勝手に後悔してろ
雨で汚れたシャツから出して
浴室の奥に放り込んでみせた
ビリビリに裂いた雑誌の裏には
神様の本音が殴り書きされていた
今時流行りのコミュニケーションは
誰彼かまわず傷つけ それなりに放置
頭は痛いが 薬は効くはずもなく
この現代社会に即効性の痛み止めもない
部屋の隅で泣いちゃってるんでしょう
勝気な言葉に潜むボロボロの素顔は
もうこれ以上吐くセリフもない
こんなに病んじゃった僕と君の間では
弱さも強さも 涙も笑顔も ごちゃ交ぜになったままの心の奥底で
喜びも苦しみも 過去に置き去りにして 一瞬の刺激を求めたその果てに
独りよがりの自分がいるのなら 勝手に後悔してろ
メディアで流れる美辞麗句とお涙
白けた顔した彼女には届くはずもない
ネットと漫画のお陰で リアルは希薄で
人とのつながりなんてもう必要としない
危機感をつのらせ あがいても
あの娘は気ままに コスプレの衣装を選んで
ボカロにゆだねる 感情の起伏
残されているのは僕とあんたの隔たり
説教じみて 嘆いてみても
僕もポルノに夢中で同じ穴のムジナ
勝負しようが 逃げちまおうが
そりゃ自由だけれど この物足りなさは何なの?
地球の裏側でも 海の向こうでも欲しがってるのはみんな同じもので
それを知りながらフィクションにひたすら溺れて 一瞬の快楽を求めた挙句
ワガママし放題の自分がいるのなら 勝手に後悔してろ
時間がそう気になるんでしょう?
君のパパも僕のママもいつか死んじゃうのさ
余裕もなく腕時計をチラ見
きっと僕らの命も投げ出されたままで
昏睡状態のこんな時代にはどんな処方箋も効くはずもなくて
騙し化かし合って 地球を一周しようと
僕もあんたも求めちゃってるのは どうやら一つの愛らしきもので
分かっているのにすべてを後回しして 刹那の快楽に逃げ込んだ後に
自己満足の自分がいるのなら 勝手に後悔してろ