『遺書』
掲載日:2014/03/03
ある日、僕は文学者でした。
家でひっそりと小説をたしなんでいました。
その日はひどい台風で、締切も近いので気にしないようにしていたのですが、やはり農家の血が流れているだけあり、ついに我慢できずに川の様子をうかがいに外に出ました。
そうして溝にはまり、僕は死にました。
僕は死にました。
ある日、僕は思春期の女の子でした。
その日の夕ご飯はお赤飯でした。お赤飯の中の黒くて大きな豆を口に入れ、噛みました。
しかし、その豆は本当は豆ではなく、演歌歌手のほくろでした。
怒った演歌歌手に「こぶし」で殴られ、僕は死にました。
僕は死にました。
ある日、僕はプロ野球選手でした。
その時、盗塁の途中にリリーフカーにはねられ、僕は死にました。
僕は死にました。
ある日、僕は普通の人でした。
その時、突然、自分がすごく眠たいことに気が付いて、とてもびっくりして後ろに転げ倒れて頭をぶちそうになりました。
なんとか転がらずに済んだのですが、血は出ました。
すごく血が出たのですごくびっくりして後ろに転げ倒れ、頭を打って僕は死にました。
僕は死にました。
ある日、僕はゆうれいでした。
道を渡ろうとしたとき、向こうから来たゆうれい車にはねられ、僕は生きました。
僕は生きました
生きました
生きました
『遺書』




