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第一話 制作開始-2

僕はいつも通り学校の支度をして、家を出た。

やっぱり夢は夢だ。どれだけ心に残っていても、数十分で忘れてしまう。

だから、あの夢のことでずっと悩むということはたまにしかないのだが、今日は妙に何かがありそうな感じがして、ぼくは夢のことを忘れないでいた。


「おい、ゆうき、ゆうき!聞けよ!!!」

「!?!?!?!?!?」

背中を誰かに飛び蹴りされた。

これが女の子から蹴られたのだったらご褒美だと割り切れたのだが、声がどう聴いても男だった。


「誰だよ!!って拓夢か」

今、飛び蹴りをしたのは僕の幼馴染の榊拓夢。俺の幼馴染だ。

「お前、最近ずーっとぼーっとしてるな。ゲーム作るっていう話をしていた時と比べるとひどいぞ。」

「そうか?個人的にはそんなに変化した記憶ないんだけどな」

「いや、まだゲーム制作をする前の方がましだったかな。で、お前は結局ゲーム作らないのか?あれだけ張り切っていたのに。」

「いや、だって結局俺には向いてなかったんだって。メンバーもせっかく集まってくれたけど結局ゲーム制作を開始させることさえできなかったし。それに、企画書をどれだけ書いても僕が満足するゲームって作れそうにないし、結局才能がなかったんだよ。


「うそつき」


「え!?」

僕はうそつきと言われたような気がして周りを見渡した。しかし、そこには拓夢と幼馴染の女の子が夜夢よむがいるだけだった。


「ん?夜夢なんかいったか?」

「え?何も言ってないけど、どうしたの?」

「いや、なんか誰かにうそつきって言われたような気がして」

「えー、きっと空耳だよ。私がそんなこと言うわけないじゃん。それに、私が拓夢にうそつきっていう理由がないじゃん。」

「う~ん。まあ、そっか空耳かな。気にしないでおいておくか。てか、お前がこんなに遅くに学校行くなんて珍しいな。」

「昨日は、ずっと絵描いてたら起きるのおそくなっちゃって。」

「へー。珍しいな。お前がそんなに夜遅くまで絵を描くなんて」

「私だってたまには、ね。ゆうきはこの前いってたゲーム制作も結局辞めちゃったんだよね?少し楽しみにしてたから残念だなー。」

「なんで、お前が残念なんだよ。てか、知ってるだろ。おれの飽きっぽい性格。結局、何やってもむいてねえんだよ。」

「ふーん。まあ、また何か面白いことするときは教えてね」

「うん。まあ、当分何もしない予定だけどな」

僕は、こうして今までも自分のやりたいことに蓋をしまくって生きてきた。友達にも特に興味なかったしとかっていって嘘をついたりして。だからこそ、今回のゲーム制作がこんなにも心に引っかかってることに違和感を覚えていた。


「お二人さん。おれも会話に混ぜろ。お前らのリア充会話につき合わせるな!」

「誰がリア充じゃ。あ、そういえば拓夢って『ご注文はうなぎですか?』をみてたよな?」

「おう、昨日のち○ちゃんかわいかったよな。」

「お前絶対、生放送のサイトのコメントにあぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~って打ち込んでる勢だろ」

「そりゃそうだろ」

「たくむとゆうきはやっぱりああいうアニメの方が好きなんだー。私はやっぱりサイ○パスとかのカッコいい系のアニメの方がすきだなー。


そんな対話もない会話をしながら僕たちは学校へと向かった。

僕は結局ゲームを作るという夢をどうしたいのだろうか?

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