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第七話 駅の商店街へ

第七話 駅の商店街へ


出かける準備と言っても特にない。

素手にふらふらと散歩気分で行ってもいいかも知れない。

でもね。場合が場合だから自分の身を守る手段が必要だった。


真の目に入ったのはドライバセットと包丁だった。

どれにしようかと悩んだが、全部持って行くことにした。


鞄とががあれば入れて持って行くが、ビニル袋くらいしか家にはなかった。

両手で持って出ようかと思ったが、ドライバみたいに尖ったものを手にもって歩くのも見た目がよくないが、包丁みたいな刃物を手にもって歩くのはね。ちょっと…。

どこかの殺人鬼みだいだし。

ドライバは30㎝くらいの長さで、ハンドルより身が長いタイプだからズボンのベルト穴にかけることにした。

なんとかバランスが取れて、何回かぴょんぴょんと自分でジャンプしてみても大丈夫だった。


でも、包丁はそのまま手にもって歩いているときにもしものことがあって自分が倒れたりするときに自分を刺すかも知れないから雑誌の中に挟んで持つことにした。


マンションの1階に来て出たら、先よりは明るくなっている。

でも、相変わらず静かだ。

もしやと思って周りをゆっくりと見たが、やはり何にもなかった。


真は駅の方向に歩き始めた。


彼の目に入る風景はいつものようで異質だ。

東京に向かう交通量を予想して作った結構幅がある何車線もある車道には昼も夜もいくつかの車が走っていたのに今は何にもない。

真は人道の上を歩きなからわざと車道に入る気はしないが車が通わない広い道路を見ていると、何気なくホコ天みたいだなって思ってしまった。


ホコ天と違うのは今は車もないけど人もいないことか…。

2月の寒さで地面が冷えて冷たくなっていなければ路面で横になってみても面白いかも…と思った。


そんな愉快な(?)ことを考えながら、バスに乗って行く時とは違って、道を回して行く必要がないから最短距離でまっすぐ駅方面に歩いていく。


駅前に行けば人と会えるかも知れないと思いながら歩いていただが、歩いて30分以上が過ぎてる今も人影もない。

真はちょっと不安だったが、今さら不安になってもしょうがないし変わりはない。

でも、自分ひとりしかないのはどうしても認めるのは難しかった。


そして駅前についた時、人がいるかも知れないと思ったその期待は裏切られた。


バス停も兼ねている広場がある電車駅の前には誰もなく、寂莫なところに化けていた。



そういえば、最近はホコ天になったところを行ったことがないですね。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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