プロローグ
この世界で破壊神をやって何百年経っただろうか。
思えば、最初は魔族から自分の人生は始まった。
あらゆる魔族、人族、獣人族、妖精族、果ては神とまで戦い、いつしか破壊神と呼ばれるようになっていた。
だが彼は、この争いの絶えない世界にもううんざりしていた。
だから彼、破壊神タクラ・キタラは、今の自分の状況に満足していた。
ついさっき自分の城に勇者とか言う者どもが攻めて来て、全員返り討ちにしたが、その時に心臓に勇者の聖剣が刺さってしまった。
この分ではもう長くは持たないだろう。
あらかじめ、勇者どもが攻めて来たときに4人の配下たちは逃がしていたし、城を結界で覆っているため外から入ることはできない。外にいる泣きながら自分を助けようとしてくれている配下たちを結界越しから見て、安心して小さく微笑む。
嗚呼、だんだん視界が暗くなっていく。意識が遠くなっていく。
そうだ、最後に愛しい配下たちに褒美でもやらねばな。
彼は残りの全魔力を配下たちに注ぐ。これで当分は持つだろう。そして、いよいよ立てなくなり床に倒れこむ。
死が近づく中、彼の神は、願う。
もし次生まれ変わるとしたら、ここではない別の世界で、もっと充実した楽しい人生を送りたいなと。
そこで、破壊神タクラ・キタラの意識はそこで、途切れることとなった。