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行き

4話完結短編

 花火は打ち上げられてその存在意義が証明される。

 そして、それは殺人にもいえる。


――――――――――――――――――――


 蝉が五月蠅い。陽が照り、影が濃く短く、濃縮されている。

 川の流れに終わりはなく、太陽の光を彼方此方に打ち返している。

 8月。

 学生は夏休みであり、それは☆☆高校1年の私にも同様に訪れている。

 麦わら帽子に白いワンピース、そしてサンダル、というのは私の想像上の姿であり、実際は薄いピンク色のTシャツにジーンズという姿である。靴は白いスニーカーだ。

 手には一枚の紙。何も描かれていない、ただの白い紙。

 厚さは薄く、つやつやしていてチラシのようだ。

 白ペン、透かし、あぶり出し、フロッタージュ。

 まあどれでもいいし、あるいはどれでもないかもしれない。まあ、とにかく白い紙だ。

 先程、橋の上で落ちていたのを見つけて拾ったのだ。

 強い風が吹く。

 その風を使って紙は私の手を抜け出し、空高く舞い上がって木々の向こうに消えていった。

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