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天使と悪魔

作者:
掲載日:2026/03/09

白い天使と黒い悪魔、どっちが正義でどっちが悪なんだ?

「天使と悪魔」    


作:月


ああ、なんて退屈なんだろう。

いや、わかっている。このなんて事のない平穏な日常が幸せだってことを。

でも、なんて言うんだろう。なんか、こう、何かが違うような気がする。何かが変なような。そう、例えば自分がいる場所が、これが読まれている地球とは別の地球にいるかのような。


「なぁ、ここって地球だよな」

「え、あ、うん。そうだけど。急にどうしたの?」

「いや、なんとなく。    

地球って丸いよな」

「ああ、丸いぞ。」

「でもそれってさ、自分の目で確かめたわけじゃないよね?そう科学者たちが言ってるだけで、本当は丸じゃないんじゃないかって思うんだけど、どう思う?」

「あー。まぁ、そう言われたらそんな気がするけど、でも見るからに丸だよ、地球の形は。その、地平線とか見ればわかるよ」

「………だよな」

「何かあったのか?何か悩んでるとか」

「いや、別に何もないんだけど。何もないからこそ変に思うというか、なんか違和感を感じるんだよ。」

「違和感を感じるって頭痛が痛いくらい意味がかぶってるからな」

「あーー、散歩でもしてこよっかな。何か買うものある?コンビニくらい寄ろうと思ってるけど」

「    いや、別にないかな」


「ああ、そうか。じゃあ行ってくる」

「ほい。気をつけてな。俺の愛しい恋人よ。」

「 おう」

「その口調,なんとかならないのかよ………


悩んでいる、か、

たとえばボーイッシュだねと言われることとか、自分が今やっている勉強が将来役に立つのか、そもそも将来なんてものが存在するのか、自分がもし明日死ぬとしたら、今やっていることは無意味なのではないのかとか、

まあ、そりゃ、いろいろありますよ。

そういう、年頃なんですから。



自分がこの時感じていた違和感は、この後に待っていたあの出来事の事だったのかもしれない。そこには天使がいて、悪魔がいて、それで、それで、、、、、、、、、、



「3点で780円になります。」

「あ、はい。これで。」

「はい、千円お預かりします。

えーっと、220円のお返しとレシートになります。」

「あ、ありがとうございます」

「ありがとうございましたー」


ふー。意外に寒いな。でも確かにもう10月だし、そろそろ冬だからな。そ、



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……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


ああ、なんて退屈なんだろう。

いや、わかっている。このなんて事のない平穏な日常が幸せだってことを。

でも、なんて言うんだろう。なんか、こう、何かが違うような気がする。何かが変なような。そう、例えば自分がいる場所がこれを読んでいる地球とは別の地球にいるかのような。


「なぁ、ここって地球だよな」

「え、あ、うん。そうだけど。急にどうしたの?」

「いや、なんとなく。    地球って丸いよな」

「ああ、丸いぞ。」

「でもそれってさ、自分の目で確かめたわけじゃないよね?そう科学者たちが言ってるだけで、本当は丸じゃないんじゃないかって思うんだけど、どう思う?」

「いや、見るからに丸だよ、地球の形は。」

「………だよな」

「なんかあった?何か悩んでるとか」

「いや、別に何もないんだけど。何もないからこそ変に思うというか、なんか違和感を感じるんだよ。」

「違和感を感じるって頭痛が痛いくらい意味がかぶってるからね、いっとくけど、」


(    ん?…)


「おーい、本当に大丈夫?悪魔にでもやられたんじゃない?」

「え、あ、うん?  悪魔って?」

「ん、、、悪魔は悪魔だよ。天使の逆の存在の。」

「それってギリシャ神話とかの話だよな?」

「は?本当に大丈夫?。なんか気味悪いぞー本当に悪魔にやられたんじゃないだろうなー」



「ちょ、どこ行くんだよ!ちょっと!おい!




走った。



走った。




とにかく走った。どこだ、ここは。



ここは自分が知っている世界ではなかった。

どうやら、あいつが言っていた通り、本当にこの世界には悪魔や天使が存在するらしい。

それは元の世界の殺人鬼と同じような扱いで、実在はしているし、みんなそれを分かっている。だけれど、自分には関係ない、と思って蔑ろにしているような。そんな感じだった。

本屋にいって、とにかく読みまくって得た情報がそれだった。


そういえば、読めるってことは日本語はあるんだよな、この世界にも。

さっきも日本語で会話ができていたし。

それに本の値段も円だった。(買ってないけど)しかも、自分が持っていたお札で自販機が使えた。つまり、ここは天使と悪魔が存在してすらいるけど、それが問題なのだが、

基本的には元の世界と同じってことだよな。

まぁ、信じられない光景があるわけだが、、



p――――――

p――――――

自分の携帯が鳴っていた。さっきまで話していたあいつからだった。あ、電話というか、SIMも使えるのか。それは不幸中の幸いだな。

「もしもし?」

「おい、お前今どこ?大丈夫か?」

「あー、あー、今は今川書店ってところにいるらしい。あ、まぁ、なんとか大丈夫かな?」

「お、そうか。というか、なんでそんな遠くまで行ったん?自転車?」

「いや、その、走ったんだ。」

「え?なに?急に運動にでも目覚めたん?」

「あ、ま、そんなところかな?」

「おい、本当に大丈夫か?」

「いや、大丈夫じゃないかもしれない」

「ああ、俺もそう思うよ。というか、あんた、部屋着のまま出ていったでしょ。大丈夫?」

「まあ、ちょっと寒いけど、大丈夫だよ。」

「いや、俺が心配しているのは








おーい!大丈夫か?聞こえてる?故障?

もしもーし、も




電話は繋がったままだった。だけれど、目の前の光景に言葉が出ないくない、えう、わ、

とにかく。唖然としていた。

だって自分の目の前に天使がいたのだから。


「大丈夫でしたか?」

「               あ、          


「まあ、無理もないですよね。急にこんな世界に連れてこられたら。」

「え、なんで、え、あmp、あの、その」

「私が召喚したんです。」


召喚?なんだ、召喚って。


「おーい。聞こえてますかーー」



「もしかして日本語が?

でもさっき日本語しゃべってましたよね?

まあ、とにかく一緒に来てください。

その為に呼んだんですから。」


なんか言っていた。自分の目の前にいる天使は何かを言っていた。けれど、頭が真っ白になるのはこういう事なのかということを思い知らされたかのような思いで、生物的の感だろうか。すごく嫌な感じがする。



「もーーー。ほら、行きますよ!」



天使に手をつながれた。手を引っ張られながらどこかに連れていかれた。その間も状況を整理するのに時間をかけていた。えっと、とりあえず今手を引っ張ってくれている、というか、無理やり手を引っ張っていたこの人、じゃなくて天使は、そう、天使で、えっと、

その天使ってのは悪魔の逆のはずで、えっとつまり危険ではない?ってこと?えっと天使ってのは人じゃないのか?いや、今はそんなことどうでもいいはずだ。そんなことより考えるべきことがあるだろ。えっと、えっと、

いい匂いがする。やっぱり天使だからだろうか。いや、それもどうでもいい。えっと、今は後ろ姿しか見えないけど、それでも彼女が天使だってことはわかりきっていた。だって背中から思いっきり白くて清潔感のある翼が生えていたし、天使の輪っかも頭の上に黄金に輝いていた。頭の上に浮いていた。それで繋がれている手もものすごく柔らかい。やはり天使だからだろうか。いや、もっと真面目に考えるんだ。


「えっと、飛ばないんですか?」(なに質問してるんだ!!)

「あー別に飛んでもいいんですけど、他の人の迷惑になるというか、暗黙の了解であまり空は飛ばないようにしているんです。ほら、エスカレーターだって右か左に寄るじゃないですか?あれとおんなじ感覚です。

ふー やっとしゃべってくれましたね♡」

「ああ、まあ。」

「どうですか?やっぱり天使って珍しいですか?」

「ええ、その初めてみたもので、つい。」

「いい匂いがするなーとかえっちなこと考えたりしちゃいました?」

「いや!全然!」

「おー!その反応は考えていたんですねー♡

可愛いところあるじゃないですか。というか、見た目もかわいい系ですよね?」

「さ、さぁ」

「というか、その格好で寒くないんですか?」

言われてみれば寒かった。さっきまでは走っていたし、本を読んで興奮していたから忘れていた。でも、そういうなら天使さんの格好も結構寒そうだった。足元はサンダルみたいに素足が見えていたし、服は白い布を着ているだけに見えた。もちろんサンダルっぽいものも白だ。白い肌に白い衣装、でもその長い髪はきれいな金髪だった。ちょうど天使の輪っかと同じくらいの色で、、

「あの、その格好って何か意味があるんですか?」

「ああ、これは正装です。」

(清掃?…あ、正装)


「天使の格好をして外を歩いていいんですか?」

「うん、大丈夫。あ、そっか、もういらないか」

そう天使は言うと、白い衣装が発光し、ただの学生服を着ていた。見ると、天使の輪っかも消えていた。

「あ、それ消せるんですね」

「うん。だって人間界にいるのにあったら邪魔でしょ?」

(いや、邪魔って…)

「え、じゃあなんで、その、さっきまで天使のコスプレしてたんですか?」

「まあ、コスプレじゃなくて天使が本業なんだけどね… 天使の格好をしていたのは分かりやすいからだよ。だって、急に天使だって言われたらこんがらがるでしょ? だから敢えて最初から天使の格好をしたんだよ。」

「あー、はーー」

「ほら、今みたいに天使だってわかっても、もう慌ててないでしょ!それを狙ってたんだよ。つまり、あなたは私の狙い通りに動いてくれたというわけなのです! さっきまで状況を考えてくれていたんでしょ?それも私のおかげなのです!もっと崇め奉ってもいいですよ?

天使ですし!」

「あ、いや、急に天使が出てきても、その、自分無神論者ですし、あの、なんていったらいいか、わから、ない、です、」

「まーそうなりますよね。」

「あの、どこ向かってるんですか?」

「私たちが住んでいる隠れ家だよ。

私たちっていうのは私の他に悪魔が二人住んでるって意味で、隠れ家っていうのは人間として生活している家じゃなくて、天使として過ごしている方の家って意味。君を探すの大変だったんだからね!もう!」

「///あの、なんで私なんですか?」

「わ!私っ子だ!可愛い!!」

「やめてくださいよ。周りのみんなが一人称を私にしろってうるさいからそうしているうちにそうなっただけなんです。」

「いや、でも良いよ!私っ子。私のタイプ♡」

「   あの、それでなんで私なんですか?」

「あ~正直にいってランダムなんだよね、召喚される人って。だから運が良かったんだよ。運が悪かったのかもしれないけどw」

「        」

「大丈夫だよ!悪魔は私が何とかするから!」

「あ、そうですよ!悪魔ですよ!今から行くところに悪魔がいるってどういうことですか?というか、なんで天使と悪魔が一緒に暮らしてるんですか?」

「あー悪魔とか天使っていうけど、ぶっちゃけあんまり関係なないんですよね。たしかに悪魔は私が近づいただけで嫌がるけど、でもみんな可愛い子なので期待しておいてください!」

「いや、そういうことじゃなくて、その、偏見だったら申し訳ないんですけど、悪魔って危なくないですか?大丈夫ですかね、私の、その生活とか命、とか」

「あははは、、あ、すみませんw

でも、そうですよね、異世界から来たらそう思っても無理ないですよねwでも大丈夫です。あの天使と悪魔の関係とかは結構捏造されたものなんですよ。なので悪魔だからって契約させられたりしませんし、命を削って何かをやらされるとかはないので、ご安心を。」

「あ、そうなんですか、」

「そうですよ。悪魔側は迷惑だと思ってるみたいですけどね、その偏見。だって悪魔だってばれるだけで退職させられるし、退学させられるしで、結構悩んでる悪魔もいるのが現状なんです。でも悪魔と天使の争いなんてずいぶん前の事ですしね、たいして問題ではないですよ。というか、私が人間の手を引いたり人間のふりをして生活していることは伝えたんですから察してくださいよ。」


どうやらこの天使は結構適当なのかもしれなかった。というか、適当だ。人を勝手に異世界に送りこんでおいてランダムだとか運が悪かったのだの、勝手に寝床を用意されてる、というか、自分の家はどうなってるんだ?



「結構歩きますね。」

「君が召喚した場所から反対方向に走って行っちゃったからでしょ!!誰のせいだと思ってるの、誰の!」

「あ、それは、その、すみませんでした…」

「うむ。分かればそれでよそしい。」

分かればそれでよそしいらしかった。どうやらこの人は、じゃなくて天使は天使というより天然なのかもしれなかった。あ、でも悪魔は怖くないらしいし、この天使は優しいし、

(勝手に人を召喚しているが)とりあえず宿はあるみたいだし、なんとか、なる、のか?






「ふーーー。やっと着きました!

ここが、私たちの隠れ家です!」


ただのアパートだった。二階建ての二階の真ん中、それがこの天使が言う隠れ家らしかった。なんというか、普通だ。かなり普通だ。

いや、でも怪しまれないようにするには逆に目立たないようなこういうアパートがむいているのか?そう思うと納得もいくような気もするけど、


「はい、あがってください。」

「あ、お、お邪魔します。」

中も普通だった。白を基調としていて、まさに天使が暮らしているといった感じの部屋だった。そして、また、別に変な意味ではないが、ものすごくいい匂いがする。なんでだろう。うう、なんか緊張する。というか、本当について来て良かったのか?天使だからいいのか?いや、天使だからって油断しちゃだめだ。だって相手は天使、人間ではないのだから、こちらの常識とかは全然通用しないはずで、、、




「はい。とりあえずお茶です。」



「おーい。」




「私とえっちなことしますか?」

「わあ!! な、なんです?

「お茶が入ったので。どうぞ」

「あ、ありがとうございます(?)」

私が聞きたかったのは全くそこじゃないんだけど突っ込んだら負けな気がするのでそのまま居座ることを決めた。どうせよくわからない世界なのだし、召喚したこの天使にも責任はあるだろうし、その責任くらいは感じているらしいし、悪魔から守ってもらえるらしいので多分大丈夫、だよな?


「あーーー、疲れましたね!

お昼寝しちゃいますか!もう6時ですけど。


うーーーーーーーーん、あーーーーーーー

眠たくなってきました。

私は寝ることにします。別に一緒のベッドに入ってきてもいいのでゆっくりしておいてください。それじゃ、、ふあああ~~」


そんなことをいってあの天然、じゃなくて天使は本当に二段ベッドの下の方に寝に行ってしまった。私はとりあえずカーテンを閉めて電気を暗めにして、お手洗いを借りることにした。ここも全く今までの世界と変わったところはない。そして心配していた悪魔や天使はどうやらそこまで心配いらないらしいことが分かった。まあ、情報源があの天然だというのがちょっと不安ではあるが、とりあえず、あーあ、だめだ、

私はそこで初めて自分が疲れ切っていることに気づいた。あ、眠たくなってきた。

二段ベッドの向かいの壁には一段のベッドがあった。

別に二段ベッドの上を使ってもよかったのだが階段を上がるので天然さんを起こしても悪いし、いや、まてよ、異世界に連れてこられたということは自分は被害者なのだから気を遣うことはないんじゃないか?まあ、いいや、とりあえずベッドを借りよう。

あー結構ふかふかで気持ち、、ん?なんだ、なんか嫌な感じがする。天使と会った時とはまた違う、変な感じ。


あ、ベッドだ。このベッドから変な感じがする。感覚を済ませてみると原因は匂いだということがわかった。このベッドからなにか嫌な匂いを感じるんだ。別に臭いわけではない。むしろ香りでいったら良い。でも、何故か不穏な感じがする。

ん?待てよ、ここには二段ベッドとこのベッドがある。そしてここに住んでいるのは天使一人(一人で数え方あっているのか?)と悪魔が二人ということらしい。そして今天使は眠っている。普通寝るベッドは自分が使っているベッドだ。つまり今自分が入っているベッドは悪魔の物ということになる。

あ、だから変な感じがするのだろうか。そういえばあの天使からはいい匂いがした。では天使の逆の存在である悪魔からは嫌な匂いがするというのは筋が通っている。つまり、そういうことなのだろう。これは悪魔独特の匂いで、だから嫌な感じがする。

というか、全く話は変わるが、なんであの天使は人間を召喚したんだ?ここにも普通の人間がいるんだし、というかだいたいは普通の人間なんだし、なんで召喚したんだ?ランダムだから自分が選ばれた意味はないのだろう。でも人間を召喚した、もしくは人間を召喚しなくてはならない理由があるはずで、それで、、


p―――――、p――――――、p――――


「あ、もう朝ですか、ふああああ~~~。」

あ、今日は学校か。昨日は早退しちゃったし、今日は行かないとな。え~めんどくさいなー。

制服に変身して空飛んで通学しよっと。(え?変身って?)

えーっと、あ、それならもうちょっと寝ててもいっか、おやすみ~。



ん、遅刻!!あ、まだ大丈夫だ。あと五分、あと五分。









完全に遅刻した。というか、遅刻確定だ。さすがの私でも時間は巻き戻せないしな。あーまーいっか。今日も休も。あ~眠い。二度寝、、じゃないね、三度ねしようっと。





なんと私は異世界初の昼寝にして夜寝も含めた睡眠を13時間も決めてしまったらしかった。いや、まて、私が知っている1秒がこの世界の1秒とは限らないから、という最高の言い訳を思いついたところで、そういえば悪魔のベッドで結局寝てしまった事に気づいた。(大丈夫かな)

そういえばこのベッドの悪魔はどこに、、

あ、この世界では今日は金曜日なのか。だから悪魔もこの天使と同様に学校にいって人間として暮らしている、隠れ家ではない宿にとまっていったらしいと悟りつつ、向こう側の二段ベッドの上で寝ている天使を凝視した。

やっぱり異世界だよな。あれ、昨日寝たときは下の段で寝てなかったっけ?いつの間に上に移動したんだ?というかこの天使、人間を召喚した理由も説明しないまま寝ているし、さらに自分より1時間も前に寝たっていうのにまだ寝ているってことは、こちらの時間で14時間も寝ているのか。なんだこの天使。やっていることは悪魔的行為なのでは?本当にこの天然は天使なのか?まぁ、昨日のあれが夢じゃないとしたら本当に天使なのはそうらしいけど、というか自分もベッドではなくて床で寝るとかもっと気を使うこともできた気もするんだけど、、


「う~~~~~~~~~~ん!

あーーーーーーーーーーーーーーーーー、

うーーーーーーーー、あ!ん!あ~

ふーーーーー、あ、おはよう~

どお?眠れた?」

どうやらこの天使は根っからの天然というかマイペースらしかった。この天使は、そういえば、まだ名前、聞いてなかったな


「おはようございます。あの、突然ですけどなんて言うんですか、名前」

「あれ?   あ、ほんとだ!まだ言ってないねー。ンジェだよ。」

「ん?もう一回言ってくれます?」

「ンジェ!エンジェルのンジェ!」

「なんでエンジェルの言いにくい部分を取ったんですか?」

「そんなの知らないよ!お母さんに聞いてよ」

あーたしかに名前は親からもらうものだからそうなのか。というか、天使にもいるんだな、お母さんとか。

「あと、それからなんで人間を、その、召喚?したんです?」

「あ~、暇だったから」

「ん?もう一回言ってくれます?」

「だから、暇だったから!おもちゃが欲しかったから異世界人を召喚したの!分かった⁈」

分かるわけない回答だった。まさか、自分がこんな世界に迷い込んだ理由がただの趣味だったなんて、まさかの理由だった。もしこれが小説として書かれているならここで放棄する読者もいるだろう。そしてそれがしょうがないくらいにどうでもいい理由で、期待していた読者ほど残念がって思わず本やPDFを閉じたくなるほどの理由だった。つまり、人間を(異世界人を)呼べればそれでよくって、それで自分が選ばれたわけだ。こりゃ、絶対運が悪い方だな、こりゃ。


「そういえば、君の名前も言ってないね、

じゃなくて聞いてないね。なんていうの?」

「あまみや ひびき です。」

「OK!ひびきちゃんね!」「それはやめてください。」…………………………………………………………………………………………………………

「あれ~もしかして学校でいじめられてたとか?」

「      ………そうです。」

「え、あ、それは、ごめん。天使にあるまじき行為だったね。ほんとうにごめん。」

「    もう、いいです。」

「え、いや、なんか、ほんとうにごめんね、

あまみや。」

呼び名はあまみやになったらしかった。まあ下の名前に触れてこのムードだからな。

そりゃ、苗字に走りたくもなるわな。

「えっと、それで、あまみや?」

「   なんですか?」

「その、質問とかあるんじゃないかなっておもって、その、なんでも質問してくれていいよ?」

「あーーんー私がいた世界とこの世界って時間の進み方が違うんですか?」

「いや、同じだよ。 なんで?」

「なんか、すごい長い時間寝てたみたいで、

その、時間の進み方が違うからそう感じるだけなのかなって思って、 それで、」

「あー私は天使だからね。人間と違って食欲とか性欲を抑える必要があって、だから睡眠欲にいっちゃうんだよね。ふぁぁ。」

「学校って行かなくていいんですか?」

「いや、行かなきゃいけないよ。」

「    じゃあなんでここにいるんですか?」

「眠むたかったから。昨日召喚とかして疲れたし。」

「それならせめて今日が金曜日で明日が休みなんですから今日やればよかったんじゃないですか?」

「          あ!そうだね!」

「……………………………………………………」

自分はこんな人に呼び出されたのか、もう。

「あ、そうそう。明日から休みだから今日からエリとユキが泊まりに来るよ。 あ、悪魔二人ね。」

「え?なんですって?」

「んじゃ、そういうことだから、買い物に行ってくるね。ではーーー----」

何がそういうことなのかは全く分からなかったが、とにかくあの天使が手に負えないことだけはわかったので特に理由もなく「そういうことだから」とか言って翼を使って窓から出て行ってしまったと考えるのが妥当だろう。

(本当に飛べるんだな。(あれが空かは別))

ん?昨日暗黙の了解で飛ばないとか言ってなかったっけ?ん?もしかして自分を担いで飛ぶのが疲れるから嘘をついていたりして。

まさかね、


とりあえず歯を磨いて(歯ブラシは用意されていた。なんでこういう気は利くのに、あの天使は、まったく、)朝ご飯は目玉焼きにして片づけをしていたらあの堕天使が帰ってきた。

「ふーーー。ただいまーーー。

あ、そうそう、ひびき。ひびきは居候だけどこっちが呼んだんだから気を使ったりしなくていいよ。」

自分の呼び名はひびきに代わっていたらしかった。この堕天使はさっきの失敗を覚えていないのだろうか。というか窓から飛んでいったら天使だって簡単にバレて隠れ家とか関係ないのでは?

ああ、だめだ。この堕天使には自分の感覚がまるで伝わってない。諦めよう。


「あ、ひびき。なんで私が学校に行ってるって知ってるの?」

「     えっと、  今も学生服をきているから?     」

「 おー!本当だ!」

「お風呂とか入らなくていいんですか?」

「それはひび、、あまみやも同じでしょ!

私は天使だからね!お風呂なんて週に2回くらいでいいんだよ。いつもいい匂いするし、大丈夫!」

全然大丈夫ではなかった。

「えっと、お風呂借りてもいいですか?」

「だから、あまみや!遠慮しなくていいんだってば!」

呼び名があまみやに戻っていた。たとえ堕天したとしても学習はするらしい。

というか、自分の場合、気を使うなってほうが無理じゃないか?あいては(堕)天使だぞ。しかも一応異世界で。この堕天使は頭がどうにかしてしまったのではないか、とさえ思う。



「えーーーーっと、じゃあ入ってきまーす。」


めちゃくちゃ気持ちよかった。もちろん、お風呂が。なんだ、あの入浴剤。何が入っているんだ?麻薬でも入っているんじゃないかってくらい心地よかったぞ。そのせいで結構時間がかかってしまった。

髪を乾かしたり、色々していると、いつの間にか誰かが、

悪魔が、入ってきていた。

そして、目が合った。会ってしまった。


「……………………………………………………………………」

「……………………」



「…………………………………………………………………………」


「…」


「えっと、あの、こんにちは・・・・」





「ちょっと!!エンジェーーーーー!!!

エンジェ!何っていうか、誰?じゃなくてどうしたの?あの、あ、、

「ああ、あまみやだよ。」

「                ほかに説明は????」

「え? 終わりだよ?」

「いやいや、「終わりだよ?」じゃないでしょ!!もっと説明すべきことがあるでしょ!

あんた召喚したわけ?異世界人を?」

「うん。そうだよ。それが、

「なんで言ってくれないの?

普通言うでしょ!!」

「え、いや、聞かれなかった、から、  」

「     あ、えっとあまみやさん?帰りましょう!元の世界に戻します!えっと、何が要る?あの魔導書ってどこやったっけ?」

「え?何にも問題ないよ?全然迷惑じゃないし。ね?あまみや」

「いやいや、あまみやさん迷惑でしょうが!

あ、いや、あまみやさんの存在が迷惑ってわけじゃないですよ。その、あまみやさんにとって異世界にくるなんてあまみやさんにとって迷惑だなっておもって、それで、とにかく召喚を逆転させる、その、魔法じゃないけど、その術式的なものでちゃんと返しますので、

安心してください!」



「あ、それは、どうも、ありがとう」



「  あれ、もしかして、あまみやさん困ってない感じ、です?わたしが一人で盛り上がってた、わけではないけど、興奮してただけ?」


「あ、いえ、困ってるには困ってますけど、急に大声を出されたので、その、何事かと。」




とりあえず緊急会議となった。そして自分を送り返す準備に1日はかかるということなので本当の家に帰れるのは明日以降になるらしい。この目の前にいる悪魔はンジェがいっていたユキという人(じゃなくて悪魔)らしかった。自分がここに来るまでの状況を説明し始めたときに、ちょうどもう一人の悪魔であるエリさんが隠れ家にきたので、どうせならと悪魔二人に自分の経緯を説明した。

ユキさんは丁寧にどこかに電話をしたりしていたが、内容から自分を返すための材料の調達を頼んでいてくれているらしかった。ユキさんはしっかりとした悪魔で、ンジェよりは天使という感じが伝わってくる。

もはや悪魔と天使が逆転しているのでは?

そういえばエリさんが帰ってきて自分を見つけたときもユキさんが焦ったのと同じような状況になってたな。因みに、悪魔は想像どおり黒っぽい衣装だった。


「あの、悪魔の皆さんって人を見ただけで異世界人かどうかわかったりするんですか?」

「ああ、それはね。悪魔か天使かは近づくだけでわかって、そのどっちも感じなかったら人間だなってなる感じかな?」

「  それだと私が異世界人だってわからないんじゃ、ない、ですか?」

「  ん?あ、そっかそれは、

「うわ~。ひびきさんって私っ子なんですね。

なんだか可愛いですー。」

「はぁ、どうも。」

エリさんはお姉さん系の悪魔でおっとりとした感じの悪魔だった。エリさんが会議の途中で帰ってきた時の驚き方もユキさんとは少違くて

「わ~~~なに~~?どっきり?」って感じだったし。

この部屋には4人?(天使、悪魔、自分、悪魔だから4人?であってる、のか?)が居るわけだが、ちゃんとしているのはユキさんだけ。ンジェは堕天使でエリさんはゆっくり系。

自分はこの悪魔や天使と比べてマシなんだなと、悪気があったわけではないがそう思ってしまった。エリさんは全く大したことないって感じで接してきてくれるのでユキさんみたいに気を使わなくていいけど、でも、なんというか掴みどころがないというか、こっちのペースが乱されるので正直話が進まない、




「えーっと私は、つまり、あの魔導書を探さなくてはならないので一端家に帰ります。」

「「え~、帰っちゃうの~」」

「帰っちゃいます!もう、二人とも、ちょっとは他人の迷惑を、、、ああ、だめだ、ごめん、忘れて、、、、」

そう言い残してユキさんは帰ってしまった。

そうか、エリさんが居るから多数決的に天然が治らないのか。そうか。そうか。、、

あ、そういえば悪魔と話したけど全く怖くなかったな。本当に杞憂だった。むしろ天使よりも話しやすかったし、優しかった。

ってか、気を使えない天使ってなんだよ。

悪魔の方がしっかりしてるのはなぜに?

私っ子は可愛いというか流行ってるのか?

普通僕っ子だと思うけど。

(ンジェもエリさんもそういってたけど。)

あ、そういえば、なんでユキさんが異世界人かどうかを見抜いたかを聞いてないや。あれもエリさんのせいだぞ。もう、なんだかな、

今はンジェとエリさんが掴みどころがない会話をしている。正直私は取り残されている。

つまりユキさんはいつもこんな感じなのか。よくついていけるな、このテンションに。

すごいな、あの悪魔さん。

「エンー。ショートケーキと消毒液って音似てるよねー。」

「おー、ほんとうだ!あ、それで言ったら私も思いついてたやつがあってね、それはね、

えーっと、あれ、なんだっけ?」

「うん、いつものエンちゃんだ!」

「あ、思い出した!灯台下暗しと大正デモクラシーだ!」

「あーーー、確かにちょっとにてるね!

私はもう一つあってね、プロファイルと風呂はいるもにてるなーって。」

「おお!ほんとうだ!エリちゃんは賢いねー」

「ありがとう、エン!」

二人は抱き着いている。というか、天使は悪魔を祓う力を持ってるんじゃなかったっけ?

  と思ったらエリさんがすぐにンジェから離れた。

「うう、ちょっと近づきすぎたかな」

「あーごめんね、エリ」

「ううん、わたしエンのこと大好きだから大丈夫!」

「ううーーーエリーーーー!!!」

こんな感じである。

正直自分はこの流れに入れていないのでこっそりと円卓会議から離れて二段ベッドのあたりに来ていた。そう、これだ。気になっていたもの。二段ベッドの横にある机。その上には如何にもなノートパソコンがあったのだ。時間があったら使おうと思っていたけど、ロックがかかっていて使えなかったものだ。今ならンジェもいることだし、扱えるだろう。

「あーンジェーーー、パソコンのパスワードって何?」

「え?知らないよ、私」

期待した私がバカだった。

そうだよな。こんな高度なもの、あの堕天使が扱えるわけないよな。

「ちなみにエリさんは「あーしりませーん」

ですよねーー。はあ、つまりこのパスワードを知っているのは、というかこのパソコンの持ち主はやはりユキさんか。あの人が帰ってきたら聞こう。そうしたらネットも、、

ん?ネット?

あれ、なんだっけ?あ、そうか、SIMが使えるとか何とかで、

「ああ!! そうだよ!携帯で調べられるじゃんか!!」

うわー。なんか精神的ダメージが大きい。なんで思いつかなかったんだろう。というか調べ物をするならネットを確認するのは当たり前じゃないか。それなのに本屋に行くって。

昭和か、。あーなんか疲れたーーー

いやね、自己弁護はいくらでもできるよ。

だって急に異世界に飛ばされたんだよ。

そんな冷静になれるわけないじゃん!

しかも外ではデータ容量を気にして調べるということをしないと無意識に決めていたから、だから、その、これはしょうがないことで、

あの、その、あ、はーーーーーー---------------




あー。やっぱりそういう事だよな。まぁ、見て分かってたけど。ん、つまり、

「私に使おうとしている術式ってなんだったっけ?」

「反転だよ。」とンジェが答えてくれた。

あ、それだ。つまり、そういうことか。

それなら納得、はいかないけど、にわかには信じられる程度の説明にはなるな。この空のことも、反転の意味も、全部説明がつく。

ここは異世界というにはちょっとばかり違ったのか。でも、そんなことになっていたなんて、あまりにも、その、想像がつかなくて、気が付かなかった。


「ちょっとお二人さん、質問いい?」

「うん、いいよ、ひびき!」

呼び名はこの際もうどうでもいいや。


「ここは地球だよね?」

「そうだよ。」

「地球は丸いよね?」

「そうですよーー。」

「それって見たまんまの意味ですか?

つまり、この窓からの景色から見ってことですけど。」

「うん。そうだよ。地球はねー丸いんだよー」


ガチャ


いいタイミングだ、ユキさん。

ユキさんに私の考えを説明した。


「ええ、そうですよ。よく気が付きましたね」

「説明してくれてもよかったんじゃないですか?」

「えーっと、エンジェの真似じゃないけど、

あまみやさんがそれを知らないって知らなかったし、その、聞かれなかったから、

ごめんなさい。」

「いえ、謝るような事ではないですけど。

全然気にしてないので、その、お気になさらず。


あ、それとユキさん。悪魔は人を見ただけで悪魔か天使かわかるって言ってましたけど、それって天使も同じですよね?」

「はい、その通りです。エンジェも人をみただけで天使か悪魔かはわかります。そのどちらでもなかったからあなたを見つけられたんです。」

「ああ、それを聞いてませんでした。

なんで見ただけで異世界人だって見抜けたんですか?」

「    あーーそうか。それもあまみやさんはご存知ないんでしたね。実はこの世界は、、、

            

なんですよ。それであまみやさんは  じゃないですか。だからわかったんです。というか、エンジェもそれを分かっていたのであなたを見つけられたんだと思いますよ。」

そうか。確かに言われてみれば、なぜンジェは私が異世界人(異世界ではないんだけど)だと見抜いたのかの説明がつく。

くそっあの堕天使め!

それも説明しとけ、おっと口が悪くなってしまった。気を付けないと。

でも、納得だ。あのユキさんに聞いてそうだったんだから。

そうか、あの時の会話の違いもそれで。全部がつながるこの感覚。いいな。この世界にやってきた時から違和感があった。

ま、それはこの光景からの違和感だけれど。

あいつと話しているときに窓の外をみてしまったから私は走ったんだった。この目で確かめるために。そして謎があった。謎は解かなければならない。だから私はここにいることをそこまで嫌いではなかったんだ。いや、本当は最初から気づいていたんじゃないか?でも天使とかなんとか色々ありすぎて思いつくのが遅くなっただけなんだ。





「よし、本も見つかったことですし、明日のお昼にあまみやさんを帰すことにします。反転させましょう。そして今日はもう寝ましょう。

ほら、エンジェ、お酒飲んでないで、」

「えーーー、れもーーー、まらーー」

「駄々こねないの。もう、

あ、そうだ、ベッドが足りないですね。ごめんエリ、今日は帰ってくれる?」

「うーーーん?あーーそうだねーーー、そうしたほうが良さそうだね。ユキちゃんがいてくれるなら安心だし、エンちゃんは帰れそうにないもんね。飛んでいったらそれこそこまるわけだしね。うん、いいよ、そうするー」

「ありがとう、エリ。」

「どいたまーーー。

ではでは皆の衆――――、また明日のお昼ねーーーーー」

「うん、気を付けて帰ってね。」

「ほーーーーい、ではではーーーー」

そう言うとエリさんは出て行ってしまった。


「えっと、あまみやさんはエリのベッドでいいですよね?昨日もそれで寝たんですから。」

「ああ、そういえば誰のベッドか知らないで使ってましたね。エリさんに明日謝らないと」

「それは私が言っておきます。でもエリはそんなことで怒こったりしないので大丈夫ですよ。

ほら、エンジェ、ベッド行くよ!」

「えーーーらめ――――」

ユキさんが無理やりンジェをベッドに連れて行った。(いつもお疲れ様です、ユキさん。)

「あまみやさん。私は今夜深くは寝ないので何かあったらすぐに起こすなり、なんなりしてください。エンジェがなにかしたらすぐに駆け付けるので大丈夫です。」

「何から何まで、ありがとうございます。」

「いいえ、こっちもこちらに来させてしまった事ですし、これくらいは当然です。それにわたしは悪魔ですから、寝ないのには慣れてるんです。なので心配しなくて大丈夫ですよ」


本当にユキさんは優しかった。天使だって言われたらそう信じることができるくらいには。

少なくともンジェよりは天使だ。これは真理。まごうことなく、ユキさんの方が天使に向いている。


「では、おやすみなさい。」

「うん、おやすみーー」

そう言ってユキさんは自分の寝床である二段ベッドの上に上がっていった。そして自分はエリさんの一段ベッドをまた使わせてもらうことにする。

あーそういえばあのパソコンはユキさんので、そのパソコンは二段ベッドの近くにあって、そして下はンジェのベッドだ。ならば、上はユキさんのだと分かるのか。

でも、なんでユキさんは起きているんだろう。悪魔だからだろうか。でもエリさんは眠そう

にしていたし、悪魔でも眠くなるのは夜らしい。じゃあ、なにかそうしなくてはいけない理由が、、、







ゴソ、ゴソ、


(ん?なんだ?ユキさん?いや、違う。

この匂いはンジェだ。)

「う~~~~~ん」

ンジェが私を抱き枕にしていた。

全く、何やってるんだか。どんなけ酔っぱらってるんだよ。

「ほら、ンジェ。自分のベッドに

え?


ちょっとンジェ、寝ぼけ過ぎだって。ちょっとやめ、、やめ、

ンジェが私の下の服を脱がそうとしていた。

「ちょっとンジェ、やめてよ、、、、

なんだこの力。人間じゃない。あ、いや、天使だから当然か。、、あ、じゃなくてちょっと

「ンジェ、ちょ、パンツ、パンツぬげちゃ


ドカ


「ふー。大丈夫でした?」

「ええ、なんとか。あのーどういう状況?」

「エンジェって天使でしょ。だから、あまみやさんの体が目当てだったんだよ。」

ユキさんが電気をつけてくれた。

「え?でも、自分、、あ、そうか、

だから私が選ばれる対象に入っていたのか」

「そういうこと。あれ、あまみやさんって、いや、そりゃ知らないですよね、天使と悪魔の戦争の歴史なんて。」


「うーーーーーーー。

痛いよーーーユキーーーーーーー」

「あんたが夜這いしようとするからでしょ」

「え?だれが?」

「いや、だからエンジェが」

「え!うそ!」

「ほんと。酔ってたからこうなるだろうと予想しててよかった。私が深く寝ない功績がでてうれしいくらいだよ、まったくもう。」

「うーー。ごめんね、ひびき。」

「あ、まあ、生物的に違うので仕方ないのかもしれませんし、まあ、結果的にはユキさんが助けれくれましたし、まあ、いいですよ」


意外にもその今の時刻は7時だった。夜這いではなく朝這いなのでは?と要らないことを思いついたりしながら、ユキさんに聞くことにした。天使と悪魔の戦争について。


「まず、前提として天使と悪魔っていう名称はことが起こってからつけられた名前なんです。でもややこしいので今の名称で話しますね。天使というのは簡単にいうと危険ドラッグなんです、人間にとってはですけど。あーエンジェっていい匂いがするなーとか感じませんでした?あれもその一つなんですよ。人間が心地いいと感じる匂い、いわばフェロモンを天使は放っているわけです。もっと近くで匂いを嗅いだら、いくらあまみやさんとはいえ程度はあれど、おかしくなるかもしれません。それくらい強力なんです。そして肌も人間が心地いいと感じるようになっています。これが組み合わされば、天使は人間に抱き着くだけで洗脳、ではないですけど、虜にできるわけです。

そして天使が最初に動きだしました。人間界に押し寄せてきたんです。そして人間たちに快楽を与え続けた。もちろん、私達悪魔もそれを止めようとしましたけど、天使は強すぎました。なのでこの戦争の勝者は天使となるわけです。そして、結果的に、その、  が死滅することになったんです。私たち悪魔と天使は全員  ですから、その、えっと、 

  が  よりも天使を求めるようになってしまったんですよ。もちろん、ここでいう      

 や  というのはその一般的にという意味で別に差別とかをしたいわけではないですよ!ここは重要です!

えーっと、それで悪魔は負けたんですよ、結局、天使に。だって私たちは天使に近づくだけで気分が悪くなりますからね。魔界もこの戦争を危惧してはいました。天使が仕掛けてきたらどう対処しようかと。でもその案も結局は天使の力にかなわなかった。

敗れたんです。天使を殺せるはずの武器が効かなかった。

まあ、それはおいといて、つまり天使は人間を快楽漬けにする生き物で、私たち悪魔は人間を天使から守る役目だったんですよね。でも、当時の人間たちは私たち悪魔が悪者だと決めつけたんです。もちろん、天使のフェロモンなどの影響もあったでしょうが、人間からすれば快楽を得られるはずの天使をやっつけようとしているのが、私たち悪魔ですからね。頭が、それこそ集団洗脳されていた状況で、天使が快感で、悪魔はそれを妨害する奴らという認識だったんです。なので快楽漬けにする白い生物を天使、私たち黒い生物を悪魔と名付けたんです。本当は私たちが人間を助ける役目だったのでちょっと名付けられたときは濡れ衣を着せられたような気分でしたけど、いまはジェンダーフリーみたいに天使と悪魔の差別をなくそうという働きがあってですね、

その、えっと、何をどこまで話せばいいんです?えっと、」

「あ、なんとなくわかったのでもう大丈夫、です。説明お疲れさまでした、ユキさん。」

「あ、どういたしまして?

なにか質問ありますか?」

「では、一つだけ。

天使と悪魔の戦争ですけど、それについてユキさん自身はどう思ってるんですか?特に自分が悪魔と呼ばれていることについて、もう少し詳しく聞きたいです。」

「えーーーそうですね、しょうがない、で片付けられる問題ではないですけど、しょうがないと言わざるを、思わざるを得ないこともこの世の中には存在していて、これがそれなんじゃないかって、そんな感じに感じてます。

たとえば、わたしは悪魔で、あまみやさんは人間です。それは変えられない事実です。でも、問題はそこではない。事実をどう受け止めるか、それが問題なんじゃないかって。


って、わたしも人間界のことよく知らないので言ってることがあっているかわからないし、あくまで悪魔個人の感想ですので、、

いや、今のはあくまと悪魔を掛けたんじゃありませんよ!ここ、重要です!」

「ああ、はい、わかってます。たまたま重なってしまったんですよね。大丈夫です。分かってますので。」


因みに、この会話のとき、あの堕天使は寝ていた。二度寝していたのだ。この期に及んで。一応加害者だというのに、いくら寝たら、


いや、こうならないために彼女は睡眠欲を沢山とっているのかも知れないのか。人間になるべく迷惑をかけないように。だとしたら、



ンジェを起こさないと、寝かせてあげようと決めた。そして、運命の昼がやってきた。

勝手に、一秒も待ってくれずに時は残酷に流れ去っていくことを知らしめるかのように。


「では、いいですか?あまみやさん。」



「はい。大丈夫です。覚悟はできてます。」



「わかりました。ではいきます!」


「うーーひびきーーー!本当はもうちょっと匂いとかを嗅いで色々したかったよ!

あんなこととか!こんなこととか!」


私はなぜあの堕天使を起こさなかったのだろう。たたき起こせばよかったと、後悔する。


「さようならー。少しの間でしたが、たのしかったですよー私っ子ちゃん!」

「それはやめてって言ったじゃないですか!」

「えへへ、いいでしょ!最後くらい!」


最後か。そう、だろうな。いや、でも、、

いや、これは考えないでおこう。別に彼女たちとそこまで離れるわけじゃないんだ。

大丈夫。大丈夫。大丈夫!


「ユキさん、お願いします!」



「はい!では、あまみやさん!

お元気で!!」

「ええ!もっと話したかったです!」

そういい終えた途端、魔法陣が強く光り出した。風圧が凄い、う、圧が、、

「では、さような    な   な


’&%$#”)(’=()’’)&%(&%$$”$”!”#$%&‘()~|))’(&(‘&%%$##“#$%&’~~==)))))%”‘)&’&%$&##“!”!‘()=~|~=)(“$”!#$%&’()=~)(‘&&&&&&&&&&&&


魔法陣はやがて光を無くし、風圧も弱まってきて、そして、私の前には、いかにも頑張っていそうなユキさんがいた。


「あ、あの、ユキさん?」

「ちょっと、もうちょっと!」

「いや、あの、ユキさん?

その、魔法陣的なものはもう光ってないんですけど、」

「今、やってるから、話、、、  へ?」


ユキさんはキョトンとした顔で自分を見た。


「…………………………………」

「………………………………………………………………………………………」

「…………」

「…………………………………………………………………………………………」



「えっと、失敗した、ってことです?」


「えーーーーーっーーーーと、

そう、みたいですね..」


「いぇーい!ひびき!匂い嗅がせて!!」

「うわ、ちょと、ちょっと!!」

ンジェが信じられないくらいの跳躍力を見せつけるかのように、すごい勢いで自分の方に飛んできた。

もちろん避けたけど。

「うーーーー!痛いよ、ひびき!」

…飛べるんだから着地に関してなにかあるだろ、なにか、

なんで地面にぶつかってんだよ。

あ、これはもはや堕天使を文字通り落ちることによって実現させようとしているのでは、、、


「うーーん、えーーと、なんで失敗しちゃったの?ユキちゃん?」

「さ、さぁ、、」

「うーーん、魔力不足?

ユキちゃん、なんだか眠そうだし、」

「や、それは大丈夫だけど、

え、なんでだろう?

あ、

あまみやさん、なんとも異常はないですか?

頭が痛いとか、気分が悪いとか、」

「いえ、なんとも。眠たいくらいですかね」

「あ、そ、その、大事に至らないのは不幸中の幸いというか、えっと、その、あの、

すみませんでした!!」

「あ、いえ、ユキさんに悪気があったわけではないですし、結果的になんとも、なさ-そうなので、まあ、大丈夫です。」

「いや、本当にすみませんでした!!

えーっと、その、

人に迷惑をかけてみました!悪魔だけに!」

「……………………………ユキさん、あの、気にしないでください、?

結果的には問題がなさそうなので、」

「いや、えーっと、明日!明日には必ず返して見せます!!みせます!!」

おお、こんなに張り切るユキさん、初めて見た。まあ、出会ってから1日くらいしかたってないんだけど。


「うーーーん、えーーっと、これからどうしようか?なんか策ある?ユキちゃん?」

「うーーーーん、とりあえず、寝よっか!」

あれ、結構ユキさんも適当なところがあるらしかった。意外だな、

「はーーーい、じゃあえっと、あまみやさん?

わたしの家に来てもらっていいですか?」

エリさんが私に向かってそう言っていた。

そう、あのエリさんが。

「あ、別に構いませんけど、なにかあるんですか?」

「ほら、ベッドがたりないでしょ?エンちゃんの家?隠れ家だっけ?確か名前は、、えっと

そう!ダラク!あそこってベッドが三つしかないから、そのベッドが足りないかなって」

「   いや、まあ、そうですけど、その、なぜエリさんの家なんです?」

「わたしがあまみやさんと仲良くしたいからだよー。それだけーー」

うーん、わかってはいたけど、この三人、じゃなくて堕天使と、しっかり悪魔と、ゆっくり悪魔は結構適当らしかった。

悪魔だから適当なのはいいとして、あ、でもあれは堕天使だしな、ダラクとかいう隠れ家らしいし、適当なのはそうなのか?

「あ、はい。それで構いません。

あーえっとユキさんとンジェは、、、」

。。。なんとンジェは携帯ゲームをやっていた。

ログインボーナスがーとか、なんかいっていた。自由人か!じゃなくて自由天使か!

ユキさんは魔法陣をじっと見ていた。

やっぱり自分の失敗だと思って気にしてるんだな。

「あーえっと、エリさんの家に行くことになったんですが、それでいいです?」

「         あ、はい!明日までにはなんとかします!!」

ンジェには聞こえていないみたいだから、無視することにする。いや、今からでもたたき起こすか?そのほうがあの堕天使のために、

いや、意外にも、ンジェはあくまでも天使であるので、結構力が強くて、その、別に負けるのが嫌だからとかめんどくさいからやらないとかそういうことではなくてだな、その、


「はーーーい、じゃあ行きまーーす!」

うわっ!!

急にエリさんが自分を担いだまま飛んだ。

文字通り、飛んだ。背中からいかにも悪魔らしい黒光りしている羽をはやして、自分を抱え上げながら、ってか、怖い!!!


「------------------uか?」

「え!何か言いました!!」

「大丈夫ですか!!」

「全然大丈夫じゃないです!!!」

「あらーー!そうなんですねーー!!」

いや、なんで質問したっ!、痛、舌嚙んだ!


あっというまにエリさんの家についたらしかった。とりあえず、お手洗いをお借りすることに、うっ、うえ、うっ、


「ふーーーー。楽しかったですね!」

「  いや、そこまでかな?」

「そう? まあ、そんなのはどうでもいいんだけど。」

(ん?)その途端、辺りが急に静かになった。

ただの静けさではない。

一軒家にいるのに、外の音が全く聞こえない。おかしい。恐怖、

それを感じていた。そして、エリさん、

いや、この悪魔、なぜか悪魔的な衣装になっている。それだけじゃない、今まで感じていた柔らかな感じがない。鋭い、そのほうが正確だった。

なんだ、音が遮断されてる?いや、おそらくこの家に結界か何かをはっているんだ。

自分と悪魔が二人っきりで密室になるように。

だめだ、この人、この悪魔には勝てない、

そう、本能が告げる。

「いやね、君は甘すぎるんだよ。甘い。

甘々だよ。君は結構疑り深い性格をしているけれど、観察、というか、想像力、推理力がまるでなっていない。君自身はそう思っていないのかもしれないが、君はだめだね。

うん、だめだよ、君は。」


何を言っているんだ?ちょっと、わからなかった。というか、この悪魔はエリさん、だよな?え?エリさん、あのおっとりした感じは演技だったって事ですか?いや、それよりもなんで悪魔の格好をしているんだ?

黒光りした衣装。頭には角も生えている。

おそらくボンデージと呼ばれるようなその服装は、普通にみれば性的な魅力がでそうなものだが、この状況では脅威、狂気、悪意まで感じる。この状況ではあくまでも悪魔、なんていってる場合じゃなかった。

悪魔そのものだ。

「それで?私っ子ちゃん!

どうなのかな?君は色々推理してたみたいだけどさ、お姉さんに聞かせてせてよ!」

エリさんが、エリが、悪魔が、ゆっくりと近づいてくる。無意識に後ずさりしてしまう。

そして、ベッドに押し倒された。

「んー。やっぱりいい匂いがするねー。

いいね、やっぱり、男性はさ。」

なにがしたいのか、この悪魔は、でも、逃げられない。この力、ンジェとも違う強さ。

手首をつかまれているが、まず握力が尋常じゃない。これでも手加減されてる、そう考えるのが妥当だろう。だめだ。あの堕天使でさえあのジャンプができるのだ。これは、動いたら、逃げたら、死ぬ。殺される。悪魔に。

「でさー、なにを推理したわけ?

お姉さんに聞かせてよ!何を知ってるの?

ほら!早く!」

「こ、この世界は異世界というには少しばかり表現が適切ではないと考えています。

 えっと、それで、この世界には男性がいない。だからンジェは私を見ただけで自分が召喚した人だと見抜けたって聞きました。

えっと、あと、天使と悪魔の戦いですが、あれは天使が勝って、それで、えっと、あの

「あのさ、君はバカなの?

というか、バカだよね?

えっとさ、まずさ、この世界に来てから何をしたんだっけ?」

「 ほ、  本屋に走りに行きました。」

「違う、違うでしょ!走るのは必要かもしれないけどさ、なんで本屋なわけ?

ネット使えよ!」

「 あ、いや、そう聞いたらそうなんですけど、

「言いごたえはいいんだよ!


はぁ、なんだかな、どっから突っ込んだらいいのかわからないほど複雑だな、お前。

お前さ、昨日謎解きが楽しいとかなんとかほざいてたみたいだけどさ、お前は推理なんかしてねぇんだよ。推理した気になってるだけなんだ。はぁ、お前は大切なことが何もわかっちゃいないな。優しい私が教えてあげよう。真実ってやつを。」


「はぁ、前提が崩れるとややこしいからな。約束するよ。私は絶対に嘘はつかない。

いいか!言ったからな!嘘はつかんぞ!」

「 ありがとう、ございます。」

「よーしよーし。返事はできるみたいだな。最低限の礼儀を分かってるみたいで安心したよ。はぁー、あ、」

悪魔がベッドの上で自分の背後にまわった。

後ろから抱き枕みたいにされている。

「んーーー!やっぱりいい匂いだね、男って。

いやさ、男が居なくなってからというもの、異性ってやつが居なくなったわけ。だからさ、ちょっとお姉さん、興奮してきちゃう。」

「……………………………」

「なんか反応しろよ!

ったく。ほら、顔合わせてないんだから話しやすいだろうが、話してみ?何を推理した?

何を推理した気になっていた?

そうだな、じゃあまずこの世界からいこう。

この世界は異世界ではないとか言ってたけど、

あれはどういう意図なんだ?

なんでそんなことを言った?

どういう意味なんだ?

どういう角度からみての表現だ?」


「えっと、ここは地球です。でも、地球は地球でも、地球の中、そういう事ですよね?」

「ああ、そうだぞ。お前がいた、お前からみた元の世界ってのは地球の外側というか、宇宙と接してる部分の話だよな。そっちでは地平線とかがあるんだっけ?知らんけど。

どうしてそう思った?」

「いや、だってこの光景は、自分からしたらおかしすぎたからです。

だって、空がないんだから。

自分の世界では空があったんです。上は空でした。でもここは、空なんてない。

あるのは町、建物だけです。

その光景から、ここは球体の中なのでは、と

そう思いました。

そして色々ユキさんとかと話して、この考えが正しいことを知りました。

術式の反転というのは、地球の内側と外側を入れ替えるという意味をもっているからその名前なんですよね?


どう、ですか?」

「うんーいい匂いー、え、ああ、いいよ。

そこまでは合ってる。

(ぺろっ)

あああ!!いい!!興奮する!!

いいね、汗!!おいしいよ!!」

「…………………」

「それで?他には?

この世界について知ってることは?」

「人間と悪魔と天使が共存しているんですよね?えっと、それで、天使と悪魔の戦争があって、そこでは天使が勝利しました。」

「それってどこからの情報?」

「最初はユキさんと話して知りました。

あとからネットでも調べましたけど。」

「ふーーーん。まぁ、だいだいは合ってるね。

別に訂正するところはないかな。だけどさ、

まだ重要なことが残ってるんだよ。

最重要事項が。

わかるかい?」

「……………………わかりません。」

(ガブッ)

「うっ!」

背中にいる悪魔が首を噛んでいた。

「はぁ、いやさ、君を運んでるとき、口の中嚙んだでしょ。だからさ、もう血の匂いとかでたまらくなっちゃって。つい!」

なんとも言えない感覚だった。

とりあえず、冷静を保つことだけを考える。

「えっと、悪魔って嗅覚が鋭いんですか?」

「うん!人間の何倍あるんだろうね?

もちろん、ほかの筋肉とか呼ばれるやつみたいなやつも人間なんかと比べたらすごいことになってるね」

「悪魔というのはなんなんです?」

「は?てめーで考えてみやがれ!

だからお前はだめなんだよ!

全然ダメ!騙され過ぎ!

どうせ私の事も悪役だとか思ってるんだろ?

何を寝ぼけたことを。寝言は寝てから言えっつんだよ!」


(  えっ?いま、なんて?)


「あの、ではエリさん、は、何者なんですか?」

「ん、なんだと思う?

というか、分かれよ!

私は嘘は言わないってめちゃくちゃハンデあげてんだよ!」




「はぁーーーー、私、寝るわ!

いや、別に君がここで私に抱かれてもいいならそれでいいんだけどね?

どうする?」

「        遠慮、しておきます。」

「は!だからダメなんだよ、お前!

まあ、でも賢い選択だと思うよ。

お前ごとき、簡単に葬れるからね。

人間の法律なんて知るかよ!


お前に明日の朝まで時間をあげてやるよ。

そこまでに考えに考えぬいて、てめぇで結論を出しやがれ!


ほら、どけよ!

私は寝るってんだよ!」

エリさんは自分からベッドに押し倒しておいて、事が済んだらすぐに自分を放り出した。

多分、今の押され方でも手加減がされている。ここで殺すことなんて容易いだろう。

ああ、なんだかな。


因みに、今も静かなまま、つまり、エリさんはここから自分をだすつもりはだっ無いようだった。たぶん、明日の朝になったら、

なったら、だして、くれるよな?

死ぬ覚悟は必須だった。

だから真剣に考える。

最重要事項ってなんだ?


「あ、お前!言い忘れてたけど、いいヒントをやろう!別に聞きたくないなら耳でもふさいでおくんだな!

いいか、悪魔は嘘はつけないんだぜ。」




「ふぁあーーーー!!ああ!!!!」

(うわっ、びっくりした!)

「あーお前?あー、そうか、

それで?何かわかったか?

分かったんだろうな!」


「エリさんは、天使、なんですね。」

「ほう、やればできるじゃないか。

その通り。私は天使だよ。」


結局一睡もしてない、と、思う。正直何度も寝そうになって思い留まり、起きようと立ったり色々して、どうにか寝ずに考えた、つもりだった。でも、どうやら時間の進み方からして、寝てしまったらしい。5時間くらい。


「で?なんで私が天使だと分かった?」

「昨日の話だけでもエリさんが天使だと分かるようになっていたんですね。ありがとうございます。

エリさんは明らかに人間ではない。そしてこの世界には人間と悪魔と天使しかいない。

ならば、エリさんは悪魔か天使だということになる。そしてエリさんはこうも言ってくれました。私は悪魔ではない、と。ならば、エリさんは天使でしかありえない。」

「それだけ?」

「いや、それに気づいてから連鎖的にわかっていきました。

悪魔は嘘をつけない。これがあれば全部説明ができたんです。

あの隠れ家には天使と悪魔と悪魔が住んでいると言いました。ここで、天使とはエリさんを指しています。つまり、ンジェは悪魔、なんですよね?隠れ家に住んでいるのが天使と二人の悪魔だと言ったのは悪魔であるンジェなので、これは正しいはずです。」


「私の反応待ちはいらないから、

早く続けて。」

「あはい。そして、もう一つ、匂いもヒントになっていたんです。自分はンジェからいい匂いがすると感じました。そしてエリさんのベッドからは嫌な感じの匂いg

「お前、そんなこと思ってたのかよ!

失礼な奴だな!お前!

昨日やっとくんだった。」

「   えっと、つまり、天使からは嫌な感じの匂いがすると分かって、悪魔からはいい匂いがするとわかりました。そして自分は、一回もユキさんの匂いについて嫌だと思ったことはない。それはユキさんとンジェが同じ悪魔だったからです。悪魔はいい匂いがする。それが大きいヒントだったんですね。

ンジェがいるのでこの匂いはンジェから漂うのだと思ってましたけど、ユキさんからもそうだったんですね。

今考えてみればあの隠れ家はいい匂いがしました。天使一人と悪魔二人なのに、です。もし天使がいい匂いだとすると、2対1で数で負けています。さらにあそこに入り浸っているのは主にンジェ、だと思うので、そこからも天使と悪魔の勘違いが紐解けたわけです。」


「ん、もっと、もっと考えたことを話せ。」

「自分がンジェに合った時、嫌な感じがしました。でも、ンジェの匂いにつられてからはそれを感じなかった。あれも一種の洗脳というか、印象操作だったんですね。

あ、あと、天使は白色で、悪魔は黒いとだという思い込みは間違いだったんですね。

ンジェの正装は完全に白でした。

そしてエリさんは黒です。

天使の羽のように見えていたあれも実は悪魔の羽であり、エリさんの角も天使の角、なんですよね。今思えば自分はユキさんの正体を確認することができない状態にいたのに勝手にンジェを天使だと決めつけてしまった。

それはンジェが誘導したからです。

わざと自分に正装を見せた。天使だと錯覚させるためです。今思えば、ンジェは天使って珍しい?と質問をしただけで、自分が天使だなんて一言も言ってないんですよね。

それは悪魔は嘘がつけないから。

だから、言いたくても言えなかった。

そして、貴方たち天使と悪魔は人間界のことをよく知ってますよね?でなければこんな錯覚を起こすことはできない。そして肉体が人間とは桁違いに強いと知りました。

ならば、知能も高いんじゃないですか?

これも、今思えばって感じなんですけど、

ンジェの口から大正デモクラシーという言葉が出てきたんですよね。そんなこと知ってるんだなと思ってはいたんですけど、これも推理材料になっていたんです。

ユキさんも人間界のことは知らないと言いつつも、ジェンダーフリーと言っていましたし。

この言葉は女性しか存在しない世界では生まれない言葉だと思って、そこも引っかっかっていたのですが、その、思考を放棄していました。


え、えっと、

「ま、60点かな。

とりあえずはいいや。それで、これからどうする?」

「わかりません。あなたが天使だと知った以上、この家を覆っている結界は自分を隔離するためですよね?その、自分を外に出さないようにするためというよりは、外の悪魔に危害をあたえられないように、守るための結界を張ってくれたんですよね。

えっと、そこはありがとうございます。

正直、あなたは怖いあk、天使だと思っていましたし、強引にいろいろするので、その、てっきり攻撃するために結界をはって逃がさないようにしていると思ってしまっていました。」

「いやー、照れるなーー。

そんなに褒めるなよ!

別にそう思われることも思考の邪魔になるかなって期待してのことだったし、

でも、分かり易かったかな?

もう少し難しくしておけばよかった?」

「いや、十分脅威でしたよ。」

「あ?修辞疑問文に決まってんだろ!」

「いえ、天使さんはいい人、じゃなくていい天使ですね。」

「お前、それでごまかしてるつもりかよ。」

「で、誰が味方で誰が敵だと思う?

お前が結界を解いてくれってんなら今にでも解いてやんよ。でも、結界が解けたらあたしは一切お前を助けない。いいな?」

「…はい。」




うーーん、誰が敵か?

ンジェは敵だろう。だって自分をこっちの世界に、内側の世界に呼んだのはンジェなんだから。あいつは堕天使ではなく悪魔だったことだし、それは真実だろう。

そして、ユキ。もう「ユキさん」なんて呼ばない。

あの悪魔め。本当に自分を帰す気があったのだろうか。だって悪魔だぞ。あの笑顔も、質問の答えも、全部自分の勘違いを直さないように、真実に気づかせないように仕組んでいたのだろう。そう、たとえば、ンジェと手を組んだりして、辻褄を合わせたり。


因みにこのとき、エリさんは買い物に出かけていた。

「わたしが戻るまでによく考えておくんだな!!」

と悪役っぽいせりふを残して飛び立ってしまった。うーーん、やっぱりあの格好と羽は、どう見ても天使には見えないんだよなー。

というか、エリさん自身には結界は通用しないらしかった。まぁ、結界をはった張本人だもんな。そりゃ、自分だけ例外だなんて簡単ってわけか。

結界は意外にもピンク色だった。なんとなく水色や紫をイメージしていたけど。結界の外は見えないので、音だけでなく光も遮断しているらしい。


えーっと、考えろ、か。うーん、でもねむ、い。疲れた。ちょっとだけ寝てしまおう、かないや、だめだ、め!

エリさんに殺される。天使に殺される!

なんだよ天使に殺されるって!

それって悪魔とどう違うんだよ!

まだ60点しか取れていないらしいので、あと40点分あるはずだ。何かが。

えっと、えっと、何から考え始めればいいんだ?えーっと、とりあえず、ここに来た時からの経緯を思い出しながら整理するか。


えっと、あいつと話してるときにこっちに飛ばされたんだよな。まぁ、あいつは女性なわけだが、それはいいとして、えっと、それからは本屋に走っていったんだ。あいつの部屋の窓から見た景色が町にみえたから走り出したんだっけ。そう、それでここはどうやら球体の中だと察したんだったな。このときネットは使えたけど自分の失敗によりそれに気づかず本屋にいった。まあ、世界がどうなっているのかを確かめるために走っただけだし、別にネットが使えなかったとか、そういう発想がわかなかったとか、べ、別にそういうわけではないが、それでンジェが迎えにきてくれたんだ。手を握られて隠れたしかダラクにいって、そして寝たんだ。そして次の朝か昼かにユキに見つかってしまった。そこでエリさんが登場し、円卓会議、途中でユキがいったん帰宅し、ベッドの問題でエリさんが帰ったんだ。(…ん?)それで二日連続でエリさんのベッドを使わせてもらって、そしてンジェに襲われて、ユキが助けてくれて,,,

(,,、、、,ん?)そしてユキさんが帰そうとしてくれて、エリさんに担がれてここまで、

ここまで、

いや、まて、今日みたいにベッドの問題でなぜエリさんが帰るんだ?ちょっと変じゃないか?仮にエリさんが完璧にこちら側の見方だと仮定する。するとあのときエリさんはわざと悪魔二人と自分が隠れ家に残るように行動したってことに…?それっておかしくないか?

だってエリさんは二人が自分の敵であるとわかっていたはずでそんな行動をとるはずが、、、


そしてもう一つ、ユキさんが助けてくれた点について。おかしいぞ。わざわざ敵であるはずのエリがかえって悪魔二人でよろしく(全くよろしくは感じないが)自分を襲えばいいじゃないか。なんでユキさんは止めたんだ?

そうだよ。もしユキさんに悪意があるとしたら、なぜ、あの魔方陣でなにもしてこなかった?帰す気がなかったのは何となくわかる気が、いや、それもちょっとおかしいぞ。とにかく、悪魔である以上何かをするのが普通、

いや、まて、この悪魔というのはどっちの悪魔のことなんだ?自分がもとにいた世界のイメージ?いや、この世界における悪魔のはずで、えっと、

ややこしい!

えっと、ん、とにかく、ユキさんが悪魔か天使かはどうでもいいとして、いや、まて、そこから疑うんだ。ユキさんは悪魔か天使のどちらかなのか?でも、魔法陣をつかって、

……………………………………………もし、

使ってるように演技していたとしたら?

ほんとうはンジェとかが魔法陣を操作していたけど、そう、それだ。あのいかにも頑張ってます感あふれてたあのユキさんの顔。あれって演技なんじゃ?とりあえずユキさんが魔法陣を操作していないとして、あとはンジェかエリだよな。まて、エリ怪しいぞ。エリが操作していたとしたらどうだ?

くそっ、ユキさんに気を取られて全然エリの方を見ていなかった。いやまて、わざと見えないような位置に移動していたとしたらどうだ?

たとえば、自分の後ろとかで。

なにも自分の見ていた方向に魔法陣の管理者が居なくてはならないなんて決まりはないはずだ。ユキさんが材料を調達して頑張っていそうだったからそう思っただけで、ユキさんは一度も私が魔法陣を操作するなんていってなかったじゃないか。

そしてエリに担がれて、今は結界の中だ。

やはり、結界は結界ということなのか?

自分をそとに出さないようにするため、

いや、エリは自分のまえで寝てたんだぞ。

襲うならいくらでもできたはずなのにそうしなかったってことは敵意はないのか?

少なくとも襲うことならいくらでもできたはずで、それをしなかったことは、敵では、ない?ん?ややこしい。

えっと、でも悪魔二人と自分だけを残して帰っていくような天使だぞ。ちょっと、悪魔だから、天使だからというのは忘れた方が良さそうだ。それは肩書に過ぎなくて、

えっと、ンジェは、あいつは、敵意はないかもしれないけどあの性格は敵の認識で差し支えないとして、

ユキさんは?助けてくれたし、、、?いや、でも魔法陣の時には演技をしていて?いや、やはり本当にユキさんが魔法陣を操作していて、

ん?ユキさんは味方なのか?

いや!まて!

ユキは本当に助けてくれたのか?

あの暗闇の中、誰が誰かはわからないはず。そもそもなんでンジェが襲ったって思ったんだっけ?

えっと、あ、匂いだ。匂いがンジェだった、

あ!!!ちょっとまて、そのときはユキが悪魔で、じゃなくてンジェが悪魔だと知らない状態での判断のはずで、ンジェからはいい匂いがした。つまり、悪魔からはいい匂いがするのだから、ユキさんからもいい匂いがするって考えたじゃないか!つまり、あのとき自分を襲ったのがユキさんだったとしても自分には判断がつかない。そしてンジェを蹴ることで夜這い(朝這い)の罪をンジェにきせたと、そう考えたらどうだ?

そうだよ!ンジェがお酒に弱いのをわかっていながら、このあとどういう状況になるのかが分かってながらユキはンジェの飲酒をとめなかったじゃないか!いや、ンジェはその前から酔っていなかったか?いや、それは違う。

だってあの時は自分がこの世界の仕組みについて色々ンジェに質問してたじゃないか!

あの時のンジェは受け答えがしっかりしていた。つまり、あの時ンジェは素面だったはずってことは、やっぱり、ンジェが酔ったのはユキが帰ってきてからだ。つまり、ユキはこうなることを予期しておきながら飲酒をやめさせなかった。これはどういうことか。

それは、自分の夜這いがばれたときにンジェのせいにできるからじゃないのか?

たとえば、そう、自分が寝ていたベッドの横にンジェを移動させる。そして夜這いを開始する。そして僕が起きたから、声をあげたから夜這いは失敗だと判断して自分からはなれてンジェを蹴ったとしたら?そうだよ!

あのときのンジェは「痛いよー」とか「え?誰が?」とか、明らかに被害者の言動をしていたじゃないか!つまり、ユキが本当の黒幕?いや、でもそうなるとなぜ魔法陣でなにかしなかった。

罠、か?魔法陣であえてなにもしないことによって自分を容疑者から外すための、いや、違う、あの魔方陣で何かをしたんだ、おそらくだけど。自分では気づかないような、何かをしたんだ。それを魔法陣の失敗だと嘘をついたとしたら、全部に説明が、つく。

これが正しいとしたら、ユキが黒幕、で、エリさんは本当に自分に親切(?)にしてくれているだけ?今もただ買い物にいって…


「わっ!!!」

「おっぅっと!!!こっちがびっくりしただろうが!!」

いつの間にかエリさんが帰ってきていた。

全く気付かなかった。

「いやーめっちゃ考え込んでんなっておもってさ、邪魔するのはなんか、まずいかなっておもってさ、あえて無言でいたんんだけど」

「あ、えと、おかえりなさい」

「おう、ただいまっちょ!

おれ、カレーだぞ!」

とりあえずエリさんが買ってきてくれたカレーを食べることにした。そういえば、今朝はなにもたべてない、というか、昨日の夜から全くなにも食べてないんじゃ?

水は飲んだけど。


「んで?なにを長考してたんだ?」

僕はどうせ命はエリさんに握られているのだし、と、一種のあきらめのもとで今までの推理を全部話した。ユキさんが本当の黒幕ではないかという説を。

「おお!!お前、やればできんじゃねーか!

220点だ!!」

「あの、それって何点満点なんですか?」

「600点だよ」

600点満点らしかった。そういえば、100点満点なんて言ってなかったしな。急に点数制になったから、というか600点満点?つまり、見えてないことがまだまだあるってことか?


どうせなら、

「あの、なせあの時帰ったんですか?

分かってましたよね?

酔っているンジェとユキさんと自分しかいない家でなにが起こるかくらい、あなた程度の頭脳があれば容易だったはずです。何故?」

「あーーー、気づかなかったわ―――」

「     嘘ですよね?」

「ああ、嘘だよ。

本当は何もかもお見通しってな!

なんちゃって!

まぁ、いいから温かいうちにカレー食べようよ」

嘘はつかないとか言っていたくせに、

この堕天使は。もう。

(結局どいつもこいつもクソ野郎ばっかりじゃねぇか!!)

「おい、失礼だぞ!」

うっ、こころを読まれたのか?

そんなに顔に出てた?

天使はこころが読めるとかな、まさかな、


「それで?結界はどうなってる?」

「どうって何がです?」

「    えっと、じゃあ電波は?」

「  何かあったんですか?」

「あーもう。これだから、学ばない人は、

なぜ満点を取れないか説明して見せよう。

結界に触ってみ?」

ん?結界に?大丈夫なのか?

まぁ。とりあえず触るか。

え?

触れられなかった。いや、違う、結界なんてないんじゃないかってくらい簡単に指が結界の外に出ているんだ。

「あの、これって?」

「ん?だから結界だよ。

音と光を遮断するための結界。」

「     え?私を閉じ込めるための物じゃなくて?」

「いつそんなことを言ったんだよ。

別に隔離や監禁したなんて一言も言って無いぞ」

た、たしかに、言って無かったが、いや、でも、え?「あの、なんでそんな結界を?」

「君を試すためだよ。

うーん、チーズ美味しい。」

エリさんはゆっくり味を楽しんだ後で、

「だから、君は思い込みが激しいっていっているんだ。別に私は一言もそんな結界だなんていってないし。

でもね、君は確かめなかっただろ?

たとえばものを投げてみるとか、

思い切って触ってみるとか、

色々あったのに、

何もしなかった。

だから点数が低いんだよ。」

あ?ん?

「えっと、悪魔の攻撃から守るためでは?」

「あー寝言は寝てから言ってくださいなー」

―――うぅ。なんだろう。意表を突かれたというか、なんというか。

「君はね、だからバカなんだよ。理屈が通るから、そうだと思ったから。それだけで、それを真実だと捉えてしまう。違うよ。

それは真実ではなく、一つの事実なんだ。

理屈が通るという事実、

そう捉えられるという事実、ただそれだけ。

なのに、それを吟味せずに真実だと、

信じ込んでしまうのがおバカちゃんだと言いたいんだよ、わたしは。


ちなみに電波は今は使えるけど、私が外にいるときには繋がらなかったはずだ。それは結界のせいだと思ってほしかったんだけど、つまりね、君の携帯がこの世界で使えるのはこれのおかげってわけ。」

机の上に置かれた黒いもの。モバイルバッテリーみたいだけど、おそらく、電波を出すための物。

「これでつながった携帯は特定のネットしか見れないんだ。だから君が調べたときにはもうすでに私たちが作ったページしか見れなかってことになるね。」

「え、じゃあ、天使と悪魔の戦争は?この世界は?」

「あーこの世界は真実だよ。嘘じゃない、本当だよ。

だけど、戦争なんて起こってない。

あれは全部作り物だ。」

(      うん?)

狐につままれるとはこういうことなのか?

天使につままれてしまった。

「えっとどこまでが嘘です?」

「うーん、全部」

「全部って?」

「細かいことはいいでしょーはー疲れたーーーーーーーーーーー。」

そういうとエリさんは黄色い飴を舐めた。

飴っぽいものを舐めた。

「それじゃ、お休み。」

また、寝るのかとか、普通ならそんなツッコミをする自分だが、この時は言葉が出てこなかった。えと、言葉、、


食べた後に寝ると牛になるんですよ。

…………………って天使に言ってもなー。


ま、まて。本当にエリは天使なのか?

全部嘘ってまさか、な、

いやいや、まさか、

ここまで考えさせておいていくら何でもそれはね?ないよね?

無い、よね?

いや、これくらいしないと悪魔とは呼べないのかも知れなかった。


なんだかな、追い剥ぎにでもあった気分だ。

そしてそれは、多分、間違っていないのだろう。でも、あくまでも悪魔、か。

それはこういう事らしかった。

色々考えさせておきながら、

勝手に600点満点の採点をされながらも、

それでも結局はなにもなかったという、

そういうこと。

えっと、エリが悪魔だとすると、

ンジェははっぱり天使でユキさんは悪魔、

なの、か?

うん?なんか、もう、いいや。

いや、ほんとうは全然、

これっぽっちも良くはない。

けれど、なんか疲れたな。


私はそう思うようにして、眠りについた。


「はーーーい、起きてくださーーい、

えっと、ささきさん!」

「…………ん、ん、あ、えと、おはようございます。

あと、自分の名前はあまみやです。」

「あー!そうでしたね!

すみません。懐かしいもので、つい。」

いや、懐かしいって、

いったい、いつの事を言ってるんだ。

あれ?というか、エリさん、元(?)の性格に戻っている。いまはただのおっとり悪魔ということで、つまり、エリさんが昨日言っていた「全部嘘」の全部の中には、エリさんの人格までもが入っていたらしかった。

あ、昨日の飴みたいなやつ。

あれが関係していたりして、

「えーーーーっっと、行きますよー」

「  どこにですか?」

「いやだなー。みんなのところにきまってるじゃないですかーー」

みんなのところに決まっているらしかった。


結局エリさんに担がれたまま魔法陣が描かれていた場所にいく。

「えっと、今度は大丈夫ですよね?」

「はい!安心してください!

絶対!ぜーーーーーーったいに!

大丈夫!です!」

おお、こんなに興奮してるユキさん、

初めて見た。

「あの、ユキさんは悪魔、ですよね?」

「あー、わたしは悪魔でも淫魔よりで吸血鬼も入っているので亜人になりますね。」

うん?え、あ、お?へ?

「おーひびきーーー、おひさしぶりーー」

…………………いや、おひさしぶりって、

ん?あれ?エリさんもそんなことを、

「では!行きます!!」

「え、あ、ちょっと!ちょっと待ってください!」

「すみません!もう開始してしまいました!

中断はできないんです!法律的に!」

この世界にも法律とかあったんだ。

いや、そんなことより、

「今って何年、(いや、それを聞いてもこの世界の年代なんて知らないしな、えっと)」

「では!あまみやさん!

ありがとうございました!!!」

「うっ!」

こころ残りがありすぎる。

というか、なんでこんな強引に魔法陣を、

あ、きた。あの熱い重力が、

うあ、うt、えおえ、うぃfj、

あい3840


(’&&%”|~=|=(=((=|~|~=))’&(’&(’&(’&(’&(’&(’&(’&(’&(’&(&(’&(’&(’&(&’(&(&(’&(’&(&(’&’(’&‘(&(’&‘(&(’#“”“”“”“”!=0009999¥¥^^^7^76590098―――――====================================



「ふーーーーー、やっと終わったね!

みんな、お疲れ!」

「はい、お疲れ。とくにエリ、あなたには結構負担を強いてしまいましたね?」

「えーーーいいーーそんなことーーーー

でも、やっぱり、あの薬はちょっと遠慮しておきたいかな?つかれるんだよねー」

「ああ、お疲れ様です。えっとエンジェは、とくに何もしていませんね、

まぁ、想定内ですけど」

「そういえば、送り先ってどうやって指定したの?人間界にいくためには結構エネルギー?がいるんでしょ?普通は不可能なのに。どうやったの?」

「えっ、この魔導書にかかれたとおりにやっただけですけど、」

「んーーーー?あれ?ユキちゃん、これじゃあさー  界に行っちゃわない?」

「え?!いや、そんなはずは、

だって私、ちゃんとレポート見て、」

「えーーー、でもさーーー、この魔法陣をみるからに、やっぱり人間界には帰れないんじゃないのかな?」

「えっ、  あ、その

「大丈夫だよ!ユキは悪気があったわけではないんでしょ!だから、大丈夫!」

「あ、いや、そういう問題では、

えーっと、その、

人に迷惑をかけてみました!悪魔だけに!」

「おおーーーーー、ユキちゃんかっこいいねー、悪魔らしいよーーー」

「わーーい、あまみやがどうなったか見に行こうよ!」

「えっと、そうですね。わたしの責任でもありますしね。」






えーーっと、嘘、だよな?

いや、まさか、またか?

そういえば、エリさんからどこの世界でも使える、あのモバイルバッテリーみたいなやつをもらっていたんだった。

とりあえず、検索をかけてみるか。


携帯には圏外との表示あり


くそっ、あの悪魔め!!

作者の月です。ここまで読んでくれて本当にありがとうございます。

ありがとうございました。

そんなことより、、

この物語の真相が、貴方には分かったでしょうか?


皆さん、見た目に騙されたりしていませんか?容疑者だから犯人なんですか?

天使っぽい衣装なら天使なんですか?

人の心に漬け込むように、口が悪ければ悪魔なんですか?

天使なら優しくて安全なんですか?

悪魔は契約をしたりするんですか?

優しい人は安全なんですか?

口が悪い人は危険なんですか?


みなさんの常識を疑ってみましょう!


この主人公はまだまだ子供ですよね?

理屈が通る。それがどうしたんです?

それが真実なんですか?

本当にそれでいいんですか?

後悔しませんか?

疑うことを恐れてはいませんか?

考えることを放棄してはいませんか?

観察を怠ったったりしていませんか?

他に筋が通る考え方はありませんか?

ここは本当に現実世界ですか?

「水槽の脳」かもしれませんよ?


「思考」は終わらない。

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