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田中のセカイ  作者: 森 go太
第一章 田中
2/7

第二話 田中

 田中は冷凍した。

 食べ切れなかった炒飯を冷凍した。


 田中は目を引きちぎった。

 冷凍した。


 田中は腕をむしり取った。

 冷凍した。


 田中は凍結した。


 た

 な

 か


 夜になり、田中は「な」だけを解凍した。

 「すずき」から「す」だけを解凍した。

 「ビール」から「び」だけを解凍した。


 田中はそれらを組み合わせてなすびを作り、油で焼いて、そこに醤油を垂らした。


 口に入れた瞬間、香ばしい香りが口の中に広がる。

 ふと酒が飲みたいと思った田中は、冷凍庫を開けた。


 先ほどビールから「び」を取ってしまったせいで、「ール」になってしまっていた。


 田中は他の「び」を探した。

 しかしどこにも無く、田中は苦悩した。


 く

 の

 う


 の

 う く


 何かの拍子に「苦悩」から「く」だけが転げ落ちた。


 そして冷凍庫の中に入り込んだ「く」は、偶然「ーる」と合体しーー



 ー

 る

 


 く

 ー

 る


 田中は凍結した。


 た

 な

 か

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