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影殺しの零  作者: 篠宮菜月
第壱幕 零入隊編
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第弐話 影之鯉艸郷

暗闇の洞窟で密かにうごめく影達。その数、一千万以上に及ぶ。主食は、人間。欲望が失えば最悪の場合、共食いを働く。影達には、あの方と呼ばれる絶対的支配者が存在する。


「餌は、どうした? 私の指示が聞けないとでも言うのか」


「い、いえ!! お、お、お許しを…」


「ほぉ。私に歯向かうとは、随分舐めた口で聞くではないか」


男が一人の影から心臓を貫き、握り潰した。その場にいた影達は、恐れ入りながらも直ぐに土下座する。この男の名は、アルカディア。影達からあの方と呼ばれる者だ。性格は、冷静沈着だが非常にキレやすい。気に入らない者は、即座に消す。アルカディア自ら作り上げた集団、影之鯉艸郷。《シャドウアルカディア》


「流星新月……私を殺すために作られた初めての刀。流星新月を奪えば、この世界だって支配出来る……くくく……くはははは!!」


光を差し込む朝にうっすら瞼を開けると昨夜、助けられた男の背中におんぶされている。勿論、その刀も一緒に。悠斗に気付いた男は、一言声を掛けた。


「もうすぐだ」


綺麗な参道から見えたのは、ぼろぼろになった一つの屋敷。幾つかの小部屋が分かれており中庭には、大きな広場がある。別の部屋に入り、ゆっくり下ろす。


「一応、怪我してないか確認しておくね」


「ああ、念のため手当ても頼む」


「分かった」


陽仁はるとは、悠斗を少女に引き渡した。その後、陽仁は用事あるからと言って去る。残された二人は、会話することなく時間が過ぎていく。しばらく時間が経つと悠斗から質問を問う。


「ここは?」


「ここは、零屋敷。私達、零を所属後に作られた屋敷よ」


「零?」


ぜろとは、影の撲滅を目的とする武装組織。普段、影が現れない時は出動しない。構成員は数百名、十二守護皇廷じゅうにしゅごこうていという幹部がいる。流暢に説明していく少女。

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