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揺らぐ心

毎日が何気なく過ぎる。当たり前が当たり前に、ただ淡々と。

それが幸せだと言う人もいるだろう。だが、俺は何故か嫌だ。

何が嫌で、何が気に入らないのか自分自身にも分からない。こんな毎日がこれから先も続くと思うとどうしても我慢出来ない。

だからといってこの現実から逃げる事は叶わないという事は理解している。


そんなモヤモヤとしながら過ごす日々の俺の心波紋を大きくする出来事が起きた。

何故自分がそう思ったのか分からないが何かが心の中で起こった事は理解出来た。




ある日の夜。二十時頃だっただろうか?見慣れた、聞きなれた男から連絡が来た。


「克己悪いな。今少し良いか?」

なんだなんだ?この男が下手できた。気持ち悪い。

「なんだ?金ならないぞ?」

「いや、そんな事で連絡した訳じゃねーんだ」

一体なんなんだ?回りくどいな。

「あー要点だけ話してくれ」

「いや、えっと。いざ言おうとすると上手く言葉が出てこねぇな」

こいつってこんな女々しかったか?

「何もないなら切るぞ」

「ちょっと待て。分かった言うよ。俺澄香と付き合う事になったんだ」

なんだそんな事か。だからなんだ?

「そうか。だからどうした?おめでとうとでも言えば良いのか?」

「いや、別に。一応克己には報告しておこうと思ってな」

わざわざ報告なんかしなくても結構なのだが、何をそんなに俺に気を使うんだ?良く分からんな。

「まあいいや。とりあえずそんな感じだから」

そう言って電話を切った。



付き合う付き合わないを何故わざわざ俺に報告するんだ?俺はお前らの親じゃねぇよ!


勝手に二人でよろしくやってりゃ良いのによ!


いちいち俺に構うんじゃねぇよ!


どうせお前らは長続きしねぇよ!




ああイライラする。


何でイライラすんだ?



胸のモヤモヤが消えないまま朝を迎える事となった俺は未だこの感情が何か分からないままだった。

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