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僕が主人公じゃないの!?  作者: 阿兼 加門
第1章 主人公を求めて
17/129

17 宝箱は出ません


「じゃあ『作戦B』ってことで」


「B? Aじゃないの?」


「Aは委員長が1人で倒すのがA」


「あ、あれは悪かったわよ……」


 さて、一応作戦も決まったし、行くとしますか。断罪にも挨拶しておこう。


「おーい、僕達は入ることに決めたから」


「そうか、何が出てくるか分からないから気をつけなよ」


「あいよー」


 3人で部屋の中に入っていく。25階層の守護者部屋よりも倍ほど広い空間である。部屋の中央を見るとやはり魔方陣がある、がその両隣にも魔方陣が設置されている。


「もしかして3体なんでしょうか?」


「魔方陣が3つあるなら最低でも3体は現れそうね」


「じゃあ魔物が現れたら、入口をその体格に合わせて障壁を展開するよ」


「分かったわ」

「はい、お願いします」


 入ってきた扉が閉まった。それと同時に3つの魔方陣が光り始める。そしてその光の中から3体の魔物が浮かび上がってきた。

 浮かび上がってきたのは前に倒したブラックオーガ。武装も以前と同じもののようだ。

 ブラックオーガが3体か。なんとかなりそうだね。

 障壁を展開。2人にも入口が分かるように縁だけを黒くし、残りは無色透明にする。


「障壁の展開オーケー、作戦B、開始」


「「はい」」


 3体のブラックオーガが僕達に向かって雄たけびを上げる。


「「「ウオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」」


 僕と委員長は以前にも経験しているので予想できたが、天沢は初めてだったせいか体が硬直してしまった。


「天沢!」

「天沢さん!」


 天沢がハッとして僕達に目の焦点が合う。大きく深呼吸して、


「もう大丈夫です!」


 動揺はないようだ。

 3体のブラックオーガがこちらに向かって走ってくる。3体は自分に近い相手を狙っているのか、1体は僕に、残りの2体は委員長に向かってきた。僕達が動かないのをチャンスだと思ったのか、棍棒を振り下ろしてくるが、障壁により阻まれ弾かれる。


「僕のほうに来ている一体を中に誘導するよ」


「お願いするわ」

「分かりました」


 僕が入口に走るとブラックオーガも僕を追いかけ入口に来る。そしてそのまま中に誘導すると、上手く中に入ってきた。


「2人とも、僕が抑えるから遠距離から攻撃して」


「ハァ!」

「レーザービーム!」


 委員長が首を蛇腹剣で切り裂き、天沢が頭を魔法で貫く。

 戦い方が一撃必殺だよね。もしかして1人1体を相手に出来たんじゃ…。

 頭を失ったブラックオーガはそのまま倒れる。

 委員長の側に行き、1体を僕が惹きつけ、委員長にはもう1体を入口に誘導してもらう。


「次のは委員長が、最後のは天沢が倒して」


「任せて」

「はい」


 委員長も天沢も危なげなく倒していく。この魔物って強いんだよね? 何も出来ずに倒されてるけど。


「意外といけるものね」


「私も最初は驚きましたけど、魔法が通って良かったです」


 入ってきた扉と反対側の扉が開いた。


「守護者を倒したら宝箱が出たらいいのに」


「確かにリスクのわりにリターンが少ないわよね」


「そうですよね。断罪の皆さんが悩む気持ちがわかります」


 扉をくぐり、下の階層へと進む。途中、変なイベントこそあったものの予定通り守護者部屋を突破した。


「この階層からはおそらく魔物が強くなってくるのだろうね」


「そうね、でも私達ならいける気がするわ」


「はい、私も強くなっているのを実感できます」


「ブラックオーガはかなり強い魔物と言われているのに難なく倒していたよね」


「レベルが上がっているおかげですね」


「ええ、ステータスもかなり上がっているわ」


 51階層に下り、適当な場所でテントと食事の用意を始める。


 食事を終えるとテントの中でステータスの確認をする。



ーーーーーーーーーー


初宮冬夏

年齢:17

種族:人間

職業:神騎士レベル20

攻撃:928

防御:928

敏捷:928

魔力:928

魔耐:928


スキル:剣術 槍術 盾術 光魔法 スタミナ回復 魔力回復 威圧 刺突 急所攻撃 疾走 空間把握 交渉術 指揮 演技 運気上昇

ユニークスキル:貫通攻撃 絶対防御 鎧袖一触 状態異常耐性 インベントリ 天賦の才 看破 通訳


ーーーーーーーーーー



 僕は直接攻撃してないのだけど、障壁にぶつかっているのも攻撃に入っているのだろう。ステータスがもうすぐ4桁に到達しそうだね。

 スキルも指揮と演技が加わっている。演劇部員としては嬉しいスキルだよね。



ーーーーーーーーーー


天沢空音

年齢:16

種族:人間

職業:聖女レベル42

攻撃:561

防御:561

敏捷:561

魔力:581

魔耐:561


スキル:杖術 水魔法 風魔法 土魔法 光魔法 支援魔法 高速詠唱 詠唱破棄 魔法威力上昇 集中 命中率上昇 ヘッドショット 魔力超回復

ユニークスキル:祝福 鼓舞 通訳


ーーーーーーーーーー


桜堂花蓮

年齢:16

種族:人間

職業:魔術師レベル43

攻撃:572

防御:572

敏捷:572

魔力:572

魔耐:572


スキル:剣術 鞭術 暗殺術 身体強化 炎魔法 雷魔法 強化魔法 斬撃威力上昇 魔法威力上昇 詠唱破棄 魔力回復 鑑定 (解呪)

ユニークスキル:武具の嗜み 先手必勝 通訳


ーーーーーーーーーー



 レベルの上がり方が異常なんだけど…。ここまで2人だけで魔物を倒してきたからレベルが上がりやすいのか?

 あと2人のスキルがだんだん攻撃的になってきている……。


お読み頂きありがとうございます。

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