第四話 部屋にで…。
第四話 部屋にで…。
なぜ人たちが消えたのか考えても答えが出ない限り考え込んでも無駄だと思った。
消えたか死んだのかも事実知らないけど、「死んだ」の言葉はちょっと気が重いしね。
どこかの映画やラノベのように宇宙人に誘拐されたか、異世界に召喚されたかも知れないけど、こんなに大勢の人はいらないだろう。
宇宙人はありか…なんちゃって。
とにかくいい考えをしよう。
まだ飲んでいる缶コーヒーを手に握ってパソコンの前にいく。
パソコンをいじって前に見た掲示板に新しい書き込みがあるのかを確認してみた。
新しい書き込みはない。
俺がすべての掲示板を見るわけでもないから極めて書き込みが減って見つからないかもしれない。
でも、ヤ〇ーとかは調子が良くなかったもんな。
多分、管理者がないからじゃないかな。
もし、管理者不在が理由だとほかのネットサイトや掲示板も時間が過ぎるとどんどん調子が悪くなるかもしれない。
その時点で俺ははっとあることに思い付いた。
思いついてしまったっていうのが正しいかも…。
そう、今は大丈夫だろうけど、電気やガスなど発電所とかで人によって管理される施設から贈られるものだ。
その人たちも消えていないとしたら?
どう考えてもいいとは言えない状況だろう。
最悪、明日や本当にすぐにでも電気やガスが切れるかも知れない。
どうすればいいんだろう。
いや、どうすればじゃなく「なにをすれば」だ。
俺は部屋を見る。
部屋の置物や食料品などを考えてみる。
住んでいるのはごく普通のマンションだ。
高級とは言えないけど、築年がそんなになっていないから入口に番号式自動ドアになっているし、エレベーターもある。
でもすべてが電気で動くんだな。
冷蔵庫もそうだし、パソコンも…。
すべてが電気で動くものだ。
パソコンはいいけど、冷蔵庫がないと生活するにはかなりきついよな。
特に蒸し暑い夏になるとね。
今はまだ2月だし、熱くなる夏になるまでは時間はある。
俺もその前に消えてしまうかも知れないしな。
そんな考えをしていたら、お腹からぐうーと音がした。
異変に気づいてからあまり食べてないんだ。
お腹が空いたのは俺はまだ生きている証拠だろう。
自分も知らずに苦笑いをした。
「食べてから考えよう」
さっきコンビニで買って来たお弁当を食べることにした。
デミグラスソースが載せているハンバーグと玉子焼きが入っているお弁当にした。
三つあるお弁当の中で二つはこのハンバーグと玉子焼きのお弁当だ。
もう一つのお弁当は唐揚げと野菜てんぷらが入っているものだ。
朝から食べるにはちょっと重いかも知れないが、あぶらこいてんぷらよりはハンバーグのほうがいいだろうと思った。
お腹がすいてあるから結構かつかつ食べた。
食べないと力が出ないし。
お弁当を食べたあと、缶コーヒーがまだ残ってあるけど、炭酸が入っている缶を飲み干す。
そして、またパソコンの前に座りながらつぶやく。
「また出るしかないか」