ストロベリーブロンドにルビーの瞳を持つ、ヒロイン予定のアリス様は、うちのアーリヤと同様誰が見ても人好きする笑顔を浮かべるし、庇護欲をそそられる愛らしい方だと思うけれど、私はやはりクラウス様にフィリア様を見てもらいたいのだ。



何か、良い案はないだろうか、そう思ってふと目を開けば眩しさを感じて私は目を細めながらぼんやり考えた。



「寝ながら考えてたみたい」



どうやら私は眠りながら器用に今後の事を考え込みながら眠っていたらしい。あまり休んだ気のしない頭を稼働させながらぼんやりと思う。



ちゅんちゅん、と窓の外から鳥の鳴き声が聞こえてあー、朝なんだなぁと思って居れば、視界いっぱいにグレーが広がる。




「ろいぴょん、おはよう」



私の顔のすぐ横にクールな表情でじっとこちらを見つめるロイぴょんと目があって、彼の豊かな尻尾を顔からどかしながらそう声をかければ、ロイぴょんはゆっくりと瞬きをする。



はい、ロイぴょん流愛してる頂きました!



「なーぅ、」



ロイぴょんの可愛さに悶絶しているとお腹の辺りから愛らしい声が聞こえてくる。



「らーい、にゃん!おっはよん」



キャラ崩壊ものレベルのハイテンションな挨拶をベッドの天井を見ながらして、手だけで、お腹の上で香箱座りをしているであろう、らいにゃんを探しわしゃわしゃと触る。



触られるのが嫌いならいにゃんが何故か寛大に触らせてくれるのが1日のうちで唯一朝のこの時間なのだ。

いや、きっとね、触らせてやるから飯くれ、飯!って心境なのかもしれないが、基本的に朝は低血圧な私にとって、これはとても幸せな朝の目覚めなのだ。




「、、、おはようございます、お嬢様。いつみても気持ち悪い光景でございますね」



超高速でらいにゃんを、わしゃわしゃしてた私に、遠慮もなく声をかけて来たのはメリッサで、彼女の気配の無さに私は一瞬手を止めてらいにゃんのお尻を鷲掴みにする。



「、、、おはようメリッサ。相変わらずいつも気配なく起こしに来るのね。今日は、いつから聞いていたの?」



彼女が私の朝の気持ち悪い猫への愛情表現を目撃するのはもはや日常で、ため息混じりに私は尋ねた。



「寝ながら考えてたみたい、からですかね」



メリッサの答えに最初からかい!と内心で突っ込みを入れて居たら、いつの間にか腹かららいにゃんの重みが消えていく。



なんて事だと思いながら起き上がって

見てみればメリッサがらいにゃんを私の腹の上から退けている最中で、私は朝から大きなダメージを受けた。




久々に投稿!だけど主人公が愛猫相手にぶっ壊れなところしか描けてない。

次回は主要メンバーが出せるはず!

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