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影殺しの零  作者: 篠宮菜月
第壱幕 零入隊編
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第陸話 災厄の黒幕 前編

「……ここは?」


「目が覚めたのね」


記憶が曖昧なので思い出そうと考える。その直後から脳に頭痛が走った。心配だった愛花は、慌てたが心配かけないよう笑顔を見せた。本当は、かなり痛いけどね。一人の若い男が部屋に入ってくる。悠斗とその男は、どうやら初対面のようだ。


「申し遅れたね。私は、佐川俊太。土の庇護だ」


「初めまして、佐藤悠斗です」


軽く挨拶を交わすと、俺の腹に気になったようで怪我の具合を見ると思って着物をめくった。その直後、健太と一騎討ちで負った傷口がさらに広がる。一瞬の出来事だった。俊太の拳が悠斗の傷口に直撃したからだ。愛花は、悠斗の傷口を抑えながら俊太を見た。


「何するの!?」


「やっと会えたよ。悠斗、早速だが流星新月を奪わせてもらう」


「……貴方、俊太じゃないね!」


「仮の姿さ、お蔭様で本来の力を取り戻したよ。忌々しい記憶を思い出したせいで一人残らず、潰したくなったよ」


仮の…姿だと!? 遂に本性を明かした俊太。その後ろに付いてるのは、驚くことに影ではないか。まさかと思い、問い詰める。


「お前が、母さんを……襲った張本人か」


直ぐ様、鞘から刀を抜こうと動くが思うように動けない。さらに最悪の事態を招くことになった。居ない、愛花が居ない!! 何処だ!? 左を見ても右を見ても居ない。残すのは、俊太がいる真っ正面。ふと気付いた。


「愛花!! 大丈夫か!?」


「離して、離して!! こんな時に持っていれば……」


俊太のところで既に捕らわれていた。刀を持ってない愛花自身が俊太から逃れるわけない。唯一、刀を所持してるのは俺だけ。だが、傷口の悪化は止まらない。どうすれば、何かアイツから愛花を取り逃がす隙があれば。

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